2016年7月30日更新

【獣医師が解説】子猫を保護した時の注意1 先住の犬や猫がいる場合の注意

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「子猫を保護したものの自宅にはすでに犬や猫がいる」という場合、保護した子猫から先住の犬や猫への感染症や、先住の犬や猫と保護した子猫がうまくやっていけるかなどの心配事があることでしょう。今回は子猫を保護した家庭に先住の犬や猫がいる場合の注意についてです。

 

子猫を不用意に先住の犬や猫に会わせないでください

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子猫を保護して自宅に連れて帰ってすぐに先住の犬や猫に会わせることは、絶対にしないでください。当分の間は別室に隔離しておいたほうがよいでしょう。それが難しくても、先住の犬や猫が自由に子猫の箱に近づけるような環境にはしないでください。ベッドはもちろん、タオルや食器なども先住の犬や猫と保護した子猫は別のものを使ってください。

これは、保護した子猫は、ノミやマダニ、その他の寄生虫や何らかの病原体を保有している可能性があるためです。また、子猫にとって、体の大きな犬や猫に突然近づかれることはストレスになることも理由のひとつです。

ノミ・マダニ対策の大切さ

ノミやマダニが子猫に寄生することの問題は、皮膚トラブルや貧血だけではありません。ノミやマダニは寄生虫やその他の伝染病を媒介していることがあるのです。さらに、ノミやマダニは、飼い主や先住の犬や猫の健康に害を及ぼす恐れがあります。そのため、保護した子猫のノミ、マダニの駆除や先住の犬や猫のノミ・マダニ対策は徹底して行なわなくてはなりません。

ノミは動物の体表に寄生して吸血します。ノミとりくしで毛をすいたときに茶色いノミのふんが見つかったら、成虫がみつからなかったとしてもノミが寄生しています。子猫がノミに刺されると激しい痒みを起こします。また、ノミが媒介する消化管内寄生虫に感染する可能性があります。さらに、ノミが人や犬を刺すことで、人や犬も激しい痒みを起こします 。

一方、マダニも猫に寄生して吸血します。マダニが吸血すると、アレルギーや皮膚の損傷、さらに細菌感染による皮膚炎を起こします。子猫であれば多量に吸血されることによる貧血が問題になることもあります。さらに、猫のヘモバルトネラ症、犬のバベシア症など、マダニが媒介する疾患の中には命に関わるものもあります。また、マダニの人への感染は、人にも様々な病気をもたらすことも知られています。

ノミやマダニを見かけたら

ノミやダニを発見しても、あわてて子猫をシャンプーしたり、ノミを手で潰したり、マダニを手で引きはがそうとしたりしないでください。必ず動物病院で処置を受けましょう。

また、部屋の中を徹底的に掃除しましょう。ノミは簡単に箱の中から飛び出します。子猫自身についたノミを駆除すると同時に、しっかりと掃除機で掃除をし、できれば子猫の箱やベッドは新しいものに取り替えましょう。

先住の犬や猫のノミ・マダニ対策の徹底を

保護した子猫の体にノミやマダニが寄生していることはよくあることです。子猫を保護したらまず、先住の犬や猫のノミやマダニ対策がきちんとできているか確認してください。きちんとした対策ができていない場合は、先住の犬や猫へのノミ・マダニ対策を行ってください。確実な効果を得るためには、動物病院で処方されるノミ・マダニ対策薬が欠かせません。

 

先住の猫の予防接種の必要性

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先住の猫がいる場合には、ノミ・マダニ対策と同様に、予防接種についても確認しておくべきです。
保護した子猫は、いわゆる「猫風邪」を起こすウイルスのほか、猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルスなど、さまざまな病原体を保有している可能性があります。中でも、いわゆる「猫風邪」を起こすウイルスの中には、予防接種が効果的なものがあります。予防接種は感染を防いだり、発症を100%防いだりするものではありませんが、重症化を防ぐことが期待できます。先住の猫が予防接種を受けていないようならば、きちんと受けておくようにしましょう。接種する必要のある予防接種の種類については、地域や環境によっても異なりますので、動物病院で相談してください。

先住の犬や猫に子猫を会わせるときは

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先住の犬や猫に会わせるタイミング

子猫が新しい環境に慣れて落ち着いてきたら、少しずつ先住の犬や猫に会わせましょう。もちろん、ノミ・マダニ対策がきちんと済んでいて、その他の感染症についても問題がないことが確認されてから会わせる必要があります。この点については、動物病院で相談しておくと安心です。

安全な会わせかた

先住の犬や猫が単頭飼育の場合、新たに子猫を迎えることが先住の犬や猫にとって大きなストレスになり、保護した子猫に対して攻撃的になるかもしれません。一方、子猫にとって、体の大きな犬や猫は恐怖の対象となる可能性があります。しかし、生後3〜9週齢は、子猫にとって社会化の時期にあたります。先住の犬や猫とのコミュニケーションは社会化の良い機会ですので、是非うまく慣らせてあげたいものです。

最初は短時間、子猫が安全にいられる距離を保ちながら、お互いの姿を見せてあげる程度に会わせてみてください。日を追うごとに少しずつ時間と回数を増やし、子猫と先住の犬や猫との距離を縮めていきましょう。いずれかがストレスを感じていたり、嫌がったりする時は無理をしないでください。あせらず気長に慣らしていってくださいね。子猫の社会化がうまくいくことで、子猫は家族の中で穏やかに暮らせるように成長するはずです。

子猫を新たな家族の一員として上手に迎え入れましょう

先住の犬や猫がいる場合には、先住の犬や猫の心身の健康と保護した子猫の安全を守るように十分配慮することが大切です。子猫にかかりきりになってしまって、先住の犬や猫が嫉妬してしまうようなことがないよう、先住の犬や猫への気配りも忘れないでください。そのうえで、子猫が家族の一員として先住の犬や猫と仲良くなれるような手助けをしてあげてくださいね。

 
 

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