2016年6月17日更新

【ペットシッターが解説】パグとの暮らしで注意すること

パグの性格と性質

性格


パグは、その独特な大きくて丸い頭、つぶれた鼻、しわくちゃの顔で愛嬌ある表情から、愛される人気の犬種です。落ち着きもあるので、子どもや高齢の方がいる家庭でも飼いやすく、家族の一員として一緒に過ごすことができます。

落ち着いた性格を持ちながらも、陽気な面を持っているパグは、遊ぶことも大好きです。はしゃぎまわったり、思いっきり遊んだかと思えば、いびきをかいて寝てしまうそんなコミカルな面が人気でもあります。しかし、ユーモアがありながらも、頑固な面を持っていますので、しつけはとても大切だといえます。

攻撃的になることは少ないですが、しつけをする時は根気よく教えていく必要があります。しかし、家族やリーダーとのコミュニケーションが大好きなで人の気を引くこともとても上手なパグですので、楽しくトレーニングできるでしょう。

性質


パグは、短毛である為、普段の手入れもしやすいものです。パグは、ペットとしての歴史が古く、17世紀にはすでにヨーロッパの貴族達の中で愛される存在でした。手入れのしやすさもありますが、どんな環境でも馴染みやすく、アパートなどの賃貸物件でも飼うことができるのは、今も人気の理由のひとつと言えます。

パグのつぶれた鼻は特徴的ですが、呼吸には注意してあげるようにしましょう。いびきをかくパグですので、寝室は別にするという方も少なくありません。しかし、室温の変化によって、呼吸が乱れたり、夏の暑さに熱中症になりやすいという危険性もあります。日頃からお部屋の温度には十分注意しておく必要があります。

しつけ易い方ですが、頑固な一面を持っていますので、時間がかかることもあります。また、集中力はそんなに長い時間続かない為、よい行動をたくさん褒めて、忍耐強くしつけをしていくことが必要です。

パグの飼育の注意点

室内環境

パグは短毛のダブルコートで、暑さにも寒さに弱い体質です。その為、夏と冬は、エアコンを使いながら、室温管理に十分注意するようにしましょう。特に暑さにはとても弱く、部屋の中でも、温度と湿度が上がることで熱中症になってしまうことがあります。

夏の室温は23~25℃ほど、冬は26~28℃ほどで、設定しておきましょう。もちろん、室温が下がっていても、夏の暑い日、サークルに直射日光が当たってしまい、愛犬がいるスペースだけかなり暑くなってしまうということもあります。また、停電などが起きてエアコンが止まってしまった時はかなり危険です。冷感マットなどを利用して、あらかじめ涼める場所を作っておくなどの工夫をしましょう。

暖房をつけていても、体が震えるなど寒がる様子があれば、ケージやベッド周辺の保温につとめること、ペット専用のヒーターなどを使うようにしましょう。また洋服を着せてあげるなどして、お部屋の中で過ごす場合も、愛犬の体が冷えないように注意してあげることが大切です。

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パグは遊ぶことが大好きですが、関節への負担も考えなくてはいけません。先天的にパグは、膝のお皿の骨がずれてしまう膝蓋骨脱臼になりやすいと言われています。遺伝的要因が強い病気ではありますが、たくさん遊んでいる中で、関節に負担をかけてしまうことは症状の悪化につながってしまいます。

遊びに夢中になっていて、走り回っている時にフローリングの床で滑ってしまうというような危険は避けてあげたいものです。また、段差からジャンプする時に関節に負担をかけてしまうこともあります。パグが過ごすスペースには、滑り止め防止になるようなカーペットやマットを敷いてあげるようにしましょう。また、ソファや段差には滑り止めマットを敷く、ステップをつけたり、飛び上がらないようにしつけをするなど、日頃の生活で注意してあげましょう

家具の配置

パグと一緒に暮らす場合、安心して過ごすことができるサークルを準備してあげるとよいでしょう。パグは、トイレの場所を一度覚えると、なかなか移動することが難しいという面を持っています。外でトイレをする習慣をもつと、外に行くまでじっと我慢してしまうほどです。しかし、サークル内にトイレも作っておけば、留守番の際も安心することができます。

また、犬にとっては安心できるパーソナルスペースがあることで、様々なメリットが生まれます。パグは、家族との時間も大切にする一方で独立心も強いものです。家族の姿が見える場所でありながら、自分だけの場所を作ってあげるようにしましょう。ただし、風通しがよいところ、直射日光が当たらないところなど、環境には十分注意してあげましょう。

運動

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パグの健康の為には、しっかりと散歩をさせてあげることが大切になります。朝晩、1回あたり20分~30分ほどの散歩をさせてあげましょう。もちろん、パグの成長段階や年齢、体調によって異なりますが、適度な運動が必要と言えます。

散歩だけでなく、普段から運動を取り入れた遊びで楽しく体を動かすようにしましょう。ロープを使った引っ張りっこやボール投げなどの遊びは大好きです。また、定期的にドッグランなどで思いっきり走り回ることもおすすめです。パグは、友好的で様々な人や犬と仲良くなることができます。社会経験を積むという上でも、室内遊びだけでなく外に出かけるようにしましょう。

パグとの運動で気をつけたいことは、季節や気温の変化によって、散歩時間を調整させるということです。パグは、特に暑さに弱く、熱中症になりやすいものです。気温の下がった夕方に、出かけるようにしましょう。呼吸が速くなっている場合は、適度に休ませること、クールダウンの時間を作ることも大切です。

しつけ

パグは、リーダーと一緒に過ごすことが大好きで、リーダーに褒められること、リーダーが喜んでくれることも大好きです。そのため、しつけは楽しみながら行うとスムーズに進めることができます。子犬の頃から基本的なトイレのしつけ、おすわりやマテと言ったコマンドなど、早めにしつけをスタートするようにしましょう。

パグのしつけで大切なことは、一貫した行動を褒めてあげるということです。いつもコマンドが同じでないと、パグは混乱してしまいます。また、大声をあげることもパグにとっては、萎縮につながってしまい、しつけやトレーニングに悪いイメージがついてしまいます。優しく褒める、大げさに褒める、テンションの差をつけながらたくさん褒めてあげることが大切です。

パグは、攻撃的になることは少ないとされていますが、時に噛み癖や吠え癖といった行動にでることがあります。しかし、これは理由が様々で、運動不足などによるストレスや、家族の気を引くため、不安や緊張、体の異変など愛犬の様子をしっかり見て、理由を探す必要があります。普段の生活の中ですでに心配な行動がある場合、トレーナーに相談するなど早めにトレーニングを行うようにしましょう。

パグのケア方法

ブラッシング

パグの被毛は短いので日々のお手入れは簡単ですが、定期的なシャンプーの他に、体をこまめに拭いてあげるようにしましょう。特にパグの特徴的な顔でもある、鼻の周りのしわ部分などは、食べかすが溜まって皮膚病につながってしまうことがあるので注意が必要です。また、においの原因にもなってしまいますので、丁寧に拭いてあげるようにしましょう。

ブラッシングをする場合は、ラバーブラシを使って皮膚を傷めないようにすると、被毛全体の艶が増します。もともと、とてもなめらかな被毛ですので、ブラッシングのしすぎで体を傷めないように注意しましょう。また、体全体を拭く際は蒸しタオルを使って、拭いてあげるとよいでしょう。

シャンプーやブラッシング、体を拭くことは、子犬の頃から慣らしておくとよいでしょう。パグはあまりにしつこくされてしまうと、体の手入れ自体を嫌がるようになってしまうので、日々の習慣として慣らしておくことが大切です。

爪切り

パグの爪切りは定期的に必要になります。お散歩で爪が削れていっても、やはり爪切りを行わないときれいに整えることができず、思わぬ怪我につながってしまうことがあります。また、伸びた爪は歩行に影響が出てしまう場合や伸びた爪がそのまま肉球に刺さってしまうということもあるのです。

爪きりは少しずつ慣らしていくことが大切になります。まず爪切り自体に慣らすところから始めましょう。爪切りを足に当てるだけで終わりにしたり、一本だけ切って終わりにしても十分です。爪を切る場合は、血管と神経を切らないように気をつけます。

もちろん、トリミングの際にトリマーさんにお願いしたり、健康診断などの際に獣医師にお願いして、無理をさせないこともひとつの方法です。

肛門腺絞り

パグも他の小型犬同様に肛門膿という分泌液を自分で出すことがなかなかできません。個体差はありますが、定期的に肛門腺絞りをすることが大切になります。分泌液は溜まると、お尻に違和感を感じ、ひどくなると炎症が進み、穴が開いてしまうこともあります。

肛門腺絞りは自分で行うことができます。人差し指と親指で犬の肛門をつまみ、4時と8時の方向で下から上につまみ出すように絞ると分泌物が出てきます。しかし、お尻を触られることに慣れていないパグは嫌がってなかなできない場合も多いものです。また、無理にやると、炎症を起こしてしまうこともあります。

肛門絞りが難しいと感じた場合は、爪切り同様に、トリマーさんや獣医師にお願いするなど、無理のない範囲でお手入れしてあげるようにしましょう。

耳掃除


パグの垂れ耳は汚れが溜まりやすく定期的な耳掃除が必要です。また、皮膚が弱いパグは、耳の皮膚の炎症も起きやすく、汚れが溜まって外耳炎になってしまうことも少なくありません。耳の状態は日々の健康チェックの一貫としてしっかり見るようにしましょう。

健康な耳であれば、週1回程度、犬用のイヤークリーナーを使って耳のお手入れをしてあげるようにしましょう。耳にイヤークリーナーを垂らして、あとは外から耳を挟んでクチュクチュ音がするのを確認しながらマッサージするようにしていきます。パグの小さな耳であっても予想以上に汚れが飛んでくることがありますので、汚れてもよい場所、服装で行いましょう。

浮き出てきた汚れや耳の周辺の汚れは優しくコットンで拭き取ります。綿棒などを使うと、耳の奥に汚れを押し込んでしまったり、皮膚を傷つけてしまうこともありますので、注意しましょう。また、コットンで拭く際も優しく拭くようにしましょう。

目の手入れ

パグは眼球が飛び出しているので、目の病気にもなりやすく、日頃から目のチェックをするようにしましょう。特にまつ毛が目にかかってしまうと、目を傷つけて角膜炎になってしまう危険性があります。普段からまつげは目に入らないように手入れしておくようにしましょう。

涙が多くなっていたり、目やにが多くなっている時は、早めに動物病院で診察してもらいましょう。涙をそのままにしておくと、パグの顔のしわに溜まってしまい、においの原因になったり、ひどい場合は皮膚炎を起こしてしまいます。また、年齢と共にさらに目の病気になりやすくなってしまうので、定期的に目のチェックをしましょう。

普段の手入れとしては、目の回りや顔のしわ部分を、蒸しタオルなどで拭き取り、さらにコットンなどで細かい部分も拭き取るようにしましょう。水気をしっかり取り除いておくことが大切です。

歯磨き

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パグの歯磨きはできる限り毎日の習慣にしましょう。食べかすがそのまま歯垢となり、歯石までたまってしまうと、歯周病がどんどん悪化してしまいます。歯磨きは、歯ブラシを始めから使わなくても、ガーゼや専用の歯磨きシートで汚れを磨くなど、やれる範囲で習慣にしていくことが大切です。

頑固な面を持っているパグですので、歯磨き自体が嫌になってしまうと、習慣にすることが難しくなってしまいます。まずは口の中を触ることができように慣らしていきましょう。歯磨きができるようであれば、犬用歯ブラシや子ども用歯ブラシを使って、奥歯までしっかり磨きます。難しいようであれば、デンタルケアのガムを与えるなどして、歯垢が溜まることをできる限り予防していきましょう。

パグがかかりやすい病気

壊死性髄膜脳炎

 
パグ脳炎とも呼ばれている壊死性髄膜脳炎。原因不明でありながら、この脳炎にかかると亡くなってしまうケースが多いものです。壊死性髄膜脳炎は、脳の萎縮が進む病気ですが、遺伝が関係していると言われています。

壊死性髄膜脳炎は、初期症状として発作や視力障害などがあります。ひどくなると立つこともままならなくなり、痙攣発作が起こってしまいます。日頃からの健康診断と共に、普段の生活で今までになかった動きをするようになった、目が悪くなったように感じたなど、異変を感じた場合はすぐに動物病院で検査をしてもらうようにしましょう。

鼻腔狭窄

 
パグは、特徴でもあるつぶれた鼻としわくちゃの顔が愛嬌ある表情で楽しませてくれます。しかし、鼻の穴やその奥の気道が先天的に狭くなっており、呼吸困難を起しやすい病気が鼻腔狭窄です。軽度であれば、そのまま普段の生活に気をつけていくことになりますが、症状によっては手術が必要な場合もあります。

普段からパグは鼻をならしていることも多いものですが、興奮している時や運動時には特に注意しましょう。激しい運動は呼吸困難につながることもありますので、避けたほうが安心です。パグ独特の病気ですので、日頃からの呼吸チェックを行い、苦しそうにしている場合は、獣医師に相談するようにしましょう。

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ペットシッター

子どもの頃から動物が好きで、ペットのことを学べる専門学校へ進学。卒業後、会社員を経て、ペットシッターとして独立。愛玩動物飼養管理士、愛玩動物救命士の資格を取得し、日々たくさんのわんちゃんやネコちゃんのお世話に奮闘中。自宅では、トイプードルと猫1匹とのんびりとした時間を過ごす。

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