2016年5月26日更新

【獣医師が解説!】人間用の日焼け止めなどがついた肌を犬や猫が舐めても大丈夫?

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夏の外出時に欠かせないもののひとつが「日焼け止め」ですね。体に日焼け止めを塗ったあと、愛犬や愛猫がそこを舐めてしまったという経験のある人も少なくないのではないでしょうか。犬や猫が人間用の日焼け止めがついた肌を舐めても大丈夫か気になったことはありませんか?今回のテーマは、人間用の日やけ止めや化粧品の犬や猫への影響についてです。

 

日焼け止めや化粧品の安全性

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日焼け止めや化粧品をはじめとした、人間の皮膚に直接使用するものは、「安全性が確認されている」とされています。しかし、この「安全性」とは、「人が皮膚に使用する上での安全性」であり、口から摂取することを想定したものではありません

つまり、日焼け止めや化粧品を口から摂取した時の安全性が確認されているわけではないのです。まして、犬や猫は人間よりもはるかに体重が軽いため、少量であっても健康に大きな影響を及ぼす可能性は否定できません

日焼け止めや化粧品はなめさせないようにしてください


犬や猫が口から摂取した時の安全性が確認されていない以上は、日焼け止めや化粧品を使用した肌はできる限りなめさせないようにしたいものです。しかし、実際には、完全になめさせないようにすることは難しい、という人も少なくないでしょう。

ほんの数回、ぺろりと舐めただけで、すぐに大きな健康上の問題がでることは考えにくいでしょう。それでも、常日頃から何度も何度も繰り返しなめている、塗った日焼け止めや化粧品をその場できれいになめとってしまう、といったことはないようにしてください

愛犬や愛猫が日焼け止めや化粧品を塗った肌をなめてくるようなそぶりを見せたら、こちらから撫でてあげるようにして気をそらせるなど、愛犬や愛猫ができるだけ肌をなめないような工夫をしてください。

また、最近では、「愛犬が舐めても大丈夫」という日焼け止めも販売されているようですので、利用してみてもよいかもしれません。ただし、そういったものであっても、大量に摂取してしまうと何らかの健康上の問題が出ることも考えられます。決して積極的になめさせるようなことはしないようにしてください。

 

猫のグルーミングに注意


日焼け止めやハンドクリームのついた手で猫の体をなでまわしたり、化粧をしたまま猫にほおずりをしたりしていませんか。そのあと、猫が自分でグルーミングをすることで、体調不良を起こす可能性があります。体調不良を起こすほどの量の日焼け止めやハンドクリーム、化粧品が猫の体内に入ることは少ないかもしれませんが、感受性には個体差があります。念のため、気をつけておいたほうがよいでしょう。

特に毒性の高い化粧品「除光液」

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その他の多くの化粧品と比べ、除光液はごく少量であっても特に毒性が高いので注意しなくてはなりません。除光液は強い刺激のある臭いがすることが多いので、ゴクゴクと飲んでしまうことはほとんどないと思われます。しかし、使用中や使用直後の手や足を愛犬や愛猫が舐めたり、使用後のコットンを口にしたりといったケースが考えられます。

万一、摂取してしまったときは、無理に吐かせたりはせずに、至急動物病院へと連絡をとり、受診するようにしてください。

安全に、楽しい夏を過ごしましょう


多くの人が日々使用する化粧品や日焼け止めは、人間が皮膚に使用することを目的に開発されており、犬や猫が口から摂取した場合の安全性は確かめられていません。愛情表現として、また、独特のにおいにひかれて、しきりに舐めようとしてくる愛犬や愛猫もいるかもしれませんが、健康トラブルを避けるためにも、できるだけなめさせないように気をつけてあげてください。愛犬や愛猫の健康を守り、今年も安全で楽しい夏を過ごしてくださいね。