2016年4月28日更新

介助犬って一体何をする犬なの?介助犬の役割、育成、課題とは?

介助犬とは、体が不自由な人の手となり足となって日常生活の手助けをしたり、不測の事態に助けを呼んだりする補助的仕事をする犬のこと。

障害のある人のさまざまな要望に的確に対応できるようになるため複雑で難しい訓練を乗り越えなければなりません。一体、介助犬はどのような仕事をするのでしょうか。そして介助犬はどのようにして一人前になるのでしょうか。今回は介助犬についてご紹介しましょう。

介助犬はいつ誕生したの?

介助犬は1970年台後半、アメリカで誕生したと言われています。日本での導入はかなり最近になってからで1992年に千葉れい子さんがアメリカで訓練された介助犬を日本に連れ帰ったのが最初です。その後、日本でも介助犬の訓練が行われるようになり、介助犬の任務につく犬が少しずつ増え始めました。

1999年には介助犬を法制化する動きが国会でも起こり、どうしたら介助犬を社会に根付かせることができるかの議論が進みました。2003年には「身体障害者補助犬法」が施行され、交通機関や公共施設への介助犬の受け入れが義務化されました。

介助犬はどんな仕事をするの?


一言で体が不自由な人の手助けと言ってもその内容は多岐に渡っています。介助犬への指示は動詞は英語で、名詞は日本語で行います。使われる単語数は動詞で約60語、名詞は約30語あるのだそうです。それだけ、介護犬は多種多様な仕事をこなしていると言うことなのです。

仕事の内容は飼い主さんがどんな障害をもっているかによって異なりますが、

  • 指示したものを持ってくる
  • ドアを開け閉めする
  • 落としたものを拾う
  • 靴を脱がせる
  • 緊急時に対応する

などが中心となります。中でも、ものを持ってくる仕事はものの名前を具体的に言葉で記憶しなければならないため、難易度が高く難しいタスクと言えるでしょう。

介助犬になるまで

子犬の時はボランティアの家で過ごす

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介助犬になるためには訓練が必要ですが、最初の1年は介助犬に相応しい人間好きの犬に育てるために一般の家で過ごします。

候補犬は生後2ヶ月を親兄弟と過ごした後、ボランディアさんの家庭で愛情を受けて生活し、人間への信頼や愛情を育みます。同時に社会に適応するためのしつけも行われます。

適正評価を受ける

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候補犬は1歳になると訓練センターに入ります。そこで落ち着き、意欲、適応能力、人への親近感などの適正をチェックされ、さらに候補犬が絞り込まれます。ちなみにこの段階で介助犬に向かないと判断された犬は一般家庭でペットとして過ごせるよう手配されます。

訓練

介助犬の仕事である「ものを持ってくる」「飼い主さんにものを渡す」などの基礎訓練を積みながら、それぞれの介助犬の得意分野を見極めていきます。介助犬はそれぞれの得意分野を発揮できるよう、具体的に身障者の方とのマッチングを行い、その身障者の方に合った訓練を繰り返します。

合同訓練

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〈画像引用元:https://www.youtube.com/embed/-Wn7HpOyEeY
身障者の方と介助犬とが一緒に訓練を受けます。具体的な生活を想定して介助の方法を学んでいくのです。さらに身障者の方と犬とが共感できるよう信頼関係を築いていくのもこの合同訓練の大切なポイントです。

認定試験に合格してから

合同訓練が終了したら厚生労働省が指定の日本補助犬協会で認定試験を受けます。合格すると晴れて飼い主になる障害者の方と暮らし始めるわけですが、実は最初の1年は非常に大切な時期だと言われています。そのため、日本補助犬協会のスタッフが定期的に障害者の方の自宅を訪れ、介助犬との生活をサポートするのです。

引退後

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一般的に介助犬として活躍できるのは2歳~10歳までの約8年間です。この期間を過ぎて引退した介助犬はボランディアの家庭や子犬の頃に過ごした家に引き取られ、普通のペットとして余生を過ごします。子犬の頃に過ごしたボランディアさんの元に引き取られることも多いようです。

介助犬についての理解を広めよう


介助犬は介助犬として認定されるまでに難しい訓練を積みますが、晴れて介助犬になった後も障害者である飼い主さんの手足となるべく、休みなく尽くします。

サポートを受ける障害者の方は、介助犬と一緒にいることで生活が便利になるだけでなく、介助犬と心を通わせることで豊かな気持ちになることができます。私達は介助犬と障害者の方についてもっと理解を深め、受け入れの気持ちをもつことが大切です。

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