2016年6月30日更新

【獣医師監修】猫がブロッコリーを食べる?危険はないのか

ペット生活 獣医師



獣医師

ペット生活編集部の獣医師アカウント。ペットとの暮らしを豊かにするお役立ち情報をお届けします。

 

突然ですが、猫ってつかみどころがないと思いませんか?

すり寄って来ても撫でたら怒られたり、逃げたと思ったらいつの間にか隣に座ってたり。性格だけでなく、食べ物の好みもそう。こんなの食べるの?というものを好んで食べたりしますよね。

今回お話ししたいのはブロッコリーを食べる猫のことです。ブロッコリーってそもそも猫が食べて大丈夫なのでしょうか。

 

有害とまではいかないが、食べない方が無難

人間にとっては栄養豊富なイメージのあるブロッコリー。

猫にとってもその栄養は捨てがたく、むしろ食べて欲しい!と思うくらいです。ビタミンとミネラルがバランスよく含まれていて、特にビタミンCは抜群に多く、免疫力を高めてくれるので健康維持にとても役立つ野菜です。しかし、残念ながら猫にとってあまり良くない点が2点あります。

1つ目は、食物繊維が豊富なこと。猫は元々肉食動物ですので、野菜などの植物を消化するのがとても苦手です。お腹にかなりの負担をかけて一生懸命消化をするので、体調を崩してしまう子も中にはいるでしょう。

2つ目は、ブロッコリーにゴイトロゲンという成分が含まれていること。ゴイトロゲンは甲状腺ホルモンの合成を阻害し、甲状腺の機能を低下させる働きがあります。かなりの量を摂取しないと猫の体に異変が起きることはないといわれていますが、危険かもしれないということがわかっていながらブロッコリーを与える意味もないので、与えないのが一番と言えそうです。

ゴイトロゲンとはなにか

ゴイトロゲンとはアブラナ科の野菜に含まれている成分で、ヨウ素の取り込みを阻害し、甲状腺腫を引き起こす原因になるといいます。

ヨウ素の取り込みを阻害するとなにがいけないのかというと、猫の甲状腺ホルモンの主成分はヨウ素であるために、ヨウ素の取り込みを阻害されると甲状腺ホルモンの合成量が低下し、結果的に甲状腺自体の機能が落ちてしまうのです。

甲状腺の機能が落ちることを甲状腺機能低下症といいますが、低下症になると脱毛や心拍血圧の低下、体温の低下などがみられます。特に高齢の猫は元々甲状腺機能低下症になりやすく、ブロッコリーを摂取すると機能低下に拍車をかけることになるかもしれないので危険と言われているのです。

 

猫砂にもゴイトロゲンが含まれている?

ゴイトロゲンは大豆にも含まれており、おからから作った猫砂にもゴイトロゲンが含まれているという説もあります。直接口に入れることはないので安心と思いがちですが、砂が砕けたり、袋の最後の方に溜まっている粉を吸入するだけでも影響がある可能性があります。

ですが、猫砂が原因で甲状腺腫や、甲状腺機能低下症になったという報告はなく(なっていたとしても原因は特定出来ない)、おからの猫砂が原因の一つなのかそうではないのかはハッキリとわからないままです。

気になる方や、甲状腺の病気であったり、高齢の猫の場合は使用を控えた方が良いかもしれません。

食べないのが一番

ここまで危険だと書き続けてきましたが、そもそもブロッコリーを食べる猫はあまりいないかもしれません。不思議がって近寄ってみたり、一口かじってみたりはするかもしれませんが、パクパク毎食食べる猫はなかなかいないでしょう。

もし食べる猫を飼っているのであれば、少量をたまに与えるくらいでとどめてあげてくださいね。