2016年3月29日更新

人間の都合によって捨てられた身寄りのない犬たちを救いたい!

人間のエゴや災害によって家を失った犬たちの多くは保健所に連れてこられます。幸運な犬は保護団体や新たな飼い主に見いだされ第二のマイホームを見つけることができますが、取り残された犬たちを待っているのは残酷な殺処分です。動物愛護法が制定されて、動物の遺棄や虐待には刑罰が加えられることになりましたが、ペットの命を軽んじる人はまだまだ存在します。それでも最近ではNPO団体やボランティアの人たちの賢明な努力により、気の毒な犬の数は減少傾向にあります。今回は殺処分ゼロに向けて活動しているNPOのひとつ「Tier Heim KOKUA」の活動をご紹介しましょう。

殺処分される犬たちを1匹でも多く救うために

NPO法人Tier Heim KOKUA(ティアハイム・コクア)は2008年に活動を開始した保護犬のためのシェルター。遺棄、虐待された犬たちを救うためにはボランティアの個人的な活動では追いつくことができないと考えた代表理事の山田なおみさんにより東京都渋谷に設立された組織です。

Tier Heim KOKUAでは保健所に収容されている犬を保護するほか、やむを得ない事情により愛犬を手放さざるを得なくなった飼い主から犬を引き取っていますが、活動はそれだけではありません。病気になった犬には治療を施し、精神的なケアが必要な犬にはリハビリを行った上で新たな飼い主との縁を繋いでいるのです。

柴犬の「こうめ」のような犬を増やしたい


Tier Heim KOKUAに救われた犬の中に「こうめ」という柴犬がいました。「こうめ」は動物愛護センターに収容されていた犬でTier Heim KOKUAのスタッフが最初に施設を訪問した時、スタッフに向かって「助けて!助けて!」というように部屋を引っ掻き、泣き叫んでいたのだそうです。

しかしながら一度に保護できる犬の数には限りがあります。後ろ髪を引かれる思いで愛護センターを後にしたスタッフでしたが、その後再び愛護センターを訪れるとその柴犬がまだ残っていたのです。Tier Heim KOKUAはその柴犬を連れて帰り「こうめ」と名付けてシェルターでお世話を始めました。そして2か月後、「こうめ」は無事に新しい家族のもとに引き取られていきました。現在、「こうめ」は新しい家族のもとで家族の一員として幸せに暮らしています。

保護にかかる費用をホテルやサロンで捻出

「こうめ」のような犬を増やすためにTier Heim KOKUAではさまざまな取り組みを行っていますが、そのひとつが一般の家庭でペットとして飼われている犬のためのペットホテルやトリミングサロンの経営です。

保護活動はボランティアが無償で支えていますが、保護したエサ、ペットシーツなの消耗品は毎日必要ですし、病気や精神的ストレスをためた犬のための治療にも費用が掛かります。活動に必要な費用は街頭募金活動や代表個人の寄付、消耗品の寄付だけでは足りません。そのため併設しているホテルやトリミングサロンの売り上げをすべて保護シェルターの運営に充てて、その費用を捻出しているのです。

それでも不足している活動費用を広く募集したい


それでもなくならない犬の遺棄や虐待に対処するため、Tier Heim KOKUAでは「READYFOR」の力を借りて必要な費用を募ることにしました。現在、保護犬シェルターの設備工事、病気の犬のための医療費、ドッグフード、ペットシーツ、シャンプーなどに掛かる費用のための募金を行っています。犬を飼うことができなくても、遠く離れていても募金という形で犬たちを救うことはできます。興味のある方はぜひ、このプロジェクトのサイトを見てみてください。

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