2017年5月17日更新

【ペットシッターが解説】ペキニーズとの暮らしで注意すること

ペキニーズの性格と性質

性格


ペキニーズは、もともと中国の宮廷の中で飼育されてきた犬種です。

その血は、現代でも性格としてしっかりと現れていて、マイペースながらも、プライドがとても高いと言われています。また、用心深く、警戒心も強いので、初めて会う人と打ち解けるまでは、少し時間がかかります

ペキニーズは、猫に近いと言われるほどのマイペースさをもっています。
飼い主さんに甘えたと思ったら、あっという間にひとり遊びを始めてしまうことも少なくありません。誰にでも、甘えるようなタイプでもなく、自尊心も強いので、気まぐれだと思われてしまうことも少なくないのです。また、よく家族のことを見ていますので、リーダーには忠実であっても、子供とは遊ばないこともあります。

ペキニーズは、時に攻撃的になってしまうほどの度胸もあります。大型犬に向かっていくことや、おもちゃを思いっきり噛むこともあります。マイペースさと頑固さを持っていますので、時間はかかりますが、根気よくしつけを行う必要があります。

性質


ペキニーズは、チベットでとても大切にされてきました。

ラマ教で釈迦のシンボルである獅子から、ペキニーズは「獅子犬」と呼ばれていました。宮廷でとても大切にされた犬であるペキニーズ、そのゴージャスな毛並みが優雅さを醸し出しています。

全身の長い毛はよく抜けますので、アレルギー体質の場合は、飼育の際に注意が必要です

ローリングと言われる体を横に揺らす歩行が特徴的ではありますが、体高が低い分、散歩中の熱中症や、散歩後の被毛の手入れも丁寧に行う必要があります。また、特徴的な体形や短吻種ならではの様々な病気になりやすいこともあります。

ペキニーズは、おもちゃをくわえて遊ぶことや、トレーニングに集中といった行動よりは、自分の気持ちのままに甘えてひとり遊びをすることも少なくありません。そういった性格や性質を理解した上で、ペキニーズとの暮らしを楽しめる方が飼い主として向いているでしょう。

ペキニーズの飼育の注意点

室内環境

ペキニーズは、独立心が強いので、落ち着いた環境で過ごすことができるようにしましょう。

室内で静かな場所で過ごすことができるほうが、ストレスも少なくなります。ペキニーズは豊富な被毛で体を覆われており、さらに鼻ぺちゃという特徴的な体を持っています。その為、夏の暑さにはとても弱く、熱中症に注意しなくてはいけません

夏は冷房で室温を25度前後に設定し、人が快適に過ごせる温度と湿度を保つようにしましょう。風通しのよい部屋で窓を開けておいても、風が吹かない場合や、湿度が高い場合は熱中症のリスクが高まります。

エアコンを使うと共に、停電など万が一の為に、冷感マットなどを置いて体を冷やせる場所を作っておくとよいでしょう。

冬は、暖房を使って、人が快適に過ごせる室温を保つようにしましょう。個体差がありますので、寒がる場合は、ベッド周りを中心に、ペット用ホットカーペットやヒーターなどを置き、暖めてあげてもよいでしょう。

ただし、使いすぎたり、体を暖めすぎると、被毛を傷めてしまったり、静電気でからんでしまうこともありますので、使い方や乾燥には十分注意してあげましょう。

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ペキニーズは、お部屋の中でゆっくり過ごすことが多い犬ですが、椎間板ヘルニアや股関節の脱臼など関節に負担をかけることで病気や怪我につながってしまうことがあります。飼い主さん、特にリーダーに対して忠実な面を持っていますので、後を追いかけてお部屋の中を歩くこともあります。静かな犬種であっても、滑りやすい床には注意が必要です。

ペキニーズが過ごす部屋の床にはカーペットやラグマット、滑り止めのペット用マットやコルクマットなどを敷いて負担を減らしてあげましょう。また、階段などの段差はもちろん、ソファからの飛び降りなども負担になりますので、クッションなどを置いて関節への負担を和らげてあげるとよいでしょう。

ペキニーズは、抜け毛もとても多い犬種です。抜け毛が、カーペットにからんでしまったりすることもあるので、掃除しやすい物、衛生的な物をホームセンターなどで選ぶとよいでしょう。

家具の配置

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ペキニーズは、ひとり遊びも好きな穏やかな犬ですが、子犬の頃は、様々な物に興味を示します。また、時に攻撃的な面が出てしまったり、ストレスから思わぬいたずらをしてしまうこともあります。誤飲誤食につながる物や、ガラス製品など割れやすい物には十分気を付けるようにしましょう

ペキニーズのしつけや安心して暮らすという面からも、サークルで過ごす習慣を作ることは効果があります。サークルの中に、ベッドやトイレ、食事場所を作り、ペキニーズのパーソナルスペースを作ると、しつけや留守番、来客時にとても便利です。

犬は、本来、巣穴でゆっくり休んで過ごしていました。もともと静かな場所を好むペキニーズですので、自分自身のスペースがあるということは、ストレス軽減につながります。

ただし、ペキニーズは、家族に対して愛情深い面を持つ犬種でもあります。リビングの隅など、普段から目が届く場所にサークルを用意してあげるとよいでしょう。場合によっては、リビングと寝室、それぞれにサークルを置いてあげてもよいでしょう。

運動

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ペキニーズは、もともと長時間の運動やお散歩の必要はありません。お部屋の中で遊ぶだけでも十分な運動になりますが、成長の上で、定期的に外に行くことは大切になります。1回10分~15分程度、朝晩に外に散歩に行く程度でよいでしょう。もちろん、気温が高い日はお散歩に出す時間帯にも注意しなくてはいけません。

外に行くことは、健康の為の日光浴、様々な人や動物、音などの刺激、社会経験を積む上でとても大切なことです。ペキニーズは、時に頑固な面や攻撃的な面を見せることがありますので、運動しながら愛犬の様子を見ることが、普段のしつけにもつながります。

ペキニーズの場合、お部屋の中で走りまわることでも運動になっています。おもちゃをくわえて自分で走りまわるといった、ひとり遊びが運動につながることもあります。お部屋で遊ぶ際は、滑って転ばないような床、物にぶつからないよう片づけておくなど、ペキニーズがケガをしないように注意しましょう。

しつけ

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ペキニーズのしつけは、ペキニーズの性格をよく知った上で、短時間で集中して行うことがポイントです。

ペキニーズは、マイペースな性格なので、長時間集中してトレーニングすることは苦手です。リーダーが適格な指示を出し、成功したら褒めるということを徹底していきます。

ペキニーズのしつけは、飼い主さんがマイペースな性格に負けないことが大切です。中途半端な状態にしておくと、リーダーの立場はあっという間に壊れ、言うことをさっぱり聞いてくれないという状況になってしまいます。リーダーには従わなくてはいけないということが徹底されると、とても忠実な愛犬になってくれます。

ペキニーズは、マイペースでありながら気の強さも持っています。たくさんのことを覚えようとして混乱してしまうと、しつけ自体がなかなかうまくいかないという状況になってしまうこともあります。たくさんのことではなく、段階を踏みながらひとつひとつ、毎日短時間のしつけを行っていくことがよいでしょう

ペキニーズーのケア方法

ブラッシング

ペキニーズは、毎日のブラッシングがとても大切です。

密集したダブルコートは、換毛期は、特によく抜けます。抜け毛をそのままにしておくと、皮膚病の原因にもなってしまいます。毎日ブラッシングする習慣を持ち、抜け毛をしっかりと除去してあげるようにしましょう。

アンダーコートは毛をしっかりとかきわけながらスリッカーや、コームでブラッシングして取り除くとよいでしょう。スリッカーを使うと、ごっそりとアンダーコートは抜けますが、あまりに強くかけると皮膚まで傷めてしまいます。皮膚を傷めることのないよう、丁寧にブラッシングしましょう。

抜け毛をしっかりと取り除くことができたら、コームをかけて仕上げたり、ピンブラシで毛並みをきれいに整えてあげるとよいでしょう。ブラッシングは、子犬の頃からの習慣として行い、体全体を触っても嫌がることのないようにしておきましょう。

爪切り

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ペキニーズはあまり運動する犬種でもないため、定期的に爪を切らないとどんどん伸びてしまいます

爪が伸びていると、カーペットなどに引っ掛けてしまうことがあります。また、力の入りが弱くなり、踏ん張っていても爪が伸びている為に歩き方までおかしくなってしまうことがあるのです。爪切りを嫌がる場合も多いですが、定期的に行うようにしましょう。

爪が伸びると血管や神経まで伸びてしまいます。血管を切らないように注意して少しずつ角を取るようにカットしていくとよいでしょう。慣れるまで、少しずつ爪にやすりをかけたり、電動つめ削りを使ってもよいでしょう。爪が伸びすぎな状態になる前にトリマーさんや獣医師にお願いすることもひとつの方法です。

爪切りは一度嫌な思いをすると、なかなか習慣にすることが難しくなってしまいます。まずは、爪切り自体に慣らすようにしましょう。普段から爪や足裏を触ったり、毎日少しずつカットしていくようにしてもストレスを減らすことができます。

肛門腺絞り

ペキニーズは、個体差があるものの、肛門腺絞りは、1ヶ月に1回ほどの頻度で行うようにしましょう。

トリマーさんにお願いしたり、シャンプーやブラッシングの際に一緒に行ってしまってもよいでしょう。自宅で行う場合はとても臭い分泌物が洋服などにつかないように注意しましょう。

肛門腺は、肛門の下、時計の4時と8時の方向に人指し指と親指をあてて、下から上に向かって搾り出していきます。肛門周辺は敏感な部分でもありますので、無理に力をいれると炎症を起こしてしまうこともあります。分泌物が水っぽい犬もいれば、ペーストのようにかたくなっている犬もいます。獣医師にお願いしてしっかり絞ってもらってもよいでしょう。

肛門周辺をあまりに嫌がる場合は、攻撃的になり、噛み癖につながってしまうこともあります。普段から体全体、お尻まで触られることに慣らしておくとように日々ボディチェックをしてあげるとよいでしょう。

耳掃除

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ペキニーズの耳は、被毛で覆われている上に、垂れ耳ということで、汚れがひどくなりやすく、耳掃除もとても大切なお手入れのひとつです。特に耳ダニや細菌の感染には注意しなくてはいけません。耳掃除や耳のチェックは週1~2回程行うようにするとよいでしょう。

普段の耳掃除はイヤーローションを耳の中に数滴入れて、クチュクチュとマッサージを行います。出てきた汚れと共に、耳の周辺もコットンなどで優しく拭き取ってあげましょう。ただし、悪臭がする場合や黒い耳垢が出てきた時、すでに炎症が起きている時などは、早めに獣医師の診察を受けましょう。

目の手入れ

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ペキニーズの大きくて丸い目は、ゴミやほこりも入りやすく、涙が多くなってしまうことがあります。さらに、長い被毛が目に入ってしまったり、逆さまつげになっていて、涙が多くなるなど、目のトラブルも多い犬種です。涙が多い場合は、早めに獣医師の診察を受けましょう。そのままにしておくと、しわの部分に溜まってしまい、皮膚炎を起こしてしまいます

涙やけはひどくなると、悪臭の原因にもなってしまいます。
目の周りや鼻のまわりの汚れをそのままにしておくと不衛生なので、コットンや専用の涙やけシートを使って拭き取りを行うようにしましょう。また、目や鼻の周りの余汚れのひどい部分は、蒸しタオルなどで拭き取り、さらにコットンなどで細かい部分も拭き取るようにしましょう。水気をしっかり取り除いておくことが大切です。

歯磨き

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ペキニーズの歯磨きはできる限り毎日の習慣にしましょう。歯ブラシを始めから使わなくても、ガーゼや専用の歯磨きシートで汚れを磨くなど、やれる範囲で習慣にしていくことが大切です。汚れを拭き取るだけでも、口臭や歯垢がたまる原因を取り除くことができます。

ペキニーズは頑固な面を持っています。歯磨きは嫌なものではないと覚えるまで、諦めずに日々の習慣にできるとよいでしょう。歯磨き自体が嫌になってしまうと、習慣にすることが難しくなってしまいます。まずは口の中を触ることができるように慣らしていきましょう。

歯磨きができるようであれば、犬用歯ブラシや子ども用歯ブラシを使って、奥歯までしっかり磨きます。難しいようであれば、デンタルケアのガムを与えるなどして、歯垢が溜まることをできる限り予防していきましょう。

ペキニーズがかかりやすい病気

鼻腔狭窄

ペキニーズは短吻種の為、鼻の穴やその奥の気道が先天的に狭くなっており、呼吸困難を起こしやすい鼻腔狭窄になりやすいものです。軽度であれば、そのまま普段の生活に気をつけていくことになりますが、症状によっては手術が必要な場合もあります。

興奮している時や運動時には特に注意しましょう。激しい運動は呼吸困難につながることもありますので、また、暑い時の運動も避けたほうが安心です。日頃からの呼吸チェックを行い、苦しそうにしている場合は、獣医師に相談するようにしましょう。

皮膚疾患

ペキニーズは、皮膚の病気も比較的多い犬種のひとつです。ノミやダニ、アトピー性、アレルギー性などの原因があります。また、トリミング後のバリカンまけで、皮膚の炎症を起こしてしまうこともあります。

皮膚の病気の原因は、様々なことが影響しています。アレルギー性の場合は、アレルゲンを取り除く必要があり、食事を低アレルゲン食に切り替えることで皮膚の状態がよくなることもあります。また、シャンプーの成分が影響している場合や他の疾患が原因となっていることもあります。

いずれにしても、普段からブラッシングを兼ねて皮膚の状態をチェックしておくこと、定期的なシャンプーで皮膚を清潔に保つことが大切です。なんらかの異常を発見した場合は、早めに獣医師に相談しましょう。

子犬期の注意点


ペキニーズの子犬は小型犬でありながら様々な物に興味を示します。決して激しく遊ぶタイプではありませんが、マイペースでありながら自分が一番という態度を取ることがあります。まさしく気まぐれで、まるで猫のようだと感じる方も多いようです。ごはんに一気にがっついてしまうことはあまりないですが、与え過ぎで肥満になりやすい傾向にあrちますので、食事のしつけはしっかり行うようにしましょう。

家族に対しては甘えることが大好きな一方、知らない人に対しては警戒心を抱くどころか勇敢さや大胆さを持っています。マイペースな部分もあり、しつけをしっかり行うことが大切になりますので、子犬の頃から根気よくしつけをするようにしましょう。ただし、子犬のうちは骨も発達段階なので過度な運動にならないようにコントロールしてあげましょう。

ペキニーズの被毛はオーバーコートとアンダーコートのダブルコートです。とても密集している毛ですが、実は体臭や抜け毛は少ないほうです。その分、飼いやすいと言えますが、オーバーコートがとても密集していて毛玉になりやすいという特徴もあります。子犬の頃から、こまめにブラッシングすることに慣らしてあげましょう。

シニア期の注意点

ペキニーズは家族と一緒に過ごしマイペースながらも遊ぶことも好きな犬種です。もともと、さほど散歩や運動を必要とする犬種ではないので、シニアになってからはゆっくり過ごしお散歩も体調を見ながらペースを決めるようにしましょう。

関節の痛みや、目の病気にもなりやすいので、暗くなってからの散歩は危険な場合もあります。定期的な健康診断を行い、適度な運動にしておきましょう。また、ハーネスなど関節に負担の少ない物で散歩に行ったり、場合によってはカートなどで気分転換に出かける程度でもよいでしょう。

ペキニーズは、もともと食欲にむらがあることも多い犬種です。また、室内で過ごすことが多い犬種のため食事のコントロールによって肥満予防することも大切になります。シニアになると、歯周病にもなりやすいので痛みや食べにくさから食欲低下につながることもあります。歯周病には十分注意すると共にシニア用の栄養価の高いフードを利用し、栄養管理をしてあげましょう。

お部屋の中で寝て過ごす時間が多くなるシニア期には、ゆっくり休むことができる環境を用意してあげるようにしましょう。室内においては、寒暖の差も大きな負担になってしまいます。適度な室温湿度を心掛け、愛犬とのコミュニケーションを大切にしましょう。

季節ごとの注意点

ペキニーズにとってとても過ごしやすい季節ですが、気温の変化に注意しなくてはいけません。子犬やシニア犬は特に注意しましょう。また、持病を持っている場合は朝晩の寒さは体を冷やし体調を悪化させる原因になってしまいます。室温管理に注意するようにしましょう。

春になって、外にお出かけすることも多くなります。感染は様々な場所でリスクがあります。特に蚊を媒介して感染するフィラリアには注意したいものです。また、ノミやダニの寄生虫、また腸内寄生虫の感染など感染症に十分注意したい季節でもあります。ノミダニ対策、フィラリア予防薬、動物病院で検査を行い、適切な予防薬を服用するようにしましょう。また、狂犬病予防接種の時期でもあります。飼い主さんの義務にあたりますので、必ず受けるようにしましょう。

ペキニーズは抜け毛が少ないのが特徴ですが、毛が伸び続けからまりやすくなってしまいます。お散歩が気持ちいい季節ではありますが、お散歩の後などはブラッシングでほこりや毛玉のもつれを取りのぞくようにしましょう。また、美しい被毛を保つためのシャンプーも2週間から3週間に1回は行うようにしましょう。

ペキニーズは、その密集した被毛と太りやすい体質、さらには短頭種ということもあり、熱中症のリスクがとても高くなります。熱中症は家の中にいてもかかることがあります。蒸れやすい体質を持ったペキニーズは思った以上に熱がこもってしまうのです。もし、トリミングしている場合は、カットも少し短めにしてもらうとよいでしょう。お散歩の時間も夕方以降涼しい時間にするなど、生活スタイルを改めて見直すようにしましょう。

室温は人間か快適に過ごせる温度で十分ですので、エアコンを上手に利用しましょう。ただし、冷房の風が直接当たってしまうと、体があっという間に冷えて体調を崩す原因にもなってしまいます。ケージやベッド、愛犬が過ごす場所に直射日光が当たっていないか確認すると共に、冷風もあたっていないか確認しましょう。

夏バテによって、体力や食欲が減退してしまうこともあります。食欲が低下してしまった場合は水分量が多く嗜好性も高いウェットフードを与えてみるなど、少量であっても栄養補給できるような食事を心がけてあげるとよいでしょう。ただし、高カロリーな物を与え過ぎると、肥満や皮膚コンディションを悪くする原因になりますので注意しましょう。

秋になると気温が下がって、春と同じくペキニーズにとっては過ごしやすい季節になります。冬に向けて体力を回復させておきたい季節でもありますが、注意すべき点は食欲と肥満です。急に食欲旺盛になってしまい、与え過ぎていると肥満になってしまってしまいます。ペキニーズにとって肥満は、そのまま関節や他の病気への負担になります。食欲旺盛になったからと言って与え過ぎないように十分に注意しましょう。

秋はお散歩も気持ちよい季節ですが、春夏と同様に秋になってもフィラリア症の予防薬とノミの駆除薬は続けるようにしましょう。また、お散歩のあとのブラッシングや被毛の手入れはしっかり行うようにしましょう。朝晩の寒暖差によって、感染症が呼吸器の症状に出ることもあります。特に短頭種のペキニーズは注意が必要です。呼吸器系の疾患になったことがある場合は、早めに獣医師に相談しておくこともよいでしょう。

冬は体の冷えに注意が必要です。室温を保つことはもちろんですが、外にお出かけする場合は、洋服を着せるなどして小さな体の体温を保てるようにしましょう。ただし、体温調節がしやすいコートなどがおすすめです。動きやすいもの、着脱しやすいものを選んであげるようにしましょう。万が一、震えてしまっているようであれば、すぐに体をあたためるよう抱っこしてあげましょう。

体を洗う場合は、暖かい日を選ぶようにしましょう。被毛が密集しているペキニーズは、シャンプーをするとなかなか体が乾きません。 時間が経つとあっと言う間に震えてしまうので必ずしっかりと乾かすようにしましょう。また、乾いた後も部屋を暖かくしてゆっくり休むことができる環境を整えてあげましょう。

冬は暖房を使うことによって乾燥にも注意しましょう。室内の乾燥は、ウイルスの蔓延や気管支炎、被毛の乾燥などを引き起こしてしまいます。暖房とあわせて加湿器を上手に使うようにしましょう。暖房器具を使用すると、気づかないうちに体が温まりすぎて脱水症状を起こしてしまうことがあります。特にヒーターやこたつによる火傷、電気コードによる事故などには特に注意しましょう。

子犬期に気を付けたい病気とその兆候

鼻腔狭窄

先天的に鼻の穴が狭くなってしまっているのが鼻腔狭窄で、鼻呼吸がうまくできません。運動をした時や興奮している時に鼻呼吸がうまくできないと、口呼吸になってしまいます。

マズルが短い犬種がなりやすい病気で、ペキニーズにも多い病気のひとつになります。呼吸の負荷がかかりすぎてしまいますので、場合によっては手術が必要になります。普段から運動の管理なども必要になりますので、子犬の頃から呼吸の状態には注意するようにしましょう。

アレルギー性皮膚炎

ペキニーズは皮膚炎を起こしやすい犬種です。アレルギー皮膚炎は、ノミ、ダニ、食べ物など、様々な原因で発症します。食べ物のアレルギーがある場合は食餌性皮膚炎、環境の場合はアトピー性皮膚炎と言いますが、まずは原因を特定することが必要になります。

どんどんかゆみがひどくなり、ペキニーズのもともと弱い皮膚が炎症を起こしてします。また、かきむしることで二次感染にもつながりますので、子犬の頃から皮膚の状態には気を付け、清潔にしているのに皮膚をかゆがる様子や赤み、炎症を見つけた場合は早めに獣医師の診察をうけましょう。

シニア期に気をつけたい病気とその兆候

気管虚脱

小型犬に多い病気で、その名のとおり気管がつぶれてしまい、咳や呼吸困難につながります。シニア期になると、そもそも筋肉が硬くなっているので空気の通り道が狭くなっていますが、心臓疾患や気管支炎の咳や過呼吸でさえ、原因になってしまいます。

呼吸する時に気管がつぶれて空気の通りが阻害され、咳や呼吸困難を起こします。小型犬は気管が変形しやすく、気管の筋肉が硬化してくる中シニア期になるとなりやすいと言われています。また、心臓病から発症してしまうこともあります。また、肥満によって、気管を圧迫してしまっているケースもあります。

気管虚脱は激しい咳が特徴になります。大きな咳が続くようであれば、早めに獣医師の診察を受けましょう。定期的な健康診断や、肥満予防のための食事や運動などが大切になります。また、首輪が原因になることもあり散歩の引っ張りが強い場合は注意が必要になります。ハーネスに切り替えてあげるとよいでしょう。

椎間板ヘルニア

ペキニーズは、比較的運動量が少ない為、肥満に注意しなくてはいけません。肥満が原因で椎間板ヘルニアを発症してしまう場合があります。背骨と背骨の間にある椎間板の変形によって脊髄や神経を圧迫する為、強い痛みがあります。進行すると、常に足を引きづっている状態や麻痺になります。

シニア期に入るとベッドでゆっくり休んでいることが多くなるペキニーズですが、お部屋の中で遊ぶ時は腰に負担がかかるような運動が避けてあげるようにしましょう。また肥満の場合、さらに腰に負担をかける原因になってしまいます。日ごろから適正体重でいられるように、栄養と運動の管理をするようにしましょう。

再発が多い病気ですので、症状によって手術を勧められることも多いものですが、軽いうちは痛み止めの薬や運動制限などで過ごすことになります。寝ている時間が多くなりますが、歩いている時の様子や体を触った時などに痛みが出ていないチェックしてあげるとよいでしょう。

健康に過ごすためのボディチェック

体全体のチェック

まずはペキニーズの体全体を触ってあげる習慣をもちましょう。ボディチェックは、コミュニケーションの一環としてもとても大切です。背中や胸など、愛犬が気持ちよいところを触ってあげながら、たくさん褒めていきましょう。

体を触ることに慣れてきたら、被毛のチェック、皮膚のチェックもしてあげましょう。もともとペキニーズは皮膚疾患も起こしやすいものです。特に梅雨の時期は、じめじめして皮膚も湿気を帯びたり毛玉になりやすいものです。そのままにしておくと衛生的にもよくありません。ブラッシングをしながら、毛玉やもつれはといてあげるようにしましょう。アレルギー疾患も多いペキニーズですので、皮膚のチェックも大切です。炎症や脱毛などがないか、また掻いてしまった跡がないかなどチェックしてあげましょう。

足先は嫌がる部分でもありますが、散歩後などに足の裏のパッドが傷ついていないか、何か異物が刺さっていないかなどチェックすることも大切です。また、爪が伸びていないかもしっかりチェックしてあげましょう。

お尻付近やしっぽの周辺も触られることを嫌がる部分ではありますが、優しく声をかけてあげながら見るようにしましょう。ペキニーズが地面にお尻をこするようなしぐさをしている時は、肛門腺絞りが必要なサインです。その他、お尻周辺が汚れていないか、下痢の跡や肛門周辺の炎症はないかなどチェックしてあげましょう。

顔周りのチェック

元気な場合は顔もとてもイキイキとしているので、目の輝きを見てあげましょう。ペキニーズは特に目の病気には注意してあげなくてはいけません。目に炎症が起きている、いつもよりまぶしそうにしている、痛がっているなどの様子があれば、早めに獣医師に診てもらいましょう。ペキニーズは少しの刺激で涙が多くなり、涙やけにもなりやすいので、涙が出ている場合は丁寧にふき取ってあげましょう。

ペキニーズは垂れ耳の為、汚れには特に注意しなくてはいけません。においがする、耳周辺が汚れている、耳垢が出てくるといった場合は、外耳炎や耳ダニの感染などを起こしている場合があります。また丁寧に耳掃除をしようとしたあまり、耳を傷つけてしまっていることもあります。においや耳の炎症、赤みが気になる場合は早めに獣医師に診てもらいましょう。耳の炎症は、アレルギーによって引き起こされていることもあります。ペキニーズは、もともと皮膚疾患やアレルギー症状を起こしやすい犬種ですので、皮膚の状態のチェックと共に耳を痒がる様子があれば注意してみるようにしましょう。

口のチェックも大切です。犬は歯周病になりやすく、特に高齢犬は注意が必要になります。毎日の歯磨きが効果的ですが、難しい場合は、指先に布を巻いてふき取るようにマッサージしてあげるだけでも効果があります。愛犬が口を触ることに対して嫌がったり、恐怖を感じているようであれば、少しずつ慣らしてあげるようにしましょう。

健康な犬であれば、鼻は適度に湿っています。乾いてしまっている、鼻水が出てしまっている場合は体調不良になっている場合があります。また、呼吸の状態もチェックし、異常を感じる場合は早めに獣医師に相談するようにしましょう。

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ペットシッター

子どもの頃から動物が好きで、ペットのことを学べる専門学校へ進学。卒業後、会社員を経て、ペットシッターとして独立。愛玩動物飼養管理士、愛玩動物救命士の資格を取得し、日々たくさんのわんちゃんやネコちゃんのお世話に奮闘中。自宅では、トイプードルと猫1匹とのんびりとした時間を過ごす。

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