2016年8月1日更新

【獣医師が解説】子猫を保護した時の緊急措置方法!必ず読んでください!!

母親のいない子猫を保護した場合、保護した子猫には人間がミルクを与えなくてはなりません。特に、生まれて間もない子猫は一日に何度もミルクを飲むことが必要です。本来、子猫の哺乳には子猫専用のミルクを飲ませる必要がありますが、保護してすぐに手に入らないこともあるでしょう。今回は子猫のミルクが手に入らないときの授乳方法と、授乳における注意についてです。

子猫には子猫専用のミルクを子猫用の哺乳瓶で与えましょう

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子猫用のミルクは、子猫が分解できない乳糖がすでに分解された状態で配合されています。また、牛乳と比べて高タンパク低脂肪に調整されています。生後30日くらいまでは、子猫に必要な栄養素をきちんと吸収できる状態に調整された子猫専用のミルクを与えましょう。また、子猫がうまくミルクを飲む為には、哺乳瓶や哺乳瓶に装着する乳首のサイズも大切です。哺乳瓶や乳首も子猫用のものを選んでください。

子猫専用のミルクや哺乳瓶は動物病院で購入できます。子猫を保護したらすぐに動物病院を受診し、授乳に必要なものを購入することが理想的ですが、時間帯によっては受診が難しいこともあるでしょう。多くのペットショップや量販店でも購入できますので、保護してすぐに動物病院を受診することが難しい場合はペットショップや量販店で購入してください。

どうしても子猫専用のミルクが手に入らない場合は

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時間帯によっては、動物病院、ペットショップ、量販店がどこもあいておらず、どうしても子猫専用のミルクが手に入らない場合があるかもしれません。そのような場合、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで乳糖が分解されているタイプの牛乳を購入してください。乳糖が分解された牛乳であれば、ほとんどのスーパーマーケット、コンビニエンスストアで入手できるでしょう。

ただし、これは一時的な代用品と考えてください。翌日には必ず子猫用のミルクを購入して、子猫用のミルクに切り替えることが必要です。

普通の牛乳ではだめなの?

乳糖の分解されていないタイプの牛乳を子猫に与えるべきではありません。猫は乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の分泌が少なく、牛乳を飲むと下痢をしやすいためです。生後間もない子猫にとって、下痢をすることは非常に大きな負担となります。

いずれも手に入らない時は

何も手に入らないからといって、翌日まで子猫に何も与えないということは決してしないでください。このような時は、ブドウ糖液や砂糖水を与えてください。清潔な指を使い、子猫の口を湿らせるようにして舐めさせましょう。

子猫用の哺乳瓶が手に入らない場合は

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ドラッグストアなどで小さなスポイドを購入できればそれを使用するとよいでしょう。できれば一回ごとに使い捨てが可能なものを選ぶと衛生的です。それも手に入らない場合には、清潔にした指先にミルクをつけ、子猫の口の端から湿らせるように少しずつ舐めさせてください。

授乳する時の注意

朝までほったらかしにしない

生まれて間もない子猫を保護したのであれば、その日の晩は必ず数時間おきには授乳しなくてはなりません。朝までほったらかしておくようなことはしないでください。4時間程度の間隔を目安に授乳しましょう。

一気に飲ませない

順調に育っている子猫で、自力で乳首から飲むことができる子猫であれば、飲みたいだけ飲ませてもよいでしょう。一方、衰弱していて自力で乳首に吸い付くことができない場合は、スポイドなどで1滴、2滴と少しずつミルクを飲ませます。一気にたくさんのミルクを口の中に入れると、子猫が飲み込めなかったミルクが気管へ入ってしまい、とても危険です。

哺乳瓶からミルクを与えている場合でも、鼻からミルクを出したり、飲み始めにむせたりする時は、哺乳瓶の穴のサイズがあっていないか、一気にたくさんのミルクを与え過ぎです。穴の小さい新しい乳首を使うか、もっとゆっくり、少しずつ与えるようにしてください。

飲み残しの再利用はしない

子猫がミルクを飲み残した場合、それを再利用することはしないでください。もったいないと感じるかもしれませんが、抵抗力の弱い子猫には衛生的なミルクを与えてください。飲み残しは必ず廃棄し、次の授乳の時には新たなミルクを与えてください。

冷たいミルクを与えない

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冷たいミルクを与えないでください。特に、冷蔵庫で保存している乳糖を分解した牛乳を与えている場合には気をつけなくてはなりません。冷たいミルクを飲むことで、子猫の体温が下がることは非常に危険ですし、消化管にも大きな負担となります。必ず牛乳やミルクを38℃くらいに温めた上で与えるようにしてください。

子猫がミルクを飲まない時は…

授乳中に体温が下がってくると、胃腸の活動性が落ちてミルクを飲まなくなることがあります。同様に、保護したばかりで子猫の体温が下がっている時、長期間放置されているなどして血糖値が下がってしまっている時も自力でミルクを飲むことができなくなります。そのような時は、まずは子猫を保温してから再度授乳してください。それでも飲まない場合は、保温しながらブドウ糖液や砂糖水などを少しずつ舐めさせてみてください。やがて子猫が動くことができるようになったら、再度授乳してみましょう。

それでもどうしても授乳できず、子猫の体温が上がらずにぐったりしている場合は非常に危険な状態です。速やかに動物病院を受診してください。夜間であれば、夜間救急外来を行なっている動物病院を受診しましょう。

ミルクは子猫の唯一の栄養源です。適切に与えましょう。

母親のいない子猫を保護した場合、子猫の唯一の栄養源であるミルクを人間が適切に与えなくてはなりません。子猫用のミルクが手に入らなかった場合の代替品の使用は一晩限りと考え、必ず翌日には子猫用のミルクを購入しましょう。

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