2016年12月3日更新

【獣医師監修】【目の症状】猫の目が白くにごっている時に考えられる病気

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猫の黒目が白くなっていたら要注意!眼疾患が原因となって目のレンズにあたる部分や黒目を覆う透明な膜が白くにごっている可能性があります。レンズがにごることから、猫の視力は著しく低下し、放置すると緑内障などの他の眼疾患を併発して失明する恐れもあります。

では、猫の目はなぜ白くにごってしまうのでしょうか。猫の目が白くにごっている時に考えられる病気について取り上げます。

 

白くにごっているのは目のどの部分?

猫の目が白く見えたら、角膜や水晶体がにごっている可能性があります。角膜は黒目の前にある膜で、水晶体は角膜の後方に位置しています。どちらも透明で、入ってきた光を屈折させて網膜に映すレンズの役割を担っています。

なお、入ってきた光は、角膜→前房内の房水→水晶体→硝子体を通過して網膜に届きます。網膜には視細胞があり、光を電気信号に変換して視神経から脳に送ります。そこで初めて、物の色や形が認識できます。

猫の目が白くにごる原因は?

猫の角膜や水晶体が白くなる原因には、先天性のものと後天性のものとに分けられます。先天性の場合は遺伝が原因です。後天性の場合は、外傷や異物、他の目の病気、アレルギー、ウイルス感染症などが原因になります。

続いて、猫の目を白くにごらせる病気について取り上げます。

 

猫の目が白くにごっている時に考えられる病気

角膜炎

猫の角膜炎は、黒目の表面を覆っている角膜に炎症が起きる病気です。角膜炎を発症すると、かゆみや痛みが起きるため、猫はしきりに目を気にするしぐさをします。また、目やにが出たり、涙目になったりします。さらに症状がひどくなると、角膜が白くにごる、透明で、通常は血管が分布しない角膜に血管が形成されるなどの症状が現れます。

猫が角膜炎を発症する原因は以下の通りです。

  • 外傷
  • 異物
  • 他の目の病気…結膜炎、眼瞼内反症、眼瞼外反症、チェリーアイなど
  • 感染症…猫ヘルペスウイルス感染症など

角膜は目の構造物の中で一番手前に位置しているため、猫同士のケンカで引っかかれたり、木の枝などの異物が目に入ったりした時に、傷ついて炎症を起こすことがよくあります。

その他、角膜炎は他の病気から併発することもあり、まぶたの裏にある結膜が炎症を起こすと(結膜炎)、その炎症が近くにある角膜に広がって角膜炎を発症することがあります。また、眼瞼内反症では逆さまつげが角膜をちくちく刺激することで、眼瞼外反症では下まぶたがめくれ続けて角膜が乾燥し、傷つきやすくなることで、それぞれ炎症が起きます。

さらに、目の病気だけでなく、ウイルスなどの感染症からも角膜炎になります。猫ヘルペスウイルスに感染すると、猫は風邪のような症状を起こし、角膜炎や結膜炎を発症することがあります。

角膜が白く見える症状は、角膜炎の症状がかなり進行しないと現れません。目やにや目を気にするといった初期の症状が現れたら、なるべく早く動物病院で診てもらいましょう。

白内障

猫の白内障は、水晶体が白くにごる病気です。原因は先天性と後天性の2タイプがあります。先天性の場合は遺伝で、ペルシャ、シャム、ヒマラヤンなど一部の猫種で確認されています。

一方、後天性の白内障を発症する原因は以下の通りです。

  • 外傷
  • 他の目の病気…ブドウ膜炎、緑内障、網膜剥離など
  • 代謝性疾患…糖尿病、副甲状腺機能低下症など
  • アレルギー疾患…アトピー
  • 老化

白内障は猫同士のケンカなどで目に深い傷を負うと起こる可能性があります。また、ブドウ膜炎などの他の目の病気や、糖尿病などの代謝性疾患、アトピーによるアレルギーも白内障を発症するきっかけになります。このように様々な原因で白内障は起こり得ますが、水晶体は老化とともに少しずつにごっていくのが普通なので、老齢猫の場合は老化によって白内障を起こしているかもしれません。

猫が白内障になると、黒目の部分が白くにごり、目が見えづらくなります。そのため、物によくぶつかるようになったり、恐る恐る慎重に歩くようになったりします。ただし、片目を他の猫に引っかかれた場合など、症状が片側だけの場合は、見えづらくなっても日常生活にあまり支障はありません。

目の病気は眼内の他の部分に影響を及ぼすことが多く、白内障を放置すると、緑内障や網膜剥離を起こして失明する危険性もあるので注意が必要です。

核硬化症

猫の核硬化症は、白内障と同様、水晶体が白くにごる病気です。原因は老化で、中高齢期から症状が出始めます。

核硬化症になると、加齢とともに水晶体の中心にある核の部分に古い細胞がたまっていき、層を作って青白く見えます。水晶体が真っ白になる白内障に比べると、水色っぽい白色に見えるかもしれません。

なお、核硬化症では、白内障のように視力の低下はありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?猫の目が白くにごる眼疾患の原因は、老化からウイルス感染症まで様々です。しかし、いずれの眼疾患も目が白くにごりきるまでにある程度猶予があります。目が白くにごってきたと気づいた時はもちろん、猫が目を気にしてこすってばかりいる、目やにが増えた、涙目になっているなど、初期症状の段階で動物病院を受診するようにしましょう。

 
 

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