2016年4月25日更新

ジャーマン・シェパード・ドッグの寿命は?長寿の秘訣は?

警察犬や盲導犬、麻薬取締犬など多くの仕事で活躍しているジャーマン・シェパード・ドッグ。利発で聡明、多くの才能に恵まれた犬です。近年は犬の健康への関心も高まり犬の寿命が延び、高齢化も進んでいるといわれています。健康で長生きをするためにはどうしたらよいか?長寿の秘訣やシニアの注意点などを調べてみました。

ジャーマン・シェパード・ドッグの平均的な寿命は?

ジャーマン・シェパード・ドッグの平均的な寿命は9歳~13歳だといわれています。ロットワイラーが8歳~10歳、ドーベルマンが10歳~13歳といわれていますので、大型犬としては平均的な寿命の犬だといえるでしょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグの場合8歳、10歳、12歳が大きな壁だといわれていて、体が変調するため大きな病気になりやすいそうです。逆にこの歳をうまく乗り越えることができれば、介護や療養は必要になりますが15歳、17歳と寿命をこえて長く一緒にいることができるようです。

元気で長生きのポイントは?

飼っている犬に少しでも長く元気に過ごしてもらいたいのは、犬を飼っている人にとって共通の願いですね。ではどうしたら少しでも長く健康でいられるのでしょう?健康寿命を延ばすためのポイントをいくつかご紹介します。

大型犬は関節に注意が必要

ジャーマン・シェパード・ドッグがかかりやすい病気の1つに股関節形成不全というものがあります。股関節形成不全の主な原因は遺伝的なものだといわれていますが、ジャーマン・シェパード・ドッグのような大型の犬種の場合は骨の発育期(生後60日)に急激に体が大きくなり体重が増加するため、股関節へのストレスが大きいことが原因だともいわれています。

具体的には成長とともに大きくなるはずの骨盤がうまく発育せず、太ももの骨がうまく骨盤にはまらなくなることで様々な症状を引き起こす病気です。兆候は生後6か月あたりからみられるようになります。

  • 歩行時に腰が左右に揺れる
  • うさぎ跳びやスキップのようなしぐさをする
  • 座る時などに後ろ足をうまく折りたためない

などが股関節形成不全の主な症状です。また骨肉腫の発症も多い犬種でもありますので、歩き方や座り方に少しでも違和感を覚えたら、早めに動物病院を受診するとよいですね。

関節の病気の予防や症状の軽減をするためには、食事をコントロールして肥満に注意することが必要です。運動量や体質にあわせたフード選びをしてあげたいですね。最近では市販のドッグフードも用途にあわせて選ぶことができるように多種多様なものが販売されています。カロリーコントロールされているフードをいくつか試して、喜んで食べてくれるものをみつけるとよいですね。かかりつけの獣医師がいる場合は、どのようなフードがよいか相談してみるのもよい方法です。

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被毛のケアで熱中症と皮膚病を予防

ジャーマン・シェパード・ドッグの被毛は2層にわかれたダブルコートと呼ばれる構造になっています。密集して生えているアンダーコート(下毛)と、硬くほどよい長さのオーバーコート(上毛)の2層になっていて、換毛期にはこのアンダーコートが生え変わります。

被毛がダブルコートの犬種は構造が保温保湿性に優れているため、どうしても日本の高温多湿な気候に弱い犬種が多くなります。ジャーマン・シェパード・ドッグも例外ではなく、夏場は熱中症に十分な注意が必要になります。

また皮膚の病気も多くなります。特にジャーマン・シェパード・ドッグの場合は深在性の膿皮症にかかりやすいといわれています。

膿皮症はブドウ球菌などの細菌が皮膚に感染することで発症する皮膚の病気で、主な症状は発疹や脱毛、膿疱やかさぶたがみられます。ただジャーマン・シェパード・ドッグの場合は深在性といって深い部分での感染が多くみられるので、腫れや痛み、発熱などの症状がみられることも多いようです。

原因としては不衛生な環境で傷などから菌が侵入する場合や、老化や栄養不良などによって皮膚が本来持っている細菌の侵入を防ぐ力が失われているような場合が考えられます。

膿皮症や熱中症を予防するためには、日ごろから被毛を清潔に保っておくことが大切です。夏場や春と秋の換毛期は必ず毎日ブラシングをして、皮膚の風通しをよくしてあげましょう。ブラッシングの際はあわせて皮膚の状態を確認してあげるとよいですね。

シャンプーは若いうちは獣臭も強い犬種なので、1か月に1度くらいのペースでしてあげるとよいでしょう。年齢があがって行くと体力も落ちてきますので、徐々に回数を減らすとよいようです。使用するシャンプーはかかりつけの獣医師などに相談して、皮膚の状態にあわせたものを選びましょう。

急死の原因!胃捻転について理解しておきましょう

ジャーマン・シェパード・ドッグのような大型の犬種にとって、もっとも恐ろしい病気が胃捻転です。症状が現れてから数時間で死に至る可能性のある病気で、気が付かずに放置をすれば確実に命を落としてしまいます。

胃捻転とは胃の1部が何らかの原因で捻じれて、血流が止まって壊死をおこしてしまう病気です。捻じれる際に脾臓などの周囲の臓器を巻き込んでしまうことがあり、巻き込まれた臓器も一緒に壊死をおこしていきます。胃捻転が発生するメカニズムははっきりとわかっていませんが、生活の中でいくつかのポイントを注意することで、発症を抑制することができるといわれています。主なものをいくつかご紹介します。

  • 1度にたくさんの量を食べさせないように何回かに分けて食事をさせる
  • 犬の首が水平な状態で食べられるように、高さのあるスタンドを用意する
  • 食事の前後1時間は安静にさせる
  • 運動後の飲み水の量は400cc程度と決めておく
  • ドライフードを食べさせるときはふやかしてから与える

吐き気があるようなのに吐しゃ物を出すことができない、落ち着きなく動き回る、腹部を舐め続けるなどが胃捻転を発症した際の主な症状だといわれていますが、あまりはっきりとした症状を表さない犬もいるようです。胃捻転は発症から治療までの時間が早ければ早いほど生存率があがります。早期に発見するためには日ごろからよく犬の状態を観察し、いつもの様子をしっかりと把握しておくことが大切です。少しでもいつもとちがう様子の時はすぐに動物病院へ連れていきましょう。

また胃捻転の場合は的確な治療が行える病院を見つけておくことも重要です。24時間夜間も診察している病院で、胃捻転に対する診察経験が豊富な病院をいくつか探しておくとよいでしょう。

German Shepherd

シニアになったら注意してあげたいこと

はっきりとした理由はいまでもわかっていませんが、ジャーマン・シェパード・ドッグのような大型犬は小型犬より老成が早いといわれています。そのため大型犬は小型犬よりも早い5歳~6歳からはシニア期に入ったと考え、少しずつ生活を切り替えていくとよいようです。

まず食事ですがシニア期に入るとどうしてもエネルギー代謝が悪くなっていきます。そのため若いころと同じ食事を続けていると肥満につながってしまいます。また噛む力も落ちてきますので、ドライフードのような硬いフードの場合は丸呑みしてしまうことあります。できれば胃腸にも優しい消化によい適度な硬さのフードで、カロリーコントロールされているものを選んであげるとよいようです。

運動量ですがジャーマン・シェパード・ドッグの場合は、若いころは1日2回1時間以上の散歩と服従訓練などを取り入れたトレーニングは必須ですが、年齢が上がっても同じメニューを続けていると関節への負担が大きく病気を誘発してしまいます。急に散歩の時間やトレーニングの回数を減らしてしまうと、筋力が急激に落ちてしまいますしストレスにもつながってしまいます。散歩のスピードを落としたり、トレーニングメニューを少しずつ軽いものに変えていくなど、徐々に年齢相応の運動量へ切り替えてあげるとよいでしょう。

その他にもシニア期に入ると症状としては現れていない潜在的な病気が発症している可能も高くなります。病気の早期発見のためにも、シニア期に入ったら半年に1度のペースで定期検診を受けることをおすすめします。

長く一緒にいるためには

ジャーマン・シェパード・ドッグは大型犬の中では遺伝的な病気も少なく、丈夫な犬種だとわれています。ただ10歳の壁を超えることがとても難しいといわれていて、この時期をどう乗り越えるかが長寿につながっていくようです。

もちろん犬にとっても飼い主と一緒に過ごす楽しい時間が長く続くことは幸せなことでしょう。しかし10歳の壁を乗り越えることができなかったとしても、それまでの時間が濃厚で温かいものであれば満足のいく生涯だったといえるのではないでしょうか。

残念ながら大型犬は小型犬よりも早く寿命が来てしまうことが多くなります。一緒にいられる時間を大切に、犬との生活を充実したものにしてあげてください。

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