2016年5月25日更新

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの寿命や長寿の秘訣

中世チュダー王朝時代から癒しのスパニエルと呼ばれ、愛玩犬として人々に愛されてきたキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。近年は犬の健康への関心も高まり犬の寿命が延び、高齢化も進んでいるといわれています。健康で長生きをするためにはどうしたらよいか?長寿の秘訣やシニアの注意点などを調べてみました。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの平均的な寿命は?

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの平均的な寿命は9歳~14歳だといわれています。キング・チャールズ・スパニエルが12歳~14歳、イングリッシュ・コッカー・スパニエルが12歳~15歳といわれていますので、同じような体格の犬種の中ではやや短命な印象ですね。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは遺伝性の疾患が多い犬種だといわれています。特に僧帽弁閉鎖不全症という心臓の病気を持っていることが多く、10歳になる前に夭逝してしまう犬もいるため、平均的な寿命を下げてしまっているようです。

ただし僧帽弁閉鎖不全症や脊髄空洞症も、症状を見逃さず適切な治療を受けることで寿命を延ばしていくことができます。飼い主の健康管理の仕方次第では、長く一緒に過ごすことができるということですね。

元気で長生きのポイントは?

飼っている犬に少しでも長く元気に過ごしてもらいたいのは、犬を飼っている人にとって共通の願いですね。ではどうしたら少しでも長く健康でいられるのでしょう?健康寿命を延ばすためのポイントをいくつかご紹介します。

心臓の検査は定期的に!

前述したとおりキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは遺伝的に僧帽弁閉鎖不全症という心疾患を持っている犬が多く、4歳で60%の犬が発症するといわれています。

僧帽弁閉鎖不全症とは心臓の中にある血液の逆流を防ぐための僧帽弁という弁が変性をおこし、弁がしっかりと閉じなくなってしまうために血液が逆流してしまう病気です。症状としては咳が出る、疲れやすい、運動をしたがらないというものが主で、重症化すると肺水腫をおこし呼吸困難になってしまいます。

僧帽弁閉鎖不全症を完治させることは現在の医学では難しく、症状の緩和と進行を抑える治療が主になります。具体的には食事療法による体重管理、運動制限、血管拡張剤などの投与を行います。

僧帽弁閉鎖不全症の場合は早期発見・早期治療で症状を抑えることがとても重要です。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのように遺伝的に発症する確率の高い犬種は、迎え入れた時から定期的に心臓の検査を受けることをおすすめします。

肥満に注意をして糖尿病を予防

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは遺伝的に糖尿病にもなりやすいといわれています。糖尿病はホルモンの1種であるインスリンの働きが悪くなることで、血液中の糖が多くなるいわゆる高血糖の状態になってしまう病気です。兆候としては尿の回数が増える、水を飲む量が多くなる、食欲が増えるが食べても痩せて行くなどです。

高血糖の状態が長く続くと様々な合併症が現れます。犬でもっとも多くみられるのが急速にすすむ白内障や再発性皮膚炎、膀胱炎などです。症状が進むと糖尿病ケトアシドーシスという状態になり、心筋梗塞や腎疾患などの重度の合併症の危険性が高くなります。

発症の原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝的な要因だけでなく、肥満や感染症、膵炎など複数の要因が重なることによって発症するといわれています。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの場合は遺伝的な要素を持っている可能性が高いので、残りの要因をできる限り排除することで予防する必要があります。そのために普段の生活で注意することは、食事と運動に注意をして肥満にさせないことだといわれています。

もともとキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは運動が苦手な犬種で、運動量も室内で遊ぶ程度で満たされてしまうようですが、できれば早いペースでなくてよいので1日20分~30分程度の散歩はさせてあげるようにしましょう。

またとても食欲のある犬種なので、おやつや食事を欲しがることが多いと思います。1日の食事とおやつの量と回数は決めておくとよいでしょう。

人間の食べているものを欲しがることもありますが、人間の食べ物は犬にとって塩分、糖分、油分などが多く、常食させてしまうと肥満につながってしまいます。また味が濃いため美味しく感じるようで、犬の食事を食べなくなってしまうことも多いようです。犬の食べ物と人間の食べ物はしっかりとわけておきましょう。

被毛と耳のケアが大切

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの特徴である美しい飾り毛のついた大きな垂れ耳ですが、立耳の犬よりも耳の中が蒸れやすく外耳炎などの耳の病気になりやすいといわれています。

外耳炎はベタッとした匂いの強い耳垢がたまり、耳の外耳道といわれる部分に炎症を起こす病気です。激しいかゆみと痛みを伴うので耳や首の回りを引っ掻いたり、頭を振ることが多くなったりします。原因としてはダニの寄生によるものや菌類の感染などがありますが、早い時期にしっかりと治療をすれば完治する病気です。耳の回りを引っ掻く、耳の中が汚いなどの気になる症状がある場合は病院へ連れて行ってあげましょう。

予防には週に1回くらいのペースで、耳の中の状態を確認しながら耳の掃除をしてあげるとよいでしょう。最近では耳専用のローションやウェットティッシュタイプのものなど、犬の耳ようのケア商品も様々なものが販売されています。

色々と試してみて嫌がらない物をみつけてあげるとよいですね。また大きくなってからいきなり始めると嫌がってなかなかきれいにさせてもらえません。子犬の頃から耳のケアの癖をつけておくとよいでしょう。

またキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは大変抜け毛が多く、毛玉ができやすい犬種です。特に耳、お腹、股の部分に手玉ができやすいそうです。毛玉をそのままにしておくと皮膚がひきつれたり、ダニの温床になったりして皮膚疾患の原因になってしまうことがあります。毎日1回はスキンシップを兼ねてしっかりとブラッシングをしてあげましょう。

シニアになったら注意してあげたいこと

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのような小型の犬の場合は6歳ころからはシニアとしての生活に切り替えていくとよいようです。

シニアになってくると前述した僧帽弁閉鎖不全症や糖尿病の症状が顕著に表れてきたり、老成の白内障などの目の病気が現れてきたりします。飼い主としてはなかなか受け入れがたいことかもしれませんが、その症状に1番戸惑っているのは症状をおこしている犬たちなのはないでしょうか。

1つ1つの症状を受け入れ生活を症状にあわせてあげることで、少しでもストレスを軽減しあげましょう。ストレスの軽減は症状を抑制し、ひいては長く一緒にいる時間を延ばすことへとつながっていきます。

また症状としては現れていない潜在的な病気が発症している可能も高くなります。できれば症状が現れる前に発見してあげたいですね。シニア期に入ったら半年に1度のペースで定期検診を受けることをおすすめします。

長く一緒にいるためには

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、どうしても年齢を重ねるごとに心臓病のリスクが高くなってしまいます。

幼年の頃から定期的に心臓の検査を受けるとよいことは前述しましたが、長く付き合える心臓病に対する見識がある獣医師を見つけておくのも大切なことです。老齢になりはっきりとした症状が現れてきた時に、ともに考え生活や食事の的確なアドバイスをもらえる人がいると、安心して犬との生活を楽しむことができますね。

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