2016年6月3日更新

【獣医師監修】犬の会陰ヘルニア〜原因・症状と対策

犬の会陰ヘルニアは骨盤隔膜の異常によって臓器が外側に飛び出した状態のことを指します。会陰ヘルニアは発症する原因についてわかっていない点が多く、予防することが難しい病気のひとつです。

会陰ヘルニアを発症してしまうと生命活動を正常に行えなくなる場合があるので、早急な対処が求められます。早めに治療を施し、会陰ヘルニアを治してあげましょう。特に会陰ヘルニアは圧倒的にオス犬に発症例が偏っており、オス犬を飼っている方は要注意です。犬の会陰ヘルニアの原因や症状、対策についてご紹介します。

犬の会陰ヘルニアの原因

犬の会陰ヘルニアの主な原因は遺伝であると考えられていますが、その詳細について確かなことはわかっていません。

現状で好発種として考えられている犬種はコリー、ボクサー、ペキニーズ、ボストンテリアなどです。また発症例の9割以上がオス犬となっているため、それらの犬種のオス犬を飼っている方は特に注意してください。オス犬に発症例が著しく偏っているため、性ホルモンや前立腺の疾患などが大きく関係して会陰ヘルニアを発症しているのではないかと推測されていますが、詳しいことはわかっていません。

犬の会陰ヘルニアの症状

犬の会陰ヘルニアの主な症状は以下の通りです。

  • 排泄不良
  • 会陰部に膨らみが見られる
  • 尿毒症

会陰ヘルニアを発症していると会陰部、すなわち愛犬のお尻に大きなコブのようなものができると言われています。

また、排尿や排便が困難になり、トイレに行っても何も出さずに戻ってくることが多くなります。犬にそのような素振りが見られたときには犬の会陰部を確認し、膨らみが見られたら会陰ヘルニアの可能性を考え、獣医さんの診察を受けさせてあげてください。

コブができる部位について

犬の会陰ヘルニアは肛門の周辺にある直腸や膀胱、脂肪組織などが本来であれば腹腔内に存在する組織が腹腔の外に飛び出してしまった状態のことを指します。そのため肛門の周辺にコブのような膨らみができることが多いです。

犬の会陰ヘルニアの対策

犬の会陰ヘルニアはある特定の原因で発症するという性質の病気ではないので、あらかじめ予防することが困難であると言わざるを得ません。

そのため事前に予防をすることよりも会陰ヘルニアが発症してしまった後に早期発見することが大事になります。普段から犬の体や行動を観察することを習慣化し、異常が見られたときにいち早く察知してあげられるように準備しておいてください。会陰ヘルニアは会陰部にコブができることが多く、肉眼で症状を確認できる可能性の高い病気です。病気を発見できれば治療を施せるので、早期発見を心がけてあげましょう。

犬の会陰ヘルニアの治療

犬の会陰ヘルニアの主な治療は外科手術や投薬治療などです。会陰ヘルニアを発症して直腸や膀胱などが飛び出てしまっているときにはそれを正常な位置に固定する外科手術が必要になることがあります。そのようなときには外科手術を施し、場合によっては同時に去勢手術を施すこともあります。

また患部に炎症が起きている、または起こる可能性があるときは抗生物質などを投与し、炎症を抑えます。加えて便が直腸に溜まって会陰ヘルニアを引き起こす可能性が高い場合や排便がしにくくなっている場合には便軟化剤を投与し、排便を促します。

まとめ

犬の会陰ヘルニアの原因や症状、対策についてご紹介しました。犬の会陰ヘルニアは原因がはっきりとわかっていない病気であるため予防することが難しく、放置していて治るという性質の病気ではないと考えられるので、もしも飼い犬が会陰ヘルニアを発症してしまったときにはすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

症状自体は察知しにくいものではなく、多くの場合は目に見えて明らかな形で症状が出ると考えられています。特に会陰部にコブのようなものができているときには会陰ヘルニアの可能性を考えるようにしてください。

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