2016年6月29日更新

【獣医師監修】犬の糖尿病性ケトアシドーシス〜原因・症状と対策

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犬の糖尿病性ケトアシドーシスは糖尿病が引き金となって血液中のケトン体の量が増加し、血液が酸性に傾いている状態を指します。

犬が糖尿病になっていると血液中のエネルギー源が不足し、それを補うために脂肪の分解が亢進して、これに伴いケトン体が生成されます。それによって血液が酸性に傾くと体に異常が表れます。

糖尿病性ケトアシドーシスは突発的に症状が表れ、ひどいときには症状が表れ始めてから数日中に昏睡状態に陥ることもあります。糖尿病性ケトアシドーシスはいち早く治療を施してあげなければ命を落としてしまう可能性もあります。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの原因や症状、対策についてご紹介します。

 

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの原因

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの主な原因は糖尿病ですが、他の病気(心疾患・炎症・感染症など)を併発している場合に発症率が高まると考えられています。また糖尿病性ケトアシドーシスの根本的な原因となる糖尿病は遺伝や肥満などが原因で発症する病気です。

糖尿病性ケトアシドーシスを防ぐためにはまず糖尿病にならないようにすることが大切なので、犬の体重管理を徹底するなどの方法で糖尿病を予防してあげましょう。ただメス犬は発情期などに一時的なものとして糖尿病を発症することもあります。また、飼い犬が痩せているから糖尿病の心配はないということではないので注意してください。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの症状

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの主な症状は以下の通りです。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 水を飲まない
  • 元気がなくなる
  • 昏睡

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの症状の多くは一般的な体調不良の症状と同様なので見落としやすく、また急速に症状が悪化することがあるので気付いた時には昏睡状態になっているということが少なくありません

飼い犬の元気がなくなっている状態が昏睡状態にならないための最後のチェックポイントとなるので、著しく元気がないと感じたときには早めに動物病院に連れて行ってあげてください。もし昏睡状態に陥ってしまったときには一刻を争います。獣医さんの治療を受けさせてあげれば重篤な症状を回避できる可能性があります。

 

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの対策

犬の糖尿病性ケトアシドーシスを防ぐためには糖尿病にならないようにしてあげることが重要です。

食べ過ぎや、脂肪や糖の多い食事を与えていると肥満体型になってしまう原因となります。飼い犬の食事は栄養バランスの取れたドッグフードを適正な量に調節して与えるようにしてください。

また犬の体重を管理してあげることも重要です。犬は体毛で体が覆われている犬種がほとんどなので、一見しただけでは太ったかどうかを見抜けないことがあります。それを防ぐためには定期的に犬の体重を測って体重の変化を記録しておくことが有効なので実践してみてください。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの治療

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの主な治療方法は輸液やインスリン注射となります。また根本的な原因である糖尿病の治療も併せて施されます。

糖尿病性ケトアシドーシスは急速に症状が悪化する可能性が高いので、即効性の高い治療を施して症状を鎮静化させることが大事になります。そのために不足しているインスリンを投与し、また血糖値を低下させるために輸液をする場合もあります。

まとめ

犬の糖尿病性ケトアシドーシスの原因や症状、対策についてご紹介しました。

犬の糖尿病性ケトアシドーシスは糖尿病や発情期などによるホルモンバランスの変化が原因で発症する可能性がある病気です。糖尿病性ケトアシドーシスは急速に進行して重症化してしまうことがあるので、著しく元気がなくなっているようなときにはあっという間に昏睡状態になってしまうことが考えられます。

体調不良を軽んじることなく早めに治療を受けさせてあげてください。

 
 

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