2016年6月9日更新

【動物看護士が解説】シニア犬でも毛並みを元気に見せる方法

人間が高齢になってくると、髪の毛が痩せ、白髪が増えてくることと一緒で、犬も高齢になると被毛が枯れたような印象になってしまいます。顔は白髪交じりになり、眼はくぼんで潤いが少なくなり・・・。

いかにもシニア犬という見た目になってしまいがちですが、飼い主さんの毎日のケアの積み重ねで、若々しい元気な見た目に戻せるかもしれないのです。長年連れ添ってきた愛犬に、元気なおじいちゃん、おばあちゃんになってほしくはありませんか?

なぜ見た目が老けてしまう?

まず、一番歳を取ったなあと印象を受けるのは顔の白髪でしょう。そして乾いた鼻と眼。やせ細った身体に、パサパサの被毛。運動機能や内臓機能の低下でやむを得ない部分は多くありますが、身体全体を覆う被毛だけは手を加えればなんとか綺麗に保つことができます。

子犬や若い頃のような輝きはなくても、飼い主さんの継続的な努力で、シニア犬らしい綺麗な見た目にしてあげましょう。

飼い主のあなたにできること

定期的なシャンプーをする

高齢になったとしても、定期的にシャンプーをすることは非常に大切なことです。しかし、若い頃と違って体力も落ちてきていますから、頻度を減らすことをオススメします。頻度を落としたとしても、皮膚の皮脂の分泌量が下がってきているので体臭もそれほど気にならないはずです。

若い頃と違って注意したいのはお湯の温度、シャンプーをしている時間、シャンプーの種類です。

まず、お湯の温度は体温くらいのぬるいお湯にしてください。温かすぎるシャワーや冷たすぎるシャワーは、心臓に負担をかけます。基本的なことですが、シャンプーの出し始めは必ず手で温度を確認し、いきなり身体にかけるのではなく、足元からゆっくりとシャワーの温度に慣れさせてあげましょう。ぬるめのお湯だと冷えるのも早いので、シャワーは常に身体全体に行き渡らせてください。

次にシャンプーの時間。シャンプーをされることは犬のとって体力を使うことです。ただ立っているように見えても、シャンプー後疲れて寝てしまう犬が多いですよね。高齢犬は体力が落ちているので、なるべく時間を短く、負担の少ないように行ってください。

最後はシャンプーの種類。若い頃のように皮膚に潤いを保つ力が弱くなってきているので、脱脂力の強いシャンプーではなく、保湿力の高いシャンプーを選んでください。過度の乾燥は皮膚を傷めるので注意してください。

自宅でのシャンプーが難しければ

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自宅でできなければ、トリミングサロンに行ってプロのトリマーさんに任せてください。高齢で断られてしまう場合は、動物病院でもシャンプーやトリミングを行っているところがありますので、そこに相談してみましょう。シャンプー中や、後に体調が悪くなったときも病院には獣医の先生がいるので、すぐに対応してもらえて安心ですよね。

トリミングサロンでも、動物病院でも断られてしまう場合は、蒸しタオルを作って身体を包んでから、優しく撫でるように拭いてあげましょう。蒸すことで毛穴が開き、汚れが落ちやすくなります。

また、被毛にへばりついていたゴミも取れやすくなるのでオススメです。タオルを当てる前は必ず、飼い主さんの太ももや二の腕など、皮膚の薄い部分に当てて熱すぎなければ、犬に当てて大丈夫です。

毎日ブラッシングをする

蒸しタオルの後に行うと非常に効果がありますが、それ以外でもブラッシングだけで毛もつれやゴミを取り除くことができます。なによりも、ブラッシングをすることで皮膚の血流が良くなるので、被毛が生き生きとしてきます。マッサージの代わりにもなりますので、是非毎日撫でるようにブラッシングをしてあげてください。

良質な食事を摂る


高齢になると食事量が減り、栄養が偏りがちです。シニア用の少量でも十分な栄養が摂れる食事に変更し、偏りがないようにしましょう。栄養が全身に行き渡ることで、内臓機能も回復し、丈夫な被毛が生えてくるかもしれません。

あまり食事を摂りたがらない場合は、ささみの茹で汁や野菜の煮汁を混ぜてあげるなどして、食欲をそそりましょう。その場合は、必ず味付けなしで与えてくださいね。

サプリメントを摂る

動物病院には、脱毛改善や被毛の健康を保つサプリメントが販売されています。これらのサプリメントを動物病院で処方してもらい、毎日摂らせるのも一つの策です。

薬ではないので、必ず効果が認められるわけではありませんが、飲む前と少し違うかな?と感じるようであれば継続的に続けてあげてください。たった1、2週間では変化は見られませんので、2、3ヶ月は根気よく続けてみて継続するかどうかを検討してみてください。

ネットなどでもサプリメントは手軽に手に入るようになっていますが、サプリメントの中の一つの成分が持病を悪化させてしまったり、体調を崩す原因となってしまったりすることがありますので、素人判断で手に入れるのはオススメできません。持病がある犬は特に注意し、かかりつけの動物病院に相談してから試すようにしましょう。

仕上げ用トリートメントをする

ペットショップなどで、人間でいう”洗い流さないトリートメント”が手軽に購入できるようになっています。潤いを重視したトリートメントを使用して、ブラッシングをすれば、ツヤや潤いが出て綺麗に見えるはずです。トリートメントをするかしないかでも、かなり見た目に違いが出て来ますので、是非近くのショップに探しに行ってみてくださいね。

脱毛に注意

皮膚が見えるほどに毛が抜けている場合は注意が必要です。内分泌系の病気に脱毛などの皮膚症状がみられることがありますので、気になる場合はかかりつけの動物病院へ行って、診察を受けましょう。左右対称に同じように抜けている、耳の裏が剥げている、尻尾の毛がない、などは特に注意が必要です。

手軽に行えることばかり

愛犬のためにできることは、難しいことではなくちょっとした手間暇をかけてあげるだけで行えることですね。長毛の犬種はとくに毛が絡んだり、縮れたりすると見た目に影響しますので、どれか一つでも良いので継続的に実行してあげてくださいね。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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