2016年9月24日更新

【動物法務のプロが解説】犬同士がケンカをしてケガをした/させた

犬は日頃からしつけをしていても、性格や相性の問題というものがどうしてもありますので、散歩ですれ違ってもまったく気にしない場合もあれば、遠くからでも声や姿に反応して興奮状態になる場合もあります。

そういったことから、たとえば公園やドッグランでノーリードにしていた状態、あるいは飼い主の管理下から離れた時など、犬同士がケンカをしてケガをしたり、もしくはケガをさせたりした場合、法的にはどうなるでしょうか?

ここでは双方ともに何らかの問題が生じ、過失(不注意)があった場合で、それが原因で生じたトラブルを想定してみていきましょう。

トラブル対処

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このトラブルの特徴としては、一方的に咬まれたときとは異なり、双方の飼い主がそれぞれ相当の注意義務を怠ったことで生じているとの想定でみると、損害賠償請求などは、状況によって大きく異なります。ただ、実際のところは原因・責任の所在にかかわらず大型犬の飼い主、もしくは重傷を負わせた方の飼い主の責任が重くなりやすい傾向があるようです。

この場合は、双方ともにきちんと被害状況を把握した上で、今後の対応策と双方の損害について話し合っていただくというのが第一になるかと思います。その際、やはり口約束ではトラブルになりやすいですし、今回の事例では責任の所在を巡って口論になってしまう場合もありますので、状況によっては弁護士などの専門家を第三者として交えた上で何らかの書面にした方が良いかもしれません。

公園やドッグランの管理

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また、少し視点を変えた話として、「公園やドッグランの管理者に責任を問う事ができるか」という問題があります。基本的にペットの場合は飼い主に飼育管理責任がありますし、ほとんどの施設は「トラブルがあっても一切責任を負わない」という旨の注意書きをしているため、施設内で起きたトラブルは大体の場合において、飼い主の責任という部分で対処していく形になると思われます。

ただし、施設が上記のような注意書きをしているからといって完全に免責されるというわけでもなく、たとえば施設の構造上明らかにトラブルが生じやすい状況であった場合、もしくはトラブルが生じる可能性が高いにもかかわらず施設の管理者が何の対策も講じない場合には、施設側にも過失が認められるため、責任を問うことができる場合もあると思われます。

まとめ

基本的にはペットの行動その他に関しては飼い主が全責任を負っているため、ペットと一緒にいるときは常にその状況を把握できるようにしてトラブルを未然に防ぐとともに、万一何か起きた場合でも適切な対処ができるようにしておきましょう。

執筆協力:有吉圭太((一社)どうぶつ法務福祉協会理事・動物総合相談ボランティア)

山口 一哉



(一社)どうぶつ法務福祉協会・代表理事(行政書士)

一般社団法人どうぶつ法務福祉協会・代表理事/行政書士横浜いずみ共同事務所・代表。(一社)ペットライフデザイン協会理事。幼少期に犬を飼っていたことと、捨て猫との暮らしをきっかけに、何か出来ることはないかと模索していたところ、「動物法務」の存在を知り、開業を決意。平成21年行政書士事務所開業。平成23年横浜市に移転、事務所名をいずみ代書に変更。成年後見、遺言、人と動物に関する許認可等各種手続や書類作成の支援が主な業務。平成27年一般社団法人どうぶつ法務福祉協会設立、同代表理事に就任。1級愛玩動物飼養管理士、愛護動物虐待防止管理士、少額短期保険募集人の資格を保有。

一般社団法人どうぶつ法務福祉協会HP
行政書士横浜いずみ共同事務所HP
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