2016年7月7日更新

【獣医師監修】犬のボツリヌス中毒〜原因・症状と対策

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犬のボツリヌス中毒はクロストリジウムボツリヌスという細菌に犬が感染することによって、細菌が産生する毒素によって神経障害が引き起こされて発症する中毒症です。犬がボツリヌス中毒を発症するとひどいときには身体を動かすことができなくなり、さらには自力での排泄ができない、まばたきができないなどの症状が引き起こされることもあります。またボツリヌス中毒は症状が表れ始めてから1日程度で重症化する可能性が高いと言われており、早急な対処が求められる病気と考えられます。犬の命を守るために早めの行動を心がけてください。本記事では犬のボツリヌス中毒の原因や症状、対策についてご紹介します。

 

犬のボツリヌス中毒の原因

犬のボツリヌス中毒の主な原因はボツリヌス菌(C型)が体内に侵入してしまうことです。ボツリヌス菌は土などに汚染された食品などに含まれていると考えられており、そのような食品を犬が食べてしまうとボツリヌス中毒を発症してしまう恐れがあるので注意してください。犬には気になるものを口に入れてしまうという特徴があります。犬の生活環境の中に腐敗した食べ物を放置してしまわないようにしましょう。

犬のボツリヌス中毒の症状

犬のボツリヌス中毒の主な症状は以下の通りです。

  • 急に体に力が入らなくなる
  • 歩くことができない
  • よだれを垂らす
  • ドライアイ
  • 目に潤いがなくなる
  • 排泄できない
  • 食べ物を飲み込めない
  • 弱々しい鳴き声を発する
  • 元気がなくなる

犬に以上のような症状が表れているときにはボツリヌス中毒の可能性を考えてください。犬のボツリヌス中毒は比較的目に見えて明らかな症状が出ると考えられます。ただ発症してから時間が経ってしまうと命の危険が及ぶ可能性があるので気を付けてください。ボツリヌス中毒が引き起こす障害については以下で詳細にお伝えします。

自律神経障害

自律神経に障害が起こると消化器系の蠕動運動障害(食べたものを送り出せない)、角膜炎やドライアイ、排泄障害などの症状が出ると言われています。

脳神経障害

脳神経障害が引き起こされると消化器系の蠕動運動障害やまぶたの麻痺、よだれを垂らすなどの症状が出ると言われています。

末梢神経障害

末梢神経に障害が起こると四肢が脱力し、発症してから一日程度で完全に歩けなくことがあると言われています。

 

犬のボツリヌス中毒の対策

犬のボツリヌス中毒は犬がボツリヌス菌に感染しないように配慮することが最も効果的な対策となります。ボツリヌス菌は汚染された食べ物に付着している可能性が高いと考えられるので、食べ物の放置は絶対にやめてください。また犬が拾い食いをしてしまわないようにしっかりとしつけをしておくことも重要です。それでも飼い犬にボツリヌス中毒を発症していると思われる症状が出てしまったときには早めに動物病院に連れて行ってあげてください。

犬のボツリヌス中毒の治療

犬のボツリヌス中毒の治療は入院治療によって施される可能性が高いと言われています。早期の段階であればC型抗毒素を投与することに回復が見込めるようですが、症状が進行してしまってからでは効果がないと言われているので、その場合には対症療法によって症状を緩和します。

まとめ

犬のボツリヌス中毒の原因や治療、症状についてご紹介しました。ボツリヌス中毒を発症したときには急速に症状が悪化するだけではなく、神経障害による身体の麻痺で命の危機が訪れることまで懸念されるので、早急に獣医さんの診察を受けさせてあげてください。飼い犬がボツリヌス中毒を発症し、身体が動かなくなっている姿を目の当たりにしてしまうと慌ててしまうかもしれませんが、飼い犬の命のために落ち着いて行動することを心がけてください。飼い犬の健康は飼い主さんの行動にかかっています。

 
 

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