2016年6月10日更新

【ペットシッターが解説】キャバリアとの暮らしで注意すること

キャバリアの性格と性質

性格


キャバリアは、とても明るく人に対して友好的な性格を持っています。長い耳、豊富な毛、くりっとした大きな目で思いっきり笑顔の表情を見ていると、こちらまで幸せな気持ちになってきます。攻撃性もほとんどないので、小さな子供と一緒に遊ぶことや他の動物に対してもフレンドリーです。

キャバリアは「騎士」という意味をもっています。番犬には向きませんが、とても社交的で、スキンシップが大好きです。その為、留守番などはとても苦手な面を持っています。毎日たっぷりのコミュニケーションを取ってあげることが大切になります。

好奇心旺盛なキャバリアは、遊ぶことも大好きです。外で遊ぶことも大好きですが、興味のままに追いかけてしまうこともありますので、しつけをしてコントロールできるようにしておくことも大切です。リーダーとの関係が築かれると、コマンドに喜んで反応してくれるようになるでしょう。

性質


キャバリアのその優雅な姿は豊富な被毛や飾り毛が感じられます。被毛にはストレートとウェーブがあり、その触り心地はとても気持ちのよいものです。カラーは様々ですが、白と茶の「ブレンハイム」が一般的によく知られています。この美しい被毛を保つ為にも、ブラッシングはとても大切になります。

キャバリアは、人と一緒に過ごす時間をとても大切にする犬種です。たくさんコミュニケーションを取りながら、遊ぶことが大好きですが、食べることも大好きです。食事のほかにおやつなどを与えていると、あっという間太ってしまいます。食欲旺盛な分、太りやすい体質であるということも気を付けておきましょう。

とても素直な面を持っていますので、しつけもしやすいものですが、コマンドによる基礎服従の他、食欲旺盛の性格ゆえに拾い食いをさせないようなトレーニング、家族や他人と遊ぶ上で徹底したルールを教えるなど、コミュニケーションの面や健康管理の面からも様々なことを教えていく必要があります

キャバリアの飼育の注意点

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室内環境

キャバリアは、冬の寒さには強いものですが、夏の暑さにはとても弱い一面を持っています。室温は、23~25℃ほどに設定しておくほうとよいでしょう。もちろん、個体差はありますので、万が一、暑がる様子、寒がる様子があればその都度注意して室温を設定するようにしましょう。

夏は、冷房をつけっぱなしにしておくほうがよいですが、万が一、停電などによってエアコンが消えてしまった時のために、室内に冷感マットなどを用意しておき、体を冷やせる場所を作っておきましょう。キャバリアは、特に熱中症には注意したいものです。室内で一緒に過ごしている時も、体調の異変に気づいたらすぐに体を冷やすなど、気を付けましょう。

冬は、暖房を使いながら、室温と湿度を適度に保ちましょう。また、洋服を着せて体温が下がらないように工夫をしたり、夜はペットヒーターをベッド周りに入れてあげることもよいでしょう。

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キャバリアは室内でも遊ぶことが大好きですので、そのジャンプが関節を傷めたり、病気や骨折の原因になってしまうことがあります。フローリングのままにしておくと特に滑りやすく、ボールやおもちゃに夢中になっているうちに滑ってしまい、体や関節に負担をかけてしまいます。

キャバリアと一緒に過ごす場所には、カーペットを敷く、ペット専用の滑り止めつきマットを敷く、コルクマットを敷くなどして、関節に負担をかけないようにしましょう。ただし、キャバリアは食欲旺盛な性質から拾い食いをしてしまうことも多く、誤食誤飲につながります。素材によっては、十分注意しなくてはいけません。糸や綿、コルクなどの素材をかじっていたら、特に注意が必要です。日ごろからのしつけと共に素材選びも慎重にしましょう。

ソファなどを置く際も、その高さに注意しましょう。家族と団らんの時間を過ごすことが大好き、スキンシップが大好きなキャバリアはソファにまで飛び乗ってくることもあります。しかし、そこから飛び降りて骨折をしてしまうような危険性があります。ステップをつける、抱っこをする、そもそも上らせないしつけをして習慣にするなど、日頃から注意することが大切です。

家具の配置

キャバリアは、人間が大好きでとても賢い為、コミュニケーションを大切にします。しかし、本来、犬は自分だけのパーソナルスペースも大切にするものです。体を休めるときは薄暗い巣穴で休んでいた本能的な部分があるのです。

キャバリアと暮らす際も、犬のパーソナルスペースとして、ケージやサークルで過ごす習慣を作るとよいでしょう。サークルを置き、その中にベッドやトイレ、食事場所を作っておくと、留守番の際や来客時なども安心です。また、トイレのしつけがしやすくなるほか、リーダーとの関係性もはっきりする為、他のしつけもしやすくなる効果があります。

キャバリアは好奇心旺盛で遊ぶことも大好きな犬種です。リビングなど家族の目が届くところにサークルなどは設置してあげるとよいでしょう。ただし、直射日光やエアコンの風が直接当たらない場所、転倒のおそれのある家具やインテリアのそばに置かないなど、安全面でも十分に注意することが大切です。

運動

キャバリアは、運動が大好きですが、室内で遊ぶことも大好きで1日中家族を追いかけて歩くような面も持っています。その為、散歩は1日2回30分程度でよいでしょう。もともと、キャバリアは鳥猟犬を祖先に持っています。その為、おもちゃを使って獲物を追いかけるような遊びが大好きです。このような遊びの中で、日々運動をする習慣をもつとよいでしょう。

キャバリアは、食欲旺盛で、食べ物に対しての執着心もとても強いものです。道端に落ちている食べ物さえ、あっという間に拾い食いをしてしまうこともあります。散歩中、愛犬の動きに注意すること、リードを張ること、日ごろから拾い食いをさせないようトレーニングするなど、十分注意しましょう。

過度な運動は関節を傷める原因にもなってしまいますので、必要ありませんが、キャバリアにとってストレス発散や日光浴もかねてやはり散歩は大切です。年齢などにもよりますが、定期的にドッグランなどで思いっきり運動させてみてもよいでしょう。

しつけ

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キャバリアはとても素直な性格をしていますので、しつけもしやすい犬種です。ただし、家族と一緒に過ごすことが大好きな為、甘やかしすぎてしまうということもあります。愛犬がわがままにならないようにメリハリのあるしつけがとても大切になります。

キャバリアは、食べることも大好きですので、ごほうびにおやつを上手に使うことで、リーダーに注意を向かせることも比較的簡単にできます。ただし、大切なことは、できたことを大げさに褒めた上でおやつは与えることです。これが逆転してしまうと、いつになってもおやつをねだるようになってしまいます。大げさに褒めることで、キャバリアはトレーニング自体もどんどん楽しくなり、飼い主さんよい関係を作ることができます。

キャバリアは、怒られるということに対してもとても敏感で、大きな声で怒られるとそれだけで萎縮してしまい、しつけが嫌なこととしてイメージがついてしまいます。場合によっては、リーダーの声で緊張が走ってしまうこともあります。陽気で明るい性格を傷つけることのないように、褒めてのばすことが大切なのです。

キャバリアのケア方法

ブラッシング

キャバリアにとってブラッシングはとても重要です。ダブルコートの被毛がとても豊富で、さらには飾り毛もある為、換毛期になると驚くほどの抜け毛が発生します。しかし、この抜け毛をそのままにしておくと、毛玉やもつれ、さらにマット状にかたまってしまうと皮膚病の原因になってしまうこともあります。毎日のブラッシングを欠かさないようにしましょう

キャバリアのブラッシングは、毎日スリッカーを使ってこまめに行うとよいでしょう。スリッカーは強く当てすぎると、皮膚を傷つけてしまいます。毛をかきわけながら、丁寧に行いましょう。抜け毛や死毛は、ファーミネーターなど、市販のブラッシンググッズを使って取り除いてもよいでしょう。また、普段は、ピンブラシで毛並みを整え、仕上げにコームをかけてあげるとさらに触り心地のよい被毛になります。

ブラッシングは、子犬の頃からの習慣が大切でもあります。家族とのコミュニケーションが大好きなキャバリアですので、その一貫として日々の習慣にしてあげるとよいでしょう。

爪切り

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キャバリアは運動が大好きな為、外を散歩している間に爪が削れてくることじゃあります。しかし、綺麗に整っていくわけではなく、爪が引っかかってしまうことがあります。怪我につながったり、伸びた爪によって歩行姿勢に影響が出てしまうこと、さらには伸びた爪がそのまま肉球に刺さってしまうということもあり、定期的に爪切りをすることが大切なのです。

爪を切る場合は、血管と神経を切らないように気をつけます。カラーが豊富なキャバリアは爪が黒い場合もあり、どこまで血管と神経が通っているのかわかりにくいこともあります。ペット用の爪きりで少しずつ切るようにしましょう。もちろん、不安な場合は獣医師やトリマーさんにお願いしてもよいでしょう。

爪切りは、飼い主さんに力が入ると、愛犬も緊張してしまいます。特にキャバリアは、リーダーの表情や言葉に敏感です。無理に爪切りをしようとせずに、まずは爪切り自体に慣らしておくこと、1本だけからスタートをして、徐々に慣らしていくだけでも十分です。

肛門腺絞り

キャバリアは、個体差はありますが、自分で肛門腺からの分泌液を出すことができない為、定期的に肛門腺絞りが必要になります。地面にお尻をこするようなしぐさをした時、肛門腺にすでに分泌物が溜まっていることがあります。そのままにしておくと、破裂して炎症を起こしてしまうこともありますので、注意しましょう。

キャバリアの肛門腺絞りは自分で行うことができます。人差し指と親指で犬の肛門をつまみ、時計の4時と8時の方向で下から上につまみ出すように絞ると分泌物が出てきます。とても臭いので、ティッシュなどで肛門周りを囲みながら行うか、シャンプー前に行うと安心です。洋服などにつかないように注意して行いましょう。

肛門腺から出てくる分泌液は、個体差があり、液体のような状態で出てくる場合やすでに半分チーズのような塊で固くなって出てくることもあります。無理に押し出そうとすると、肛門周辺まで傷つけてしまう可能性がありますので、不安な場合ははじめに獣医師に相談するとよいでしょう。

耳掃除

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キャバリアの耳は大きく垂れた耳の為、汚れやすく外耳炎になることも多いものです。蒸れやすいため、定期的に耳のチェックをして耳掃除を行うようにしましょう。しかし、綿棒で耳掃除を行うと、デリケートな耳の皮膚を傷つけてさらに外耳炎を悪化させてしまったり、汚れを中に押し込んでしまうことがあるので獣医師に相談するとよいでしょう。

健康な耳であれば、週1~2回程度で構いませんので、犬用のイヤークリーナーを使って耳のお手入れをしてあげるようにしましょう。耳にイヤークリーナーを垂らして、あとは外から耳を挟んでクチュクチュ音がするのを確認しながらマッサージするようにしていきます。その後、浮き出てきた汚れをコットンなどで優しくふき取ってあげます。蒸れやすい耳をしていますので、水分はしっかりとふき取ってあげることが大切です。

定期的な耳掃除をしているので、どんどん汚れが溜まってしまう場合、耳を異常に痒がる、頭を振る、触ろうとすると嫌がるなど、異変を感じた時は、外耳炎や耳ダニの感染などが疑われます。早めに動物病院を受診し、耳のチェックをしてもらいましょう。  

目の手入れ

キャバリアは大きなくりっとした目が特徴的ですが、実は少し前に目が飛び出していることが特徴でもあります。その為、目にゴミやほこりが入りやすく、涙や目やにがよく出ることがあります。個体差があるものの、涙やけも起こしやすい犬種です。涙やけは涙に含まれる脂質が原因となり、目の周りの毛が変色します。ひどくならないうちに手入れをすることが大切です。

涙やけ対策のグッズとして、涙やけ専用シートなども販売されています。専用の薬剤が入っていますので、定期的にこういった物を上手に活用してこまめに目の周りを拭いてあげることもよいでしょう。普段は、コットンなどで目の周りや目やにを拭いてあげるようにするだけでも、目の周りを清潔に保つことができます。

日々、目の手入れをしていても、すぐに涙があふれてしまう、涙やけができてしまうなどの症状がある場合、目の病気やアレルギーが関係していることもあります。早めに獣医師に相談しましょう。

歯磨き

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キャバリアの歯磨きは、コミュニケーションもかねて子犬の頃から日々の習慣にしてあげたいものです。家族と一緒に過ごす時間が大好きなキャバリアですので、たくさん褒めてあげながら少しずつ口の中のチェックと歯磨きをする習慣を作っていくとよいでしょう。

歯垢がたまると、歯石になり、歯周病はどんどん進行してしまいます。歯石除去は全身麻酔をかけて行うため、犬にとっても負担になります。毎日の歯磨きのケアで、少しでも口の健康を守ってあげましょう。歯磨きに慣れていない場合は、歯磨きシートやガーゼなどを指に巻いて汚れを拭き取ってあげましょう。デンタルケアのガムを使って、遊びながら歯垢を落とす習慣を作ることもよいでしょう。

歯ブラシで歯磨きを行うことができるようになるまでは、歯ブラシを歯にあてる、歯ブラシを噛ませるなど、歯ブラシ自体に慣らしていくことも大切です。無理に行うのではなく、少しずつ慣らしてから、歯磨きの習慣を作りましょう。

キャバリアがかかりやすい病気

僧帽弁閉鎖不全症

キャバリアは、とても高い確率で心疾患を発症すると言われています。その為、子犬の頃から、遺伝的に心臓に奇形や異常がないかなどの検査をしておくほうが安心だと言われるほどです。僧帽弁閉鎖不全症は、僧帽弁がしっかりと閉じない為に、血液の逆流が起こってしまう病気です。

心疾患は、心臓の負担を減らす生活を送ることが必要になります。症状として、乾いた咳が出るようになったり、疲れやすい、大好きだった散歩に行きたがらない、呼吸が荒いなど、 普段の生活でもわかることがあります。定期的な健康診断を行うことや、早期発見することが大切なのです。

結膜炎

キャバリアは、目の病気も発症しやすいと言われています。特に結膜炎は多く、結膜に炎症が起こっている場合と、なんらかの疾患によって結膜炎まで起こっている状態の場合があります。いずれにしても、結膜炎になると、涙や目やにが多くなります。またかゆがることもあるので、充血やまぶたの腫れが出てきます。

全身性の病気が原因になっている場合はなんらかの症状が出てきます。また目の症状も、普段から目のチェックをしていると異常を早期発見することができます。普段から目の周りを清潔に保つこと、そしていつもと違う様子に気づいたら早めに獣医師に相談しましょう。

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ペットシッター

子どもの頃から動物が好きで、ペットのことを学べる専門学校へ進学。卒業後、会社員を経て、ペットシッターとして独立。愛玩動物飼養管理士、愛玩動物救命士の資格を取得し、日々たくさんのわんちゃんやネコちゃんのお世話に奮闘中。自宅では、トイプードルと猫1匹とのんびりとした時間を過ごす。

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