2016年3月18日更新

【獣医師が解説】なんだか気分が落ち込む『五月病』もしかして犬猫にもあるの…!?

ゴールデンウィークが近づく頃になると、なんとなく気分が優れない、なんとなく憂鬱になる、無気力になる、食欲が落ちる、といったいわゆる「五月病」に悩む人もいるでしょう。ところで、犬や猫にも「五月病」があるのか、気になったことのある人はいませんか?今回は、犬や猫にも五月病があるのか?をテーマにしたいと思います。

そもそも、「五月病」とは?

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「五月病」とは、医学的にきちんとした病名ではありません。特に日本では、卒業、新入学や新入社、異動、引っ越しなど、3月から4月にかけて環境の変化が大きいことがよくあります。そうした環境の変化からくるストレスによって、精神的にも肉体的にも疲労してしまった人に現れてくる様々な症状の総称が、いわゆる「五月病」です。

なんとなく気分が落ち込む、やる気が出ない、無気力になるといった精神的な不調のほか、腹痛や食欲不振、下痢や嘔吐などの身体的な症状を起こすことが多いようです。4月から徐々にたまっていったストレスが原因となって起こる、こうした様々な症状は、5月頃に現れてくることが多いため、「五月病」と呼ばれています。

犬猫にも五月病があるのか?

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「五月病」は獣医学的にもきちんとした病名ではなく、実際に犬や猫を「五月病」と診断することは困難です。何らかの病気による症状がたまたま5月に現れてきたという可能性もありますので、状況や症状だけから安易に「五月病」もしくは、「ストレスによる体調不良」と診断することはできません。

しかし、春先の環境の変化が原因のストレスが蓄積して、精神的、肉体的に疲労してしまい、5月頃に様々な症状が現れてくる、という意味では、犬や猫であっても「五月病」のような状態は起こる可能性があります。

春先には、引っ越し、家族環境の変化、生活リズムの変化があることが多く、これらは犬や猫にとってもストレスの原因となることが少なくありません。こういったストレスが蓄積することによって、やがて体調不良や精神的な不調を起こす犬や猫もいます。

また、春先は気温の変化が大きいため、そういった気候の影響が犬や猫の体にとってストレスとなり、体調不良を起こすこともあります。

症状は?

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犬や猫は、強いストレスがかかったり、ストレスが持続的にかかったりすると、下痢や嘔吐といった消化器症状を起こしたり、食欲不振に陥ったりすることがあります。また、特に親しんでいた家族と離れてしまった場合や、引っ越しによって住み慣れた住居を離れてしまった場合などは、飼い主から離れることに強い不安を感じる、分離不安のような症状を起こすこともあります。

犬や猫がストレスを感じているときには、不適切な場所で排泄したり、足先をしきりに舐めたり、犬であればクンクン、ピーピーといった独特な声でしきりに鳴いたりといった行動の変化が見られることがあります。愛犬や愛猫にそういったストレスによる行動の変化がないかもよく観察するようにしてください。

ストレスが原因と決めつけず、様子がおかしければ動物病院へ。

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愛犬や愛猫に元気があり、春先のストレスが原因の軽い体調不良や精神的な不調であれば、適度な運動と、健康的な食生活、また、無理のない規則正しい生活習慣を維持することで、やがて改善してくるでしょう。愛犬や愛猫にできるだけストレスをかけないような生活を心がけてください。

ただし、こういった様々な不調が何らかの病気のサインである可能性もあります。「ストレスが原因だろう」と安易に考えず、まずは愛犬や愛猫の様子をいつも以上によく観察してください。

  • 大好きな遊びをしたがらない
  • 散歩に行きたがらない
  • 食欲不振が数日間続く
  • 嘔吐や下痢が続く

など、明らかに愛犬や愛猫に元気がなく、様子がおかしいようならば、必ず動物病院を受診するようにしてください。

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