2016年10月6日更新

【動物看護師が解説】犬の偏食をなおすには?

いつもはパクパクご飯を食べてくれていたのに、急に食べなくなると体調が悪いのかもと焦ってしまいますよね。でも、実は体調は何も問題がなく、気分で食べなくなってしまうこともあるのです。いつものご飯に飽きてしまったり、お昼にもらったおやつが美味しすぎたのでそれを待っていたり、理由は様々でしょう。病気ではなく気分で振り回されるのも困ったものですよね。

犬の偏食はどうやって対処したら良いのでしょうか?

ほかの味はあまり覚えさせない

犬はきちんと栄養のバランスが摂れたドッグフードを食べていれば、生きていく上では何も問題はありません。

人間のようにいろいろな味を知っているわけではないので、「毎日このご飯で飽きた」「これじゃなくて、あれが食べたい」などの感情は元々持っていないと考えてよいでしょう。それを人間の勝手な解釈で、いつも同じでは可哀想。おやつくらいあげないと楽しみがない。と飼い主さんが美味しい物を覚えさせれば覚えさせるほど、偏食に陥りやすくしているのです。

偏食は、病気で入院する時や、長期の留守でホテルに預ける時などに非常に大変な思いをすることになります。せっかく旅行に出かけたのに、預けたホテルから全くご飯を食べないと電話があったら、気が気ではないですよね。犬も預けられたストレスに加えて、空腹と戦わなくてはいけなくなりますから、ストレスは倍増してしまいます。

犬に振り回されないこと

人間の食べ物をおすそ分けしてもらっていたり、食べないとすぐ美味しい代わりのご飯が出てきたり、自分の思い通りになるまで何も口にしない犬にしないためには、主導権は必ず飼い主さんが握ることが大切です。

2、3日何も口にしなくても急激に衰弱したり、病気になることはまずありません。1食食べないくらいで、特別な食事を代わりに出すのはやめましょう。あまりの空腹で、犬が折れていつものご飯を食べるまでは放っておくのが一番でしょう。夏場は水分がきちんと摂れているかだけ、こまめに確認をしましょう。

ただし、仔犬や老犬にはこのやり方はオススメできません。長い時間空腹でいることで血糖値が下がり、低血糖発作を起こす可能性があります。健康で若年、中年の犬であることが、これを行う条件です。

長期戦になってきたら

もう3日以上何も口にしていない状態になったら、少し飼い主さんの方から歩み寄ってあげましょう。いつものご飯をお湯でふやかしてみたり、手から1粒ずつ食べさせてあげたり、愛犬を”食べる気”にさせてあげてください。

それでもどうしても食べない場合は、ささみのゆで汁やウエットフードをごく少量混ぜて与えてみましょう。毎日は行えないようなとびきり美味しいご飯は絶対に出してはいけません。このくらいならいっか、と飼い主さんが思えるトッピングをして、食べるかどうか試してみてください

体調には気を付ける

急に食べなくなったのであれば、偏食を疑うのではなく、まず病気を疑いましょう。

普段と変わらない様子に見えていても、不調を抱えていることもあります。動物病院へ受診して、何も問題ないのであれば上記のやり方を試してみてください。今までずっと偏食気味だったり、定期的にご飯のストライキがある犬だとしても、どうせと思わず体調の変化がないか観察してあげてください。

超小型犬や小型犬は運動不足から空腹を感じなかったりすることもありますから、お散歩や部屋の中で思い切り遊んで、お腹が空くような生活に誘導してあげるのも1つの策ですよ。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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