2016年6月24日更新

【獣医師監修】【様子の変化】猫がぐったりして元気がない時に考えられる病気

いつも元気いっぱいのやんちゃな猫が、何だか様子がおかしくてぐったりしていたら…とても心配ですね。猫は具体の悪さを隠そうとします。隅っこで静かになっているのはよほどのこと。いつも通り呼んでもこない、触られるのを嫌がり暗いところに行きたがる、などは身体に異常がある証拠です。猫がぐったりして元気を失う原因はさまざまですが、考えられる病気について見ていきましょう。

いつもと違う猫の様子

猫レスキュー4
猫は元気であれば、好奇心が強く人がやっていることを見に来たり、ちょっかいをかけたりします。邪魔な猫を追い払っても、いつの間にかつきまとって、興味がなくなるまで離れません。ご主人が帰宅すると、様子を見ながら出迎える猫も多いでしょう。そのような日常的な行動をせず、部屋の隅や暗いところで丸くなっているのは体調がよほど悪いと思って間違いありません。猫を含めた動物たちには、病気という概念がありません。身体のどこかに痛みを感じると、外部からの攻撃と区別がつかず、身を隠そうとする習性があります。弱った身体をさらに危険にさらさないようにという、防御の本能が働くのでしょう。また、グルーミングをせず、食欲がないなども、病気の兆候。きれい好きの猫が、自分の身体の手入れをしないということは、かなり不調であると考えられます。習慣的に行っていることをしなかったり、大好きなおもちゃに見向きもしないなど、少しでも変わった様子があればいつもより注意して観察してみましょう。

猫の元気がなくなる原因

猫がぐったりしていて元気がない場合、人間にあてはめて考えると理解しやすいかもしれません。発熱していたり、下痢で脱水症状を起こしているときには、倦怠感があります。全身が虚脱状態になっていて、動くのが億劫なのかもしれません。腹水がたまるなどおなかが張っていると、動きが悪くなります。腎臓の状態が悪いと大量の水を飲むわりに尿が出ず、尿毒症をおこします。また便秘が続き排泄ができていない場合にも、腸に痛みがあったり重く感じるためじっとするようになります。低血糖になると、脳の働きが低下して身体の動きがコントロールできません。重症化すると昏睡状態に陥ることもあります。気温の急激な変化や、体調不良、濡れたまま乾かさずにいたなどが原因で、低体温症になることがあります。脈拍数がおち、運動機能が低下します。また目など体の局所に発生した疾患でも、視界が悪くなるなどでおびえて動けなくなります。

ぐったりして元気がない時に考えられる病気

素材_猫
体調が悪いと全般的にぐったりと元気がなくなりますが、それに伴う症状によって病気が推測できる場合があります。

貧血

血液中の赤血球が何らかの原因によって減少し、酸素が体内に十分行き渡らなくなる病気です。粘膜や皮膚が青白くなり、呼吸が速くなるなどの症状が見られます。食欲が落ち、動きたがりません。貧血の原因はさまざまですが、多いのは猫白血病ウイルス感染症や寄生虫感染、ホルモンバランスの崩れなどが挙げられます。

腎不全

腎不全は腎臓の機能が低下し、老廃物や体内の余分なミネラルを体外に排出できなくなる病気です。慢性腎炎、尿路結石、ウィルス・細菌感染など、腎不全の原因は多々あります。加齢によって、発症する場合もあります。腎不全の猫は、多飲多尿となるため尿自体の臭いが薄くなります。疲れやすくなり、ぐったりして寝ている時間が長くなっていきます。

横隔膜ヘルニア

元気いっぱいだった猫が急に元気がなく、ぐったりして呼吸が浅く苦しそうな場合には、横隔膜ヘルニアの疑いがあります。横隔膜ヘルニアは、何かの衝撃によって横隔膜が破れ、臓器が胸腔内に入り込んでいる状態をいいます。交通事故、高所からの転落によっておこることが多い病気です。まれに先天性で横隔膜に異常を持っている場合もあります。

低血糖

糖尿病の猫が治療でインスリンを用いている場合におこりやすい症状です。抱き上げてもぐったりとしていて、震えがあり、瞳孔の拡大がみられます。猫に対してのインスリンの量が適当でない場合や、インスリンが合っていない場合に発症します。

胃潰瘍

胃の粘膜が荒れ、潰瘍ができている状態です。慢性的な胃炎、腎臓疾患の他、寄生虫が原因となることもあります。また、薬剤やストレスによっても発症します。栄養状態が悪くなるため、元気がなくなってきます。胃に痛みがあり、食欲不振・おう吐・発熱がみられます。体内の痛みのため、身体に触れられるのを嫌がる猫もいます。

細菌性腸炎

腸に細菌が感染し炎症を起こしている状態で、一般的に食あたりと呼ばれる症状です。下痢やおう吐、血便がみられます。下痢が続くと脱水症状となり、重症化する可能性がもあります。食あたりというと生ものが思い浮かびますが、いつも食べさせているペットフードでも、管理が悪いことで発症する場合があります。

声なき猫のことばをキャッチしよう

元気な猫は声をあげ、伸びをし、気ままに動き回ります。大好きな餌に見向きもせず、飼い主さんの呼びかけにも応じず、ぐったりしているのはまさに一大事。様子を見ているうちに、症状が急激に悪化する病気もあります。症状を冷静に観察、記録をして、できるだけ早く動物病院で診察を受けさせるようにしてください。

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