2016年7月16日更新

【動物看護師が解説】犬のトリミングについての基礎知識

最近犬を飼っている人が非常に増えてきましたよね。散歩中やショッピング中の可愛い犬を見ると、思わず可愛い!わたしも飼ってみたい!と思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実際は”可愛い”だけでは済まされない犬との生活。これから飼う人も、飼い始めたばかりで右も左もわからない人も、この記事を参考にして、犬との生活を楽しんでくださいね。今回は、犬の被毛の手入れについてまとめます。

犬の被毛の手入れのグループは2つ

ほとんどの犬は全身毛で覆われていますよね。人間の髪の毛のように伸びたままでは邪魔になったり、生活が不自由になってきます。

実は、犬の被毛の手入れには2種類あり、定期的に被毛をカットしないといけない犬、被毛をカットしなくてもある程度の長さを越えるとそれ以上伸びない犬に分かれます。カットをしなくてはいけない犬をトリミング犬種、基本的にカットをしない犬をグルーミング犬種といいます。

自分の愛犬はどちらに分類されるの?

現在は”飼育のしやすさ””見た目の清潔さ”を重視して、本来はトリミングを行わない犬種であっても被毛を短く切るようになってきています。

プードルやビションフリーゼ、ミニチュアシュナウザー、ウエスティーなどはトリミング犬種に分類されますが、短く切ることが主流になっているシーズーマルチーズヨークシャーテリアは本来トリミングをする犬種ではなく、グルーミング犬種に分類されています。ドッグショーなどに行くと、グルーミング犬種がトリミングをしていることは許されず、みな毛を綺麗に伸ばして参加しています。

とはいえ、グルーミング犬種に分類される犬種をトリミングすることが悪いことではなく、食事中の毛の汚れや散歩、排泄のことを考えると被毛は短い方が清潔に保ちやすく、見た目も丸く可愛く仕上げることが出来ます。厳正な審査を行うドッグショーと、一般の家庭や生活とは全く環境が異なりますので、飼い主さんが好むスタイルにしてあげるのが良いでしょう。

代表的な犬種別!どうなったらトリミングするべき?

プードル、ビションフリーゼ

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縮れ毛で、丸く人形のようにカットするのが今の主流となっている、プードルとビション。

顔周りや身体周りを丸くフワフワに見せるために、カットしたとしてもある程度被毛の長さが残ってしまうので、管理に少し手間がかかるのが難点です。

縮れ毛の犬種は、濡らすと縮れが強くなり、ブラシで伸ばしながら乾かすと縮れが伸びてボリュームのある見た目になります。雨の日や湿気の多い日は被毛自体が湿気を含み、縮れが強くなり、絡んで毛玉になることが多くあります。雨の中散歩へ出たり、湿気で縮れが強くなってきたら、自宅で構わないのでドライヤーで乾かしながらブラシできちんと毛を伸ばしてあげる必要があります。

トリミングの一番の目安になるのは、顔でしょう。目頭に生えている毛が長く伸びて来て黒目が隠れるようになってしまったらトリミングに行った方が良いです。身体はさほど伸びていなくても、眼に入る毛が多ければ多いほど、傷がついたり感染したりするリスクが高まります。

抜け毛が少ない犬種と言われていますが、縮れた毛に絡まって下に落ちないだけで毛玉になるリスクはかなり高い犬種なので、毎日のブラッシングは欠かさないようにしましょう。

シーズーマルチーズヨークシャーテリア

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この犬種は毛を長く伸ばすのが本来の姿ですが、最近は家庭で愛玩動物として飼われているため”ペットカット”と呼ばれる、一緒に快適に生活するためのカットすることが多いです。

やはり人気なのが、プードルのような丸い、ぬいぐるみのような見た目にするカットです。胴回りやお腹周りはスッキリカットし、手足は少し太めに毛を多く残すことで、より丸みを強調し愛らしいスタイルになります。

上記に挙げた3犬種は特に、ストレートで細い、絹のような被毛が特徴的です。背中から地面に向かって、流れるように毛が生えているのでふんわり感を出すには、ある程度毛の長さを残さなくてはなりません。それに加えて、細くて柔らかい被毛なので、絡みやすく、毛もつれや毛玉が出来やすいので、毎日ブラッシングを欠かさずに行った方が良いでしょう。

もし毛玉が出来ていても、自宅でハサミで切ってとかすようなことは行わないでください。毛玉は大きくなれば大きくなるほど皮膚を巻き込んでいる可能性が高いので、毛玉を切るつもりが皮膚を切ってしまったということも起こり得ます

動物病院では、そのような事故で診察に訪れる飼い主さんも多くいらっしゃいますので、自己判断でハサミを使うのはやめましょう。ブラシで小さな毛玉をほぐす分には構いませんが、それでも皮膚を傷付けてしまうことがありますので、大きな毛玉が出来てしまったら、かかりつけの動物病院へ行きましょう。

シュナウザー

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数年前のあるドラマの影響で、飼育率がグンと上がったシュナウザー。

カットスタイルもプードルのように様々で、愛犬を飼い主さん好みにできる犬種でもあります。この犬種の場合、”オシャレ”を目的としたトリミングが多いので、これといったトリミングの目安はありませんが、被毛が伸びすぎてカットスタイルが崩れてきてしまったら定期的に整えにいくのが良いでしょう。

特にスタイルに関係なく、短く、飼いやすく、とトリマーさんに任せている場合は、手足の毛が長くて地面をこするようになってきたり、目頭の毛が眼を隠すようになってきたらトリミングをしに預けた方が良いでしょう。

毎日の頻繁なブラッシングを必要とする犬種ではありませんが、スタイルによって毛足を長く残している場合は、汚れて毛束になる前に定期的にブラッシングを行うと綺麗に保つことが出来るでしょう。

その他の犬種も同じ

大体どの犬種にも共通するのは、目頭の毛が眼を隠すようになってきたらトリミングをすること

最近ではロングヘアーのダックスやポメラニアンもトリミングされることが多くなっていて、これらの犬種は顔の毛はほとんど伸びないので、身体の被毛がだいぶ伸びて来て、見た目がイマイチになってきたり、管理が難しくなって来たら切ってもらうのが良いでしょう。

最近はどの犬種でも、飼い主さんの希望でトリミングされることが多くなってきています。飼いやすさを重視したトリミングであれば、汚れやすくなってきたな、ブラッシングが必要になってきたな、排泄、散歩の時に汚れやすくなってきたな、と感じたらトリミングサロンへ行って、綺麗にしてあげてくださいね。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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