2016年6月12日更新

コツを掴めば簡単!肛門腺絞りを動物看護士が徹底解説!

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

突然ですが、肛門腺ってなんのことだかご存知ですか?犬と猫、どちらにでもあるものですがしっかりケアをしてあげないと重大な病気を引き起こすかもしれません。今回はケアの仕方や、病気のサインをご紹介します。

 

肛門腺とは?

肛門腺とは肛門の左右にある臭腺のことをいいます。そこには肛門嚢と呼ばれる袋があり、その袋の中に匂いのきつい分泌液が入っています。大型犬や中型犬であれば便を排出する際に一緒に出てきますが、小型犬や猫の場合はうまく絞り出されず溜まる一方になることがあります。

その分泌液が排出されずにいると、炎症や破裂を起こし、肛門の左右に皮膚を突き破って穴が開くことがあります。このような病気を引き起こさないためにも、定期的に肛門腺が溜まっていないかチェックし、溜まっていたら出してあげなくてはいけません。

どこにあるのか

肛門を真ん中とし、左右斜め下の位置にあります。時計でいうと4時と8時の位置です。分泌液が溜まっていると肛門周りをつまむように手を添え、上から下へ滑らせるとポコっと出っ張りを見つけることができます。その位置が肛門嚢がある位置です。

 

肛門腺の絞り方

準備

  • ゴム手袋
    非常に匂いの強い分泌液なので、慣れないうちは手に飛んだり、周りに飛び散ったりするのでゴム手袋をすることをお勧めします。
  • トイレットペーパー
    肛門に被せて、その上から指を添えて絞ると周りに飛ばずにできます。

やり方

1.肛門嚢の少し下に指を添える


肛門嚢に溜まった分泌液を指で押し出し肛門腺へ移動させ、最終的には肛門へ持ってこなくてはいけません。
肛門に対して肛門嚢は下の方にあるので、分泌液を上へ持ち上げるために肛門嚢の少し下に指を添えます。

分泌液を押し出す


実際に目には見えないので、袋の中身を指で押し出すイメージで行ってください。
真上に引き上げるのではなく、体側にぐっと押すと絞りやすいです。(やじるしのように)
押し出した分泌液を肛門へ流すように動かします。この時すくい上げるように指を動かすと綺麗に出ます。

絞るコツ


慣れないうちは感覚が掴みづらいので、ペーパーなしで行うのをおすすめします。その場合周りや手には飛んでしまうので、汚れても良い場所(お風呂など)で行ってください。

力が弱すぎると皮膚を擦ってしまい、痛い思いをさせてしまうので、やるのであれば思い切って強めの力で絞りましょう。皮膚をこすりながら絞るのではなく、皮膚ごと動かして絞るイメージを持ってください。

肛門腺は液状だったり、固形だったり、個体により様々です。液状であれば出しやすいですが、固形の場合は特に強い力と正しいやり方が必要です。何度もやって皮膚を傷つけてしまわないようにしましょう。

溜まっているサインは?


犬も猫も、肛門腺が多く溜まると気にして肛門をしきりに舐めたり、床にこすりつけたりして排出しようとします。そのような仕草が見られたら、肛門腺が溜まっていないかチェックしてあげてください。

絞った直後にも、気にして舐めたりこすったりすることがあるので、数日前に絞ったのであればそのまま様子を見て大丈夫です。

嫌がったら?


肛門はデリケートな場所です。ひどく嫌がる場合は無理をして行わず、トリマーさんやかかりつけの獣医師にお願いしましょう。猫は特に、自宅で肛門腺の処理をしている飼い主さんは非常に少ないです。知らず知らずのうちに肛門腺が溜まり、破裂してしまう猫も多くいますので肛門周りをよく舐めたり、気にしているようであれば、かかりつけの動物病院に相談しましょう。

月に1回定期的に

肛門腺絞りは、月に1回程度きちんと絞れていれば問題はありません。愛犬、愛猫にストレスをかけずに上手に絞れるように、根気よく練習を続けて、絞り残しのないように行ってあげてくださいね。