エジプシャンマウの特徴や歴史・飼育法とは?

シルバーの被毛にブラックのスポット模様が描かれているエジプシャンマウは、ワイルドな印象を与えますが、見た目に反してとても愛くるしい性格をしている猫種です。

今回はそんなエジプシャンマウの特徴や歴史、飼育法などを詳しくご紹介していきます。

 

エジプシャンマウの特徴

性格

エジプシャンマウは飼い主さんに対してよく懐き、愛情深い態度を見せてくれる猫種です。

しかし、飼い主さん以外の人には人見知りをし、大人数が集まるようなにぎやかな場所を苦手に感じます。

また、ワイルドな見た目の通り、とてもエネルギッシュであることもエジプシャンマウの魅力です。

好奇心旺盛で遊び好きのエジプシャンマウは運動量も多く、飼い主さんと一緒に遊ぶことも好みます。

嬉しいときは、前足で足踏みをしながら喜ぶのもエジプシャンマウはの特徴です。

性質

エジプシャンマウはスポット模様が入った、光沢感のあるシルバーの被毛を持っています。

短毛種ですが、やや毛足は長く、被毛は密に生えそろっています。そして、大きなアーモンド型の目はわずかにつりあがってついています。

独特な目の配置をしているため、エジプシャンマウは困った顔をしているようにも見えるでしょう。

額に入る縦のラインもエジプシャンマウならではの特徴です。なお、エジプシャンマウの目色はグリーンのみが認められており、オッドアイのエジプシャンマウは存在しません。

大きさや体高

ワイルドな見た目をしているエジプシャンマウは一見、大柄な印象を与えますが実は一般的な猫種と変わらず、平均体重は3~5kg程度です。

セミフォーリンタイプなので、細身体型の割に、ずっしりとした重みを感じさせます。

歴史

エジプシャンマウは現在存在しているイエネコの中でも、最も古い猫種のひとつだとされています。

野性動物の血を受け継いでいるサバンナキャットとは違い、エジプシャンマウは自然発生で産まれたスポット模様の猫種です。

そんなエジプシャンマウはロシアの亡命貴族ナタリー・トルベツコイによってイタリアへ持ち込まれ、育種が行われるようになりました。

そして、1965年には世界中の猫血統登録管理団体から公認されるまでになりました。

しかし、エジプシャンマウは近親相姦によって頭数を増やし続けていたため、遺伝性疾患に苦しめられるようになっていきました。

そんな状況を変えようと立ち上がったのが、アメリカのブリーダー、ジーン・ミルウッドでした。彼はインドのニューデリー動物園からエジプト原産の猫を輸入し、計画交配を開始しました。

アメリカの猫血統登録団体であるCFAは一旦はこの交雑を許可しましたが、1980年に撤回しています。

 

飼育の注意点

室内環境

エジプシャンマウは家族には愛情深い態度で接してくれますが、知らない人には警戒心を抱いてしまうことが多いものです。

突然の来客に強いストレスを感じてしまうこともあるので、ペットハウスや押し入れなどをうまく活かして、猫が逃げ込める空間を用意してあげましょう。

家具の配置

エジプシャンマウは脇腹に皮ひだがあるため、運動神経が非常に高い猫種なので、上下運動ができるスペースを必ず用意してあげましょう。

伸び伸びと運動を楽しむことは、ストレスの解消にも繋がっていきます。

エジプシャンマウはアスリートのようにキャットタワーを駆け上ることもあるため、天井に固定できるつっぱりタイプのキャットタワーを用意しましょう。

 

エジプシャンマウのケア方法

ブラッシング

シングルコートであるエジプシャンマウは抜け毛が少ない猫種です。

しかし、美しい被毛を保ち続けるのは、1日1回のブラッシングを習慣化させましょう。ブラッシングは子猫の頃から慣れさせておくのがおすすめです。

成猫になってからブラッシングに慣れさせたい場合は、まずシリコン素材のラバーブラシを使用してみましょう。

シリコン素材のラバーブラシは猫の皮膚を傷つけにくく、撫でられているような感覚を与えてあげられます。そのため、ブラッシング嫌いの子でも抵抗感を示しにくいでしょう。

爪切り

安全に爪切りを行うには、2人がかりで爪切りを行うのもおすすめです。

片方が抱っこをし、もう片方が爪を切れば、猫の身体を保定できるため、安全に爪切りが行えます。なお、猫の爪切りを行うときは、必ずペット用の爪切りを使用してください。

人間と猫では爪の形が違います。人間用の爪切りを使用してしまうと、爪が割れてしまうこともあるので注意しましょう。

耳掃除

耳が赤くなっているときは、病気を引き起こしているサインです。

健康的な猫の耳は淡いピンク色で、耳垢なども見られません。

耳垢や炎症が見られると、自宅でケアをしてあげたくなる飼い主さんも多いかもしれませんが、自己判断によるケアは症状をより悪化させてしまう可能性があるので、まずは病院で原因を特定してもらいましょう。

また、猫も人間のように、中耳炎にかかることがあります。

中耳炎はダニによって引き起こされた外耳炎が進行して起こる病気なので、お外へ出る機会がある子は特に注意しましょう。

目の手入れ

目のお手入れをするときは、ガーゼやコットンなどを濡らして使用してください。

ティッシュは繊維が粗いので、猫の目を傷つけてしまう可能性があります。

濡らしたガーゼやコットンを使用すれば、目元に固まってしまった目やにも取れやすくなります。

固まってしまった目やには爪で無理やり取ろうとせず、ガーゼやコットンを5秒ほど押し当て、ふやかしてから取り除きましょう。

歯磨き

歯磨きは、受容性が高い生後2~3ヶ月のうちに習慣化させましょう。

この時期の子猫は恐怖心よりも好奇心のほうが勝るので、あまり抵抗せず、歯みがきを受け入れてくれるはずです。

エジプシャンマウは遊び好きな猫種だからこそ、まずは歯ブラシを噛ませながら遊ばせることで、口の中に異物が入ってくることに慣れさせていきましょう。

また、歯ブラシを嫌がる場合は、歯磨きシートを指に巻いて歯や歯茎を拭くのもおすすめです。

歯磨きシートがないときはガーゼを代用し、口腔内を清潔にしていきましょう。

 

子猫期の注意点

エジプシャンマウは体が丈夫な猫種ですが、子猫期は抵抗力や免疫力が低いため、ウイルス感染症にかかってしまうこともあります。

中でも、猫風邪とも呼ばれる猫カリシウイルス感染症や猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)は成猫だと自然治癒することも多いものですが、子猫の場合は命を落としてしまうケースも少なくありません。

こうしたウイルス感染症から命を守るためには、ワクチンを接種させていきましょう。

シニア期の注意点

繊細な性格であるエジプシャンマウはシニア期になるとより、騒音や来客によってストレスを溜めこみやすくなってしまいます。

ストレスは膀胱炎などの病気を引き起こす原因にもなるため、飼い主さんはリラックスできる環境を提供してあげられるようにしましょう。

例えば、シニア期に子猫を迎えたり、引っ越しを検討したりするのは避けるようにしてください。

飼っているエジプシャンマウが来客を苦手に感じている場合は、なるべくおうちに来客を呼ばないよう心掛けてもいきましょう。

季節ごとの注意点

発情期にあたる春は、発情している野良猫の声を聞いてストレスを感じてしまうことも多くなります。

こうしたときは、「フェリウェイ」というフェロモン製剤を使用し、猫を落ち着かせてあげるのも効果的です。

「フェリウェイ」は猫の頬から分泌されるフェイシャルフェロモン(F3)を人工的に開発した製品で、ストレスで起こりがちな粗相問題の改善などにも効果あるとされています。

飼い主さんの生活環境がガラっと変わる春はただでさえ、猫がストレスを感じやすい季節なので、メンタルを落ち着かせてあげられるアイテムを上手に活用していきましょう。

猫は足の裏にしか汗をかけないため、体温をうまく調節できません。そのため、アルミプレートやクールマット、エアコンを使いながら猫が快適に過ごせる環境を作っていきましょう。

ジェル入りのクールマットは猫が普段使っているペットベッドの底に仕込んでみるのもおすすめです。

その際は、猫が噛んだときジェルがこぼれ出さないよう、食糧保存袋に入れた後、タオルでくるみましょう。

そして、エアコンをかけるときは猫の身体が冷えすぎないよう、28度前後に設定してください。

寒くなったら暖まれるように毛布を用意したり、違う部屋へ逃げたりできるよう工夫しておきましょう。

秋は朝晩の寒暖差が激しくなるため、猫も体調を崩しやすくなります。

そのため、夜中だけ湯たんぽを用意してあげるのもよいでしょう。

特に子猫や老猫の場合は抵抗力や免疫力が低く、体調を崩しやすいので飼い主さんがしっかりと温度管理を行ってあげましょう。

また、この時期は春と同じように発情期にあたるため、猫がストレスを感じやすくなります。

猫が突然粗相をし始めたときは膀胱炎などといった下部尿路系の病気が原因である場合もありますが、ストレスがもとになっていることも多いので、「フェリウェイ」を再度使ってみるのもよいでしょう。

猫はもともと、あまり水を飲まない動物ですが、気温が低い冬は特に飲水量が減ります。

しかし、水分は健康を維持していくためにも大切なものだからこそ、猫が水を飲みやすくなるよう、工夫していきましょう。

例えば、水道水は沸騰させれば独特のにおいが消え、飲みやすくなります。

そして、蛇口から出る水を好む場合は、「ピュアクリスタル」のような自動給水器を使用してみるのもよいでしょう。

飼い猫がどんな水を好むのかを理解してけば、飲水量は増やしていけます。

健康に過ごすためのボディチェック

体全体のチェック

エジプシャンマウは比較的、遺伝性疾患の少ない丈夫な猫種ですが、健康診断は定期的に受けさせましょう。

そして、家庭ではスキンシップをとりながらボディチェックを行っていってください。例えば、排便の回数が少ないときは、手で触りながらお腹の膨らみを確認してみましょう。

もしお腹が張っているようであれば、お腹に「の」の字を描き、排便を促してみてください。

また、食物繊維が豊富なさつまいもをレンジで温めて食べさせることも、便秘解消に繋がります。

顔周りのチェック

顔周りのチェックを行うときは、顎も忘れずにチェックしてみましょう。

顎は猫が自分でグルーミングできない部位であるため、食べカスなどの汚れが原因で顎ニキビが引き起こされてしまう場合もあります。

顎ニキビはフードボウルや顎を清潔にすることで完治に向かわせていけますが、重度になってしまうと皮膚がただれたり、化膿してしまったりします。

そのため、早期発見、早期治療を行えるよう、普段から顎の下に異変が起きていないかチェックしてみましょう。

安心できる環境でエジプシャンマウを飼育していこう

身体能力の高いエジプシャンマウは、繊細な一面を持つ猫種です。

そのため、飼育するときは遊びを思いっきり楽しませてあげたり、騒音の少ない環境を選んだりしていきましょう。

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