2016年4月30日更新

【獣医師監修】犬の前庭神経炎〜原因・症状と対策

犬の前庭神経炎は前庭神経と呼ばれる脳神経に炎症が起きている状態のことを指します。前庭神経はバランス感覚などをつかさどっている三半規管とつながっているため、前庭神経炎を発症すると歩行がふらつくことがあります。そうなると日常生活に支障が出る恐れがあるので、早めの対処を心がけてください。本記事では犬の前庭神経炎の原因や症状、対策についてご紹介します。

犬の前庭神経炎の原因

犬の前庭神経炎の主な原因は耳の内部で起きている炎症の前庭神経への波及です。また耳に出来た腫瘍が原因で前庭神経炎を発症することがあるともいわれています。ただ犬の前庭神経炎の原因にはわかっていない点が多く、生活環境による影響やストレス、気圧の変化、老化などによって前庭神経炎を発症することがあると考えられていますが、確かなことはわかっていないようです。とはいえ内耳炎や中耳炎、外耳炎といった耳の内部の炎症が影響して前庭神経炎を発症してしまうリスクが高いと考えられます。飼い犬が耳を気にしているといった素振りが見えたときにはそれらの病気の可能性を疑い、早めに対処してあげてください。

犬の前庭神経炎の症状

犬の前庭神経炎の主な症状は以下の通りです。

  • 歩様が乱れる
  • 歩行がふらつく
  • 旋回行動
  • 横の方向に倒れ込む

犬が前庭神経炎を発症しているとバランス感覚に影響が出ると言われています。そのため以上のような行動が症状として表れる可能性が高いと考えられます。目に見えて明らかに違和感が出ることが多いようなので、注意深く観察していれば飼い犬に表れている症状を察知できると思われます。日頃から飼い犬を観察することを習慣化し、前庭神経炎の症状を見抜けるようにしてあげてください。

犬の前庭神経炎の対策

犬の前庭神経炎は耳の病気が波及する形で発症することが多いと言われているので、耳の病気の対策をし、それでも発症してしまったときには耳の病気の症状が悪化してしまう前に早急に治療してあげることが大事になります。内耳炎や中耳炎、外耳炎に注意を払い、併せて耳に腫瘍が出来ていないかを定期的に確認することを意識してください。またストレスや老化が前庭神経炎に関係していると考えられており、実際に8歳以降に前庭神経炎を発症するケースが多いようなのでそのような年齢の犬を飼っているという方は特に注意した方がいいと考えられます。

犬の前庭神経炎の治療

耳の病気が原因で前庭神経炎を発症しているときにはそれに対する治療を施します。また投薬治療や運動制限といった前庭神経炎の症状に合わせた対症療法を施すこともあります。犬の前庭神経炎の治療に使われると思われる薬は以下の通りです。

  • 抗めまい剤
  • ビタミン剤
  • 副腎皮質ホルモン薬

飼い犬に前庭神経炎の症状が出ていると思われる場合は、すぐに動物病院に連れていってあげてください。そこで飼い犬に表れている症状を獣医さんに伝え、詳しい検査をしてもらえば原因を突き止めることができる可能性があります。犬の病気を治療するためにはまず検査を受けさせてあげることが必要です。病気を軽く考えるのではなく、早期発見と早めの治療を心がけてあげましょう。

まとめ

犬の前庭神経炎の原因や症状、対策についてご紹介しました。犬の前庭神経炎は耳の病気が原因で発症することが多いと考えられています。耳のよごれや細菌感染、腫瘍によって耳の病気を引き起こすことがあるといわれているので注意してください。特に垂れ耳の犬種は耳の穴が隠れてしまっているので、耳をめくって確認してあげなければ発見できなくなってしまいます。定期的に犬の耳の内部に異常がないかについて見てあげてください。

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