2016年6月8日更新

【獣医師監修】犬の舐性皮膚炎〜原因・症状と対策

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犬の舐性皮膚炎(しせいひふえん)は皮膚を舐め続けることによって引き起こされる皮膚の炎症のことを指し、舐性皮膚炎は前足に発症することが多いため肢端舐性皮膚炎(したんしせい皮膚炎)と呼ばれることもあります。

犬は自分の身体に気になる箇所があると舐め続けてしまいます。皮膚に起きている炎症は目に見えて明らかな場合が多いので、舐性皮膚炎の症状が見られたときには迅速に対処してあげてください。舐性皮膚炎は様々な要因で引き起こされる病気です。場合によっては深刻な疾患が関わっていることもあるので、軽く扱ってしまわないように気を付けることをオススメします。犬の舐性皮膚炎の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

犬の舐性皮膚炎の原因

犬の舐性皮膚炎は犬がある箇所を舐め続けることによって引き起こされる皮膚の炎症です。ただその根本的な原因は多岐に渡っているので以下で詳細をお伝えします。

犬が気にする皮膚の刺激

犬が皮膚への刺激を感じていると、そこを舐め続けるようになる可能性があります。その原因として挙げられるものは以下の通りです。

  • 食物アレルギー
  • 接触性アレルギー
  • アトピー性皮膚炎
  • 皮膚のかゆみ
  • 皮膚の痛み
  • 皮膚の外傷
  • 皮膚の虫刺され

以上のような要因が考えられます。この状態を放置してしまうと、犬が症状が現れている部位を舐め続けてしまい、舐性皮膚炎を発症する可能性があるので注意してください。

犬が感じるストレス

犬がストレスを抱えていると、ひとつの行動を繰り返し行うようになることがあります。ある箇所を舐め続けるという行動を繰り返してしまうと舐性皮膚炎を発症する可能性が高まるので、犬がストレスを抱えてしまわないような配慮をしてあげてください。

犬のストレスを感じ取るためのサインについては以下の通りです。

  • ある箇所を舐め続ける
  • 無駄吠えをする
  • 尻尾を追いかける
  • ある場所を往復し続ける

またストレスの主な原因については以下の通りです。

  • 十分な食事量(エサ・水)が確保されていない
  • 飼い主とのスキンシップが足りていない
  • 運動量が足りていない
  • 追跡欲求が足りていない
  • 探索欲求が満たされていない
  • 騒音が聞こえる
  • 極端な低温や高温の生活環境になっている

犬がストレスを感じるようになる主な原因としては以上のようなものが考えられます。

ストレスを予防するための基本的な考え方としては犬の欲求を満たしてあげることが大切です。犬が求めていることを叶えてあげられるように努めてください。それ以外の注意点については騒音と温度が挙げられます。犬は耳が非常に良く、遠くの音を聴きとる力だけではなく、人間の耳では聞けない高音まで聞き取れます。掃除機をかけているときに犬が反応している姿を見たことがあるかと思われますが、それは甲高い音を不快に感じているためです。不快な音を近くで聞かせないなどの配慮をしてあげましょう。また寒すぎたり暑すぎたりするとストレスの原因になります。

犬が患う脳の病気

犬が脳の病気を患っていることによって、ある箇所を舐め続けてしまうという行動を取るようになることがあります。

犬の舐性皮膚炎の症状

犬の舐性皮膚炎の主な症状については以下のようなものが挙げられます。

  • 皮膚が炎症を引き起こしている
  • 皮膚に脱毛が見られる
  • 皮膚がめくれている
  • 骨が露出している

犬が舐性皮膚炎を発症していると、基本的には皮膚が赤くなり、患部に脱毛や皮膚がめくれるなどの症状が表れます。ひどい場合には骨が露出することがあると考えられているので、そうなってしまう前に治療を施してあげてください。

 

犬の舐性皮膚炎の対策

犬の舐性皮膚炎は様々な原因で発症する病気です。そのすべてを予防することは難しいと言わざるを得ないので、舐性皮膚炎の症状を的確に見抜いて適切に対処してあげてください。

舐性皮膚炎の原因の中で予防できるものとして代表的なものはストレスです。前述したストレスの原因について、愛犬の環境を取り囲むものにあてはまるものはないかチェックしてみてください。人間でもストレスは大きな害になると言われていますが、犬についても同じことであると考えられます。ストレスがその他の様々な病気の原因になることも考えられるので、飼い犬がストレスを抱えないようにしてあげてください。

また舐性皮膚炎を発症してしまったあとの対策としては、エリザベスカラーの着用が挙げられます。犬が患部を舐めてしまうことを予防できるので、装着することを検討してみてください。

犬の舐性皮膚炎の治療

犬の舐性皮膚炎の治療法はまず患部に対する治療を施し、原因が明らかである場合にはそれに対する治療も同時に施します。

患部への治療については、レーザー治療、薬剤の塗布や投与などが考えられます。舐性皮膚炎の症状が表れているときには動物病院に連れて行き、獣医さんの診察を受けさせてあげてください。

まとめ

犬の舐性皮膚炎の原因や症状、対策についてご紹介しました。

舐性皮膚炎は犬が同じ箇所を舐め続けてしまうことによって発症する病気です。患部を舐め続けてしまうので炎症が治まりにくく、症状が進行してしまうと骨が露出してしまうことまで考えられます。舐性皮膚炎の症状を感じ取ったときには早めの対処を心掛け、症状が悪化してしまう前に完治させてあげてください。

また一度は舐性皮膚炎の症状が治まったとしても、根本的な原因が解消されていなければ再発してしまう可能性が考えられます。原因を取り除くと共に、エリザベスカラーの着用なども検討してみてください。

 
 

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