2016年5月4日更新

【獣医師が教える!】愛犬・愛猫のライフステージ別ペットフードの選び方

愛犬や愛猫の健やかな暮らしには、健康的な食習慣が欠かせません。最近では、各メーカーからとてもたくさんの種類のフードが販売されています。

ずらりと並んだたくさんの種類のフードの中から、どれを選べばよいものかと悩んでしまったことはありませんか?今回のテーマは、ライフステージから見たペットフードの選び方についてです。

年齢に関わらず「主食」は「総合栄養食」を選びましょう。


犬や猫のフードは、その目的によりいくつかに分類されており、それがわかるような表示がされています。犬や猫の「主食」を選ぶ時には、「総合栄養食」と記載されているものを選んで下さい。

このほか、おやつやご褒美などの間食を目的とした「おやつ」や「スナック」、嗜好性をあげるためのトッピングなどの「一般食(おかずタイプ)」と呼ばれるものもあります。しかしこれらはあくまでも補助的に与えるべきもので、こういったものだけでは必要な栄養素を十分に摂取することはできません。

一方、「総合栄養食」は、犬や猫が各成長段階(ライフステージ)で必要とする栄養素がバランスよく配合されています。「総合栄養食」を新鮮な水とともに適切な量を与えるだけで、指定されたライフステージにおける健康維持ができることが試験によって確認されているのです。

「ライフステージ」による栄養管理の大切さ


最近では、本当にたくさんの種類のペットフードが開発されています。「肥満対策」「皮膚や被毛の健康維持」「毛球症対策」「尿路の健康維持」といった特別な目的をもったもの、さらには「室内犬用」「室内猫用」といったものもあります。これらを適宜利用してもよいのですが、特に健康状態に問題のない犬や猫であれば、まずはライフステージによってフードを選びましょう

これは、犬や猫が摂取するべき栄養素やエネルギー量は、生まれてから成長し、シニア期に入るまでずっと同じではないからです。ここでは、成長期、維持期(成犬期)、妊娠・授乳期、シニア期の4つのライフステージにわけてみます。

成長期


離乳直後から生後12ヶ月程度までの子犬は、体重1kgあたり成犬の2倍、子猫は3〜4倍のエネルギー量が必要です。この時期は、タンパク質、カルシウム、リンをしっかりととる必要がありますが、過剰摂取もよくありません。メーカーによって呼び方は様々ですが、「子犬用」「パピー」「グロース」として開発されているフードは、成長期に必要な栄養素がバランスよく配合されています。

歯が生え揃うまでは…

個体差はありますが、乳歯の生え揃う生後2ヶ月くらいまでは、ドライフードを水でふやかしたり、ウェットフードを与えたりするほうがよいでしょう。

維持期(成犬期)

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成長期ほどのエネルギー量は必要ありません。栄養バランスのとれたフードを適量与えましょう。成長期を過ぎても成長期用のフードを与え続けていると、肥満を起こしやすくなります。「成犬用」「維持期用」「メンテナンス」「アダルト」といったものに切り替えましょう。

ウェットフードと比べ、ドライフードの方が歯石に貯留が抑えられるとされています。基本的には、ドライフードを選ぶようにするとよいでしょう。

妊娠、授乳期

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妊娠期、授乳期の雌犬は、妊娠、出産をしていない成犬と比較して、より多くのエネルギーを必要とします。そのエネルギー要求量は妊娠末期で1.25〜1.5倍、授乳期には3倍とも言われます。タンパク質やカルシウムの要求量も多くなるこの時期には、成長期用のフードを選びましょう。

シニア期


運動量が減少し、基礎代謝の低下するシニア期には、必要とするとエネルギー量がぐっと下がります。年齢や運動量、個体差にもよりますが、摂取するエネルギー量を30〜40%ほど減らす必要があるともいわれます。また、肝臓や腎臓、心臓といった内臓機能への負担を和らげるため、脂肪やミネラル分のとりすぎにも注意しなくてはなりません。「高齢犬用」「シニア」と呼ばれているものを選びましょう。

犬種や猫種にもよりますが、犬や猫は7歳頃からシニア期に入るとされています。最近では、犬や猫の高齢化に伴ってシニア期にあたる期間が長くなってきています。そのため、メーカーによってはシニア期を年齢によりさらに細かく分類していることもあります。パッケージに記載されている年齢を参考にして選んでみてください。

歯が抜けてしまったら…

歯が抜けてしまったり、咀嚼する力が弱くなったりしているようならば、ドライフードをふやかしたり、ウェットフードを与えたりするとよいでしょう。

上手にフードを選んで、健康で長生きさせてあげましょう


ライフステージにあわせて開発されたフードは、栄養面だけでなく、食べやすさや嗜好性についてもとてもよく研究されています。健康で長生きするために、是非、愛犬や愛猫にあった食事を適量、規則正しく与えるようにしてくださいね。

ペット生活 獣医師



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