2017年7月7日更新

犬の歯磨きは何故必要?犬に歯磨きを覚えさせる方法は?【動物看護士が解説】

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

犬を飼っている人なら必ず一度は聞いたことのある、犬のデンタルケア。犬に歯磨きなんて必要あるの?と思われている方も多いと思いますが、人間にとって歯は大切なように、犬にとっても同じなのです。

 

歯石が病気の源になる

犬の歯を綺麗にするのは、口臭を予防するためだけだと考えていませんか?実は、口の中が汚いと、命取りになるような病気を引き起こす可能性があるのです。

歯に『歯石』がついていると、いつもいつも汚い雑菌をツバと一緒に飲み込んでいるのと同じです。また、歯石がついていると歯肉炎を引き起こすことがあります。
感染が広がると、歯の根元まで腐り、隣接する骨も腐らせます。そうすると顔の組織にまで進行し、膿が溜まり目の下あたりの皮膚を突き破ってしまうことがあります。

また、歯石の感染は血液にまで広がり、心臓病を引き起こす可能性があります。

歯石になるまでは3日

まず、上記のような病気を引き起こさないようにするためには歯石を付けないようにすることが一番です。歯石は歯垢が溜まって出来上がるものなので、歯垢を溜めないようにするには、やはり歯磨きをすることです。

デンタルガムや、デンタルケア用のフードなどがありますが、噛んだ歯の歯垢しか取り除くことは出来ず、全てに満遍なく作用するわけではないので、1番の予防法は歯磨きです。

歯垢は3日くらい経つと、もう歯石になってしまいます。最低でも2日に1回念入りに歯磨きをする必要があります。

歯石除去手術をすればいいのでは…?

『歯石除去手術』というものを知っている方もいるでしょう。その手術をすれば綺麗になるし定期的にやれば歯磨きをしなくて良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、それは間違いです。

歯石除去には全身麻酔が必要であり、麻酔にもリスクがあります。若い、健康な犬であれば受けることができますが、持病により麻酔がかけられなかったり、年齢にも制限が出てきます。
歯は綺麗にはなりますが、身体への負担は少なからずあるので、歯磨きで予防し、手術を受けなくても良いようにすることが一番なのです。

 

いきなり始められない

いざ、歯磨きをしようと思っても、すぐに出来るわけではありません。大抵の犬は口あたりを触られるのを非常に嫌がります。そのため、少しずつ歯磨きを覚えさせていく必要があるのです。

良い子であれば最初からやらせてくれるかもしれませんが、あまり連続でやると怖がって逃げ出すようになるかもしれません。逃げ出すようになってからのしつけは非常に難しいので、嫌がらないように覚えさせることが大切です。

歯磨きの覚えさせ方は、とにかく褒めるということ

1日目 口を触らせてくれたら褒める

まずは何も持たないで口を触らせてくれたら褒めましょう。もちろんご褒美を使っても良いです。焦りは禁物なので初日はそれだけで終わりです。それ以上は何もしません。

2日目 唇を少しめくってみる

次は口を触って唇を少しめくってみましょう。出来たらご褒美。嫌がったら一歩戻って、口を触ることからやり直しましょう。2日目も焦りは禁物です。

3日目 犬歯を触ってみる

唇をめくったら、反対の手で犬歯を触ります。出来たら、とにかく褒めてください。嫌がったら2日目と同じように一歩戻ってゆっくり慣れるようにすすめていきましょう。

このように一つの動作を1個ずつ教え、褒め、覚えさせていきます。犬歯の次は、奥歯の方に指を差し込んで、嫌がらなければ褒めます。指で片方の歯列が触れたら、次は反対側、ガーゼを巻いて歯に触れてみる、磨いてみる。というように、とにかくゆっくりゆっくり覚えさせていきます。こうしてコツコツ経験を積み上げて、最終的には全ての歯を磨けるようにします。

褒めてもダメなら、おやつをあげても良いでしょう。できなかったら、一個前の動作に戻って再度慣れさせてあげて下さい。いきなり何個も進むのはNGです。歯磨き=嫌なものと覚えてしまったら、もう二度とやってくれなくなるでしょう。

歯磨きは楽しいこと

ポイントはとにかく褒めて、歯磨き=楽しいこと。と覚えさせることです。

もしもつまづいてしまったら、かかりつけの動物病院に相談するのも良いでしょう。ほとんどの病院は、デンタルケアの指導を引き受けてくれますよ。

 
 

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