2016年8月4日更新

【獣医師が解説】体重を毎日測ろう〜子猫の体重チェックと健康チェック〜

保護した子猫が順調に育っているか把握するための方法のひとつに、体重測定があります。子猫を保護して自宅で育てることになったら、できれば1日1回は体重を測りましょう。また、生まれてまもない子猫を育てていると、時には子猫が体調を崩してしまうことがあります。子猫が体調を崩したら、できるだけ早く動物病院を受診して適切な処置を受けることが大切です。今回は、子猫を育てる上で大切な体重測定と、自宅でできる健康チェックについてです。

子猫の成長スピード

3ヶ月齢くらいまでの子猫は、本当に驚くようなスピードで成長します。しっかりと授乳ができていて、順調に成長している子猫であれば、生まれてから最初の1週間で体重は約2倍になるでしょう。そして100g程度で生まれた子猫は、生後3ヶ月を迎える頃には、1〜⒈5kg程度にまで成長するのです。子猫をよく観察していると、生後3ヶ月齢くらいまでは、1週間単位でどんどん体が大きくなっていっているのがわかるはずです。子猫が順調に成長していることを確認するために、毎日体重を測るようにしましょう。

子猫の体重の測り方


子猫の体重測定用のキッチンスケーラーなどを用意して体重を測りましょう。子猫が動いてしまってうまく測定できないようならば、小さな箱を使ってもよいでしょう。子猫の成長速度をきちんと把握するためには、1日のうち決まった時間に体重を測定し、グラフ化するなどして成長曲線として記録しておくとよいでしょう。この時、子猫に気になる症状が見られた場合には、同時に記録をとっておくことをお勧めします。

体重増加の目安は?

子猫は多くの場合、100gくらいで生まれます。その後、ミルクをしっかり飲んで順調に成長している子猫であれば、1日に10〜20gくらいずつ増えていくはずです。体重が順調に増えていない場合や、ミルクの飲みがよくない場合には、はやめに動物病院を受診するようにしてください。

体重が増えない場合は?

もし子猫専用のミルクを使っていないのであれば、子猫専用のミルクに切り替えてください。子猫専用のミルクを使っている場合は、ミルクの量が足りているかを確認してみてください。子猫が自力で乳首に吸い付く力があるようならば、子猫が飲みたがるだけのミルクを与えましょう。

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ミルクを飲めていない場合には、その原因を探すことが必要です。なんらかの病気にかかっていることもありますので、早めに動物病院を受診しましょう。

一方、ミルクを飲めていても下痢を起こすような病気にかかっている場合には治療が必要です。子猫が下痢をすることは子猫にとって大きな問題ですので、できるだけはやく適切な治療を受けてください。

体重測定とともに行いたい健康チェック

子猫の体重とともに、子猫の健康状態や発育状態についても確認し、気になる症状が見られたらそのままにせず、早めに動物病院を受診しましょう。

子猫の目は開いてきましたか?

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多くの場合、生後15日齢を過ぎる頃には目が開いてきます。いつまでも子猫の目が開かないようなら動物病院で診察を受けてください。また、目が開いても目に力がなく、いつもぼんやりしているような場合も早めに動物病院を受診することをお勧めします。

目やにや鼻水は多くないですか?

子猫に目やにや鼻水が多くないかはこまめに確認してください。子猫がいわゆる「猫風邪」を起こすウイルスに感染し、目やにや鼻水が見られることは比較的よくあることです。早めに動物病院を受診して適切な治療を受け、治してあげましょう。

特に、目があけられないほどにひどい目ヤニがある場合は、重度のウイルス感染や細菌感染を起こしているかもしれません。また、子猫の鼻づまりがあまりにひどいと、ミルクを飲まなくなることがあります。子猫の健康状態や栄養状態は発育に大きな影響を与えますので、必ずしっかりと治療を受けましょう。

目やにや鼻水のケア

目やにや鼻水をきれいに取り除いてあげるには、濡らして人肌に温めたガーゼを使うとよいでしょう。濡らして人肌に温めたガーゼで目やにをふやかしてあげると、目やにはとりやすくなります。皮膚や目を傷つけないように、やさしくゆっくりと取り除いてあげてください。難しければ、動物病院を受診した時に指導を受けましょう。

下痢はしていませんか?

子猫が下痢をしている場合も早めの受診が勧められます。子猫の下痢の判断は難しいものですが、排便の回数が急に増えた時には注意が必要です。気になる時は便を持って動物病院を受診してください。

大至急の受診が必要な時について

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子猫の舌の色がきれいなピンク色をしておらず、白っぽい時や紫色をしている時、呼吸が苦しそうな時、子猫の体温が上がらず子猫があまり動きたがらない時や、子猫の意識が朦朧としている時は、一刻を争います。大至急動物病院に連絡をとり、受診してください。

毎日の体重測定と健康チェックで子猫の健康を守りましょう

保護した子猫が健康に発育するためには、毎日の健康チェックが欠かせません。毎日決まった時間に体重測定と健康チェックを行い、記録をとっておきましょう。気になることがある時は、そのままにせず、必ず早めに動物病院を受診してくださいね。

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