2016年3月31日更新

【動物看護士が解説】老猫にストレスを与えない環境づくりとは?

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

愛猫が老猫となったとき、あなたはどんな生活をしようと思っていますか?猫が過ごしやすいように、部屋の模様替えをするでしょうか?それとも若い頃と何も変わらず生活するでしょうか?どちらも間違った選択ではありませんが、何か変化を起こすにも、起こさないにも、猫にとって大切なポイントがいくつかあります。今回はそのポイントをお教えします。

 

落下に注意

若い頃はスイスイどこへでも飛び移って動き回っていた猫でも、年を重ねて運動機能が低下すると飛び移るのを失敗したり、着地のバランスを崩したりして骨折や捻挫を引き起こす可能性があります。

キャットウォークやキャットタワーは無理なく登れるよう、ハシゴや階段を付けてあげたりすると良いでしょう。また、家具などを自由に行き来していた場合は、足場が悪いことが多いですから、登れるようなスペースを作らない事が大切です。

今まで登っていると身体が衰えていようとも、猫は登ろうとします。背の高い、登るような家具は撤去するのが理想ですが、なかなかそうもいかないと思いますので、登れるような隙間を全て埋めることをお勧めします。

ケガによっては治療法がない場合も

捻挫であれば治療でなんとかなる場合が多いですが、骨折や腱を痛めてしまうと手術が必要になることがあり、年齢の都合で全身麻酔がかけられずギブス生活になってしまう可能性があります。

ギブスは、蒸れることにより皮膚が炎症を起こしたり、壊死することがあり、管理が非常に大変です。そうならないためにも、ケガを未然に防ぐことが重要となります。

 

外には出さない

これは、若い猫でも同様ですが外には絶対には出さないでください。事故や感染症に侵される可能性があります。老猫は免疫力が下がっているので喧嘩や事故で傷を負うと、ウイルスや菌に感染する確率が非常に高くなります。

また、治癒力も下がっているため、感染症に対する治療を行ってもなかなか完治しないこともあります。今までは大丈夫でも、老猫になってからは特に注意が必要です。

出たがっても出さないこと

外に出たいと鳴いても、決して出してはいけません。最初の2、3日はひどければ1日中大きな声で鳴き続けるかもしれません。しかし、絶対に負けて外に出さないでください。鳴いても出してくれないことが分かれば、いつかは必ず収まります。

根負けして外に出したら、事故で亡くなってしまったということも非常に多いケースです。老猫は外見的に異常がなくても、耳が遠く、目もしっかり見えていないことが多く、危機察知能力が落ちています。悲劇を起こさないためにも、ぐっと堪えて、外に出るということを忘れてもらう努力をしましょう。

物の配置は変えないのが無難

目が見えない、とまではいかなくても、視力が低下していることは老猫にはよくあることです。完全に見えていないわけではないので、家具などの物の配置を変えても一応把握することは出来ますが、やはり安心感が損なわれてしまいます。

視力以外にも、ヒゲや匂い、足の裏で自分が今いる環境を読み取っていますので、物の配置を変えることで怪我をする、ということは無いに等しいですが、安心して生活させてあげるためにも、年老いてからの引越しや模様替えは控えた方がストレスも少ないでしょう。

猫はストレスに弱い

猫は非常に敏感で繊細な生き物ですので、ちょっとした環境の変化にも多大なストレスを受けます。時にそのストレスが病気を引き起こすことがありますので、老猫と過ごす時は特に、いつもと変わらずあまり特別なことをしないでゆっくりと過ごすことが大切といえそうです。

 
 

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