2016年5月25日更新

アイリッシュ・セッターの寿命って?長寿の秘訣とは?

レッド・セッターとも呼ばれる美しいマホガニー色の被毛が特徴のアイリッシュ・セッター。優秀な猟犬としての資質を備えた犬種ですね。近年は犬の健康への関心も高まり犬の寿命が延び、高齢化も進んでいるといわれています。健康で長生きをするためにはどうしたらよいか?長寿の秘訣やシニアの注意点などを調べてみました。

アイリッシュ・セッターの平均的な寿命は?

アイリッシュ・セッターの平均的な寿命は12歳~15歳だといわれています。イングリッシュ・セッターが10歳~12歳、ゴードン・セッターが10歳~12歳といわれているので、同じセッター種の中でも比較的長寿な犬種だといえるでしょう。

ただしあくまでも平均寿命は1つの目安であって、犬の寿命はその犬の持っている体質や病気、育った環境によって異なります。とくに最近は犬の医療も充実してきていますし、市販のドッグフードも種類も質も向上していますので、平均的な寿命を越えて長く生きている犬も増えてきていますね。

元気で長生きのポイントは?

ではどうしたら長く健康でいられるのでしょう?健康寿命を延ばすためのポイントをいくつかご紹介します。

急死の原因!胃捻転には注意が必要

アイリッシュ・セッターのような大型犬が急死する原因の1つが胃捻転です。症状が現れてから数時間で死に至る可能性のある恐ろしい病気で、気が付かずに放置をすれば確実に命を落としてしまいます。

胃捻転とは胃の1部が何らかの原因で捻じれをおこし、血流が止まって壊死を起こしてしまう病気です。捻じれる際に脾臓などの周囲の臓器を巻き込んでしまうことがあり、巻き込まれた臓器も一緒に壊死を起こしてしまう場合があります。

残念ながら胃捻転が発生するメカニズムは現在でもはっきりとわかっておらず、完全に予防することは難しいといわれています。ただし生活の中でいくつかのポイントを注意することで、発生のリスクを軽減することができるようです。主なものをいくつかご紹介しますので参考にしてください。

  • 食事の回数を増やしドカ食いをさせないよう1回の食事量を少なくする
  • 犬の首が水平な状態で食べられるように高さのあるスタンドを用意する
  • 食事の前後1時間は安静にさせる
  • 運動後の飲み水の量は400cc程度と決めておく
  • ドライフードを食べさせるときはふやかしてから与える

また胃捻転の場合は早期に発見することがとても大切です。胃捻転の症状としては次のようなものがあります。

  • 吐き気があるようなのに吐しゃ物を出すことができない
  • 落ち着きなく動き回る
  • 腹部を舐め続ける
  • 腹部が膨れる
  • 水を大量に飲む
  • よだれが多くなる

これらの症状がみられたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。なかにははっきりとした症状を表すことができない犬もいるようです。日々のコミュニケーションを通じて、元気な時の様子をしっかりと把握しておきましょう。

また胃捻転の場合は緊急を要する治療であること、治療経験がないことなどの理由から、診察を断られてしまうようなケースもあるようです。胃捻転の治療経験があり24時間夜間も診察してくれる病院をいくつか見つけておくと安心ですね。

肥満防止のためにも運動はしっかりと!

アイリッシュ・セッターがかかりやすい病気の1つに股関節形成不全というものがあります。具体的には成長とともに大きくなるはずの骨盤がうまく発育せず、太ももの骨がうまく骨盤にはまらなくなることで様々な症状を引き起こす病気です。兆候は生後6か月あたりからみられるようになります。

  • 歩行時に腰が左右に揺れる
  • うさぎ跳びやスキップのようなしぐさをする
  • 座る時などに後ろ足をうまく折りたためない

などが股関節形成不全の主な症状です。

関節の病気を予防するには肥満にならないように生活することが大切です。アイリッシュ・セッターはとても優秀な猟犬ですので、体力もありエネルギーに満ち溢れた犬種です。肥満を防止するためだけでなくストレスをためないためにも、しっかりとした運動量を確保してあげましょう。

日ごろの被毛ケアで皮膚トラブルを予防

アイリッシュ・セッターは皮膚トラブルが多い犬種だといわれています。

特にアレルギー性の皮膚炎には注意が必要です。アレルギー性の皮膚炎は若齢の犬が発症しやすいといわれており、初期の症状は目や口の周り、耳、わきの下、お腹や足先に激しいかゆみをともなう皮膚の赤みができます。慢性化してしまうと膿皮症などの2次的な皮膚病を引き起こしたり、外耳炎や結膜炎などを合併してしまうこともあります。

犬のアレルギーの主な原因はダニだといわれていますが、花粉や食物などでアレルギーを起こす場合もあります。アレルギー検査を受けてアレルゲンを特定し、生活環境を清潔に整え、食事や散歩の際に注意してあげることで予防してあげましょう。

またアイリッシュ・セッターの飾り毛は絡まりやすく毛玉ができやすいので、皮膚病の予防のためにも毎日ブラッシングをしてあげたいところです。ブラッシングの際はしっかりと毛をかき分けて、皮膚の状態を確認しながら行うようにします。少しでも赤みや湿疹、膨らみなどがあるようなら、早めに動物病院へ連れて行ってあげましょう。

シニアになったら注意してあげたいこと

アイリッシュ・セッターのような大型犬の場合は、どうしても小型犬より老成が早いため5歳ころからはシニアとしての生活に切り替えていくとよいようです。

前にも書いたとおり、アイリッシュ・セッターは比較的皮膚のトラブルが多い犬種です。特にシニア期に入ると新陳代謝が落ちるため、若年の頃よりもトラブルを起こすことが多くなっていく傾向があるようです。日ごろからこまめにブラッシングをし、シャンプーも低刺激のものや薬湯を使用するなど、体に負担をかけずに清潔に保つ工夫をしてあげるとよいですね。

また体を動かすことが好きなアイリッシュ・セッターの場合は、シニア期に入っても散歩やドッグランへ行きたがる傾向があるようです。しかしシニア期に入ってからの激しい運動は心臓や臓器への負担も大きく、骨折などのケガのリスクも高くなってしまいます。急に運動量を減らすことはストレスにつながってしまいますが、少しずつ年齢にあわせた運動量へと移行してあげるとよいですね。

長く一緒にいるためには

アイリッシュ・セッターはセッター種の中でも、遺伝的な疾患の少ない比較的健全な犬種だといわれています。運動量をしっかりと確保して清潔な環境を整えてあげれば、長く一緒に過ごすことができるかもしれませんね。

ただしシニア期に入ると症状としては現れていなくても、潜在的な病気が発症している可能性が高くなります。半年に1回のペースで定期検診を受けるとよいですね。

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