2016年7月7日更新

【獣医師監修】犬の強迫神経症〜原因・症状と対策

犬の強迫神経症とは犬が異常なほどに繰り返し同じ行動(常同行動)をしている状態のことを指します。犬が自分の手足を舐めたり尻尾を自分で追いかけるといった行動はよく見られる一般的な行動ですが、それを無意識のうちに繰り返す(強制行動)といった症状が見られたときには要注意です。強迫神経症は多種多様な原因で引き起こされると考えられています。場合によっては深刻な事態を招くこともあるので、早めに対処してあげてください。本記事では犬の強迫神経症の原因や症状、対策についてご紹介します。

犬の強迫神経症の原因

犬の強迫神経症の原因は多岐に渡っています。詳細な原因について以下でお伝えしますので、強迫神経症を引き起こしていると考えられるものがあるかどうかを確認してください。

痛み

身体のどこかに痛みがあると、常同行動がみられることがあると言われています。犬の身体に触れ、痛みを感じている素振りがないかを見てください。

外傷や痒みなど

犬が体に外傷を負っていたり痒みが出ていると、一か所を舐め続けることがあります。それは舐性皮膚炎の原因となるので注意してください。

痴呆症

脳の異常によって痴呆症を発症していることによって常同行動を起こすことがあります。

遺伝的な要因

遺伝によって常同行動がみられることがあると考えられています。

ストレス

飼い主とのスキンシップが不十分、狭い環境(ケージの中など)に長時間滞在する、恐怖心、孤独、運動不足などによってストレスを感じていると常同行動を起こすことがあると考えられています。

犬の強迫神経症の症状

犬の強迫神経症の主な症状は以下の通りです。

  • 同じ箇所を舐め続ける(舐性皮膚炎)
  • 自傷行為(噛む)
  • ものを咥えて投げる
  • 何もない場所を見て吠え続ける
  • 無駄吠えを止めない
  • 同じところを行ったり来たりする
  • しっぽを追いかける

以上のような症状が出ていたら強迫神経症の可能性を考えてください。特に長時間に渡って同じ行動を繰り返している場合は要注意です。

犬の強迫神経症の対策

犬の強迫神経症は病気という側面だけではなく、犬の生まれ持った性格や生活環境も影響していると言われています。特にストレスが蓄積しているという可能性をしっかりと考えてあげてください。犬のストレスを軽減するためにはしっかりと愛情を注いであげることが何より大事になります。ただ一方でしっかりとしつけをしていないことが原因で強迫神経症の症状が出ることもあります。犬の行動をしっかりと見つめ、それがストレスによる行動なのかしつけ不足による行動なのかを見極めてください。また皮膚病や痛みを伴う病気によって強迫神経症を引き起こしている可能性もあるので、心配なときは動物病院に連れていって検査をしてもらうことも大事になります。

犬の強迫神経症の治療

犬の強迫神経症に対する適切な治療を施すために、まずは強迫神経症を引き起こしている原因を探り、明確な原因がわかったときはそれに対する治療を施します。原因がわからない場合は投薬治療によって様子を見つつストレスの原因となっているものがないかを調べ、それに対する対策を考えます。

まとめ

犬の強迫神経症の原因や症状、対策についてご紹介しました。犬の強迫神経症は何らかの原因によって常同行動を繰り返す状態の総称となります。病気として考えられるものではありますが、精神的な部分が関係していることが多々あるようなので、犬のストレスについて配慮するようにしてください。強迫神経症を発症しているときには心が病気になっている可能性があります。心が病気になっていると犬にとっての豊かな生活が阻害されてしまうと考えられるので、いち早くストレスの原因を取り除いてあげましょう。

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