2016年2月24日更新

犬種ごとに『発情期』に違いはある?獣医師が解説します!!

犬は年に2回発情期があるということを聞いたことがある人は多いでしょう。それでは、年に1回しか発情期を迎えない犬種があることは知っていますか?また、初めての発情を迎える時期に小型犬と大型犬で違いがあることを知っていますか?今回は、犬の発情期について解説します。

発情期とは?

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性成熟を迎えた動物が、繁殖可能な状態にあることを発情といい、この時期を発情期といいます。犬の場合、オスは発情したメスに出会うことで、そのフェロモンやにおいに反応して発情し、いつでも繁殖行動をすることができます。つまり、「オスの発情期」というものはありません。

犬の性成熟

性成熟とは、オス犬では造精機能が完成し、メス犬を妊娠させることができるようになることを指します。一方、メス犬では、妊娠および分娩が可能になる時期を指します。犬は一般的には、10〜16ヶ月で性成熟を迎えます。

小型犬と大型犬、性成熟を迎えるのが早いのは?

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小型犬は、大型犬と比較して性成熟が早い傾向があります。また、栄養状態や飼育環境も性成熟を迎える時期に影響を与えるようです。繁殖を希望しない場合、メス犬では初回の発情を迎える前に避妊手術を行なうことが勧められています。子犬を自宅に迎えたら、避妊手術を実施する時期について動物病院でよく相談しましょう。

犬の発情期はいつ?犬の性周期とは?

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性成熟を迎えたメス犬は、6〜10ヶ月ごとの発情サイクルを繰り返します。これを性周期と言います。犬の性周期には『発情前期』『発情期』『発情休止期』『無発情期』があり、これを繰り返しています。犬の性周期は季節の影響は受けませんが、犬には群れの中ではメスの発情が同時に起こる習性があります。そのため、近所のメス犬が同時に発情期に入るということはあるようです。また、年齢とともに発情の間隔は長くなります。

発情前期

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発情出血の開始から、オス犬との交尾を許容するまでの期間を発情前期と呼びます。平均的には8日前後とされていますが、個体差が大きく、時には20日以上続くこともあります。発情前期に入ったメス犬では、外陰部が腫大し、赤みが増すほか、発情出血と言われる血様の分泌物が見られます。ただ、発情出血ははっきりしない場合や、犬自身が舐めてしまう場合があり、いつから発情前期がはじまったのか正確にはわからないということもあります。また、発情前期のメス犬は動作に落ち着きがなくなり、多飲多尿、もしくは頻尿となります。さらに、性フェロモンを分泌するようになるため、オス犬を引きつけやすくなります。

発情期

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メス犬がオス犬との交尾を許容する時期を発情期といい、個体差がありますが10日前後続きます。排卵は発情期3日目に起こりますが、その後も約1週間発情期が持続します。排卵後数日たつと、腫大していた外陰部は縮小してくるほか、発情出血も発情期の中頃から減少してきます。

発情休止期

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再びオス犬を許容しなくなると、発情休止期に入ります。約2ヶ月間の黄体期であり、妊娠をしている場合には、この期間は妊娠期間にあたります。犬では、妊娠をしていなくても黄体ホルモンが分泌されます。そのため、乳腺の発達や乳汁分泌、時には巣作り行動といった、「偽妊娠」と呼ばれる徴候が見られることがあります。

無発情期

卵巣が休止している期間を無発情期と呼び、この期間は4〜8ヶ月間続きます。

発情期が年に1回の犬種とは?

ほとんどの若い犬では、6か月ごと、つまり1年に2回の発情期があります。ただ、これには例外があります。
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「バセンジー」は、発情期が1年に1回で、毎年決まった時期に発情が起こります。

犬の発情や性周期について理解しておきましょう

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望まない妊娠を避けるためにも、犬の発情や性周期についての理解は大切です。これらは、愛犬が避妊をしていないメス犬である場合はもちろん、愛犬と生活をしている人なら誰もが知っておきたい知識です。また、新しく子犬を自宅に迎えて避妊手術や去勢手術を、と考えている人は、性成熟を迎える時期を考慮した適切なタイミングについて動物病院で相談してみてください。

★発情期の雌犬について詳しくはコチラ【望まない妊娠を防ぐため。発情期の雌犬について獣医師が詳しく教えます!!
★猫の発情期についてはコチラ【外猫と家猫で違いがある…!?ネコの『発情期』について獣医師が教えます!

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