2016年6月5日更新

【動物看護士が解説】シニア猫の口臭が気になる原因は?

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

高齢の猫に限った事ではありませんが、猫の口臭が気になる事ってありますよね。口が臭うようになってしまう原因はいくつかあり、中には重大な病気が隠れている事もあります。最近口が臭うな、と感じたら唇をめくって歯茎を観察してみてください。病気を見つけるヒントになるかもしれませんよ。

 

口が臭うのは歯肉炎のせい?

唇をめくってみて、歯の付け根にあたる歯茎の部分が赤くなっていたら歯肉炎の可能性があります。歯肉炎は歯石によって引き起こされる場合と、ウイルスなどの感染によって引き起こされる場合があります。歯石が付着しているから、きっと歯石のせいだと決めつけると病気のサインを見逃すことになりますので注意してください。

歯石で何故歯肉炎に?

歯石は雑菌の塊です。人間も食事をしたあと食べカスが歯の間に残っていたり、歯の付け根の部分に粘り気のあるゴミが溜まっていたりしますよね。

猫も同じで、そういった食べ物のカスが歯に付着し雑菌が繁殖します。そのまま放置しておくとやがて固い塊になり、それを幾度となく繰り返すことにより歯全体を覆ってしまう程大きな歯石へと成長します。固くなったからといって、雑菌が死ぬわけではありません。歯石に触れている歯茎の部分は常に雑菌に侵されているので、当然ながら炎症を起こし、歯肉炎と呼ばれる状態になるのです。

最近は猫のフードの種類も豊富になり、ウエットフードやセミドライフード(半生タイプ)を食べさせている家も多いでしょう。食事をすると必然的に口の中が汚れていきますが、ドライ<セミドライ<ウエット というように歯石の付着率は大きく変わってきます。常にウエットフードを食べている猫は、たまにでも良いので歯みがきをするなどの歯石対策をしましょう。

 

歯肉炎を起こすウイルスとは?

猫によっては潜在的にウイルスを保有している場合があります。よくペットショップや里親探しで見かけるワードである”猫エイズ””猫白血病”などです。これらは猫が健康的に生活している分にはこれといった症状は現れませんが、風邪や内科疾患などを患うと免疫力が低下し、急に様々な症状が現れることがあります。特に、色がついた鼻水や、くしゃみ、目ヤニ、多量の涙、歯肉炎や口内潰瘍などがよく見られます。

歯肉炎や口内潰瘍を起こすことによって、出血し息が血生臭くなったり、腐ったような臭いがすることがあります。これらの症状が見られた場合は、抗ウイルス薬や抗生剤などの投薬が必要になるため、かかりつけの動物病院へ行くことをオススメします。免疫力の低下の原因が、血液検査などでわかることもあります。

普段の口臭を知っておくこと

猫は元々魚臭いような口臭ですよね。おそらく食べているフードによるものだと思いますが、いつもとは違う臭いがするようであれば口の中や全身状態をチェックしてみてください。思い返せば、最近少し食欲が低下していたり、お腹を下していたり、目ヤニが出ていたりするようであればかかりつけの動物病院へ行って診てもらいましょう。