2016年7月1日更新

【動物看護師が徹底解説!】犬のお腹がゆるいときの対処法

元気や食欲はあるのに、少しお腹が緩いなど、動物病院に連れて行った方が良いのか迷うことってありますよね。少しでも心配であれば受診するのが一番なのですが、仕事の関係で診察時間に間に合わなかったり、病院へ行くストレスを考えると自宅で安静にしていた方が良いのかも、と思ったり、受診を迷う理由はそれぞれですよね。

では、どんな状態になったら動物病院へ連れて行くべきなのでしょうか。また、自宅で安静にするのであればご飯やお水はどうすれば良いのでしょうか?

まずは原因を探る

便が緩くなるのには、様々な原因が考えられます。
病気から来るものや、食べ物や、生活習慣など、様々です。
お腹壊しているかも?と思ったら、直前の出来事や数日前までのことを振り返ってみましょう。

ごはんを新しいものにした?

フードの種類を変えた、新しい袋に変えた、などの変化はありませんでしたか?

フードにはそれぞれ相性があり、また、体調によっても便が緩くなったり、固くなったりすることがあります。新しい種類のフードに変える場合は、今まで食べていたフードに少しずつ混ぜて移行する必要があります。また、フードの種類が同じでも新しい袋を開けたらお腹を壊したなどの症状がある場合は、保存状況が悪く、脂が酸化してしまった可能性があります。

これらが原因で、お腹を壊してしまうことがあります。

寒暖差があった?

季節の変わり目で多いのが、気温の寒暖差。急激な変化によって、お腹が緩くなったり体調が悪くなったりすることがあります。

稀に雨の日、晴れの日でも体調の変化がみられる犬もいます。これらが原因で緩くなっている場合は、そのまま自宅で様子を見て数日経っても良くならなかったり、水下痢や食欲低下など悪い方へ進んでいるようであれば動物病院へ連れて行く必要があります。

いつもと違うことがあった?

自宅にお客様が来た時などに、ストレスを感じお腹が緩くなることもあります。

また、興奮状態が続きお腹の動きが活発になると、いつもよりも多い回数で便をすることもあります。多い回数で便をすると、未熟なまま流れてくるので緩かったり、下痢のように見えたりすることがあります

水を飲み過ぎた?


単なる水分の取り過ぎでお腹が緩くなることもあります。また、摂取する水の温度が冷たすぎても同様の症状が見られます。

犬に水を与えるときはどんな季節でも”常温”を心がけましょう。一気飲みさせるのではなく、一日の必要量を数回に分けて摂れるよう飼い主さんがコントロールするようにしましょう。

誤食してない?

散歩中や留守番中に食べてはいけないものを食べてませんか?草などを食べてもお腹が緩くなることがあります。

誤食の可能性がある、もしくはしたかもしれないと心当たりがあるのであれば、症状が軽いうちに動物病院へ連れて行きましょう。可能性があるにも関わらず、何日も様子を見ていると手術をしなければ助からないほど手遅れになることもあります。

自宅で様子を見る場合は

犬自身が元気でいつも通りであり、食欲はいつも通り、嘔吐や便の状態がひどくなるようでなければ、自宅で様子を見ても良いでしょう。

様子を見る際は、なるべく消化の良いものをいつもの半量程度で与えましょう。普段食べているフードをふやかして潰すなどして、消化に負担をかけないようにしてください。水はガブ飲みしなければ、特に制限する必要はありません。その後症状が改善するようであれば、いつも通りの食事に戻して構いません。

一向に症状が改善しなかったり、悪化している様子が見られればすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

どんな症状が危険?

明らかな活動性の低下や、元気がない、嘔吐や水下痢、便にゼリーのようなものが付着していたり、血が混じっているようであればすぐに動物病院へ連れて行きましょう。なんらかの病気の可能性があります。

水下痢も、真っ赤や真っ黒に見える場合は即動物病院へ連れて行きましょう。真っ赤な水下痢は肛門に近い部分での出血、真っ黒な水下痢は体の上の方にある消化管の部分での出血です。重大な病気を抱えている可能性がありますので、すぐに診察を受けましょう。

近所の夜間救急を調べておくこと

仕事ですぐに病院へ連れて行けなかったり、夜中に症状が急に重くなることも考えられますので、あらかじめ通える範囲の夜間救急の病院をピックアップしておくとよいでしょう。上記に示したような重大な病気が疑われる場合は朝まで待たずに救急病院へ連れて行きましょう。

救急に行くべきなのか、朝まで待ってかかりつけに行くべきなのか判断がつかない場合は、まず救急病院へ電話をして症状を伝え、受診した方が良いかを確認しましょう。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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