2016年8月5日更新

【獣医師が解説】子猫に必要な世話のひとつ、排泄の介助

生まれて間もない子猫を保護した時、 「保温」と「授乳」と合わせて、子猫に必要な世話のひとつに「排泄の介助」があります。母猫がそばにいる場合、子猫は自力で排泄できるようになるまでは、母猫が子猫のお尻をなめて尿や便の処理をします。そのため、母猫がいない子猫の場合には、人間が外陰部や肛門を刺激して排泄させてあげる必要があるのです。

子猫の健康状態のバロメーターとしても大切な便と尿

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便と尿の状態は子猫の健康状態を把握するのにとても大切です。体重の推移とともに、排泄した時間や色、形状についての記録をとっておくとよいでしょう。

子猫の排泄のさせ方

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排尿のさせかた

排尿の介助は、子猫に授乳するたびに行なってください。排尿してからのほうがミルクをよく飲む子猫もいますので、できれば授乳前と授乳後の両方行ってあげるとよいでしょう。また、子猫が起きたときにも排尿することがあります。

子猫に排尿させる時は、子猫のおなかを支えてうつぶせの姿勢にしてください。人肌程度のぬるま湯で湿らせたコットンなどで尻尾のつけね、肛門のやや下の外陰部付近を優しくトントンとたたくように刺激すると排尿します。決してゴシゴシとこすらないようにしてください。薄黄色の尿がコットンについてくるので、コットンを替えながら、コットンに尿がつかなくなるまで繰り返しましょう。子猫が成長してくると、小さなコットンでは受けとめきれないくらいの尿をすることもあります。あらかじめティッシュペーパーなどを近くに用意しておき、すぐに拭き取れるようにしておきましょう。

排便のさせかた

排尿と同じ要領で、人肌程度のぬるま湯で湿らせたコットンで肛門付近をやさしくトントンと刺激すると、茶色〜黄色でペースト状の絵の具のような便をします。時には、子猫に排尿させているつもりが、実際には子猫が排便していた、ということもあるでしょう。便がコットンにつかなくなるまで、コットンを替えながら繰り返してください。排尿の介助と同様に、ゴシゴシこすることはしないでください。

排便後は、湿ったコットンできれいに拭き取ってあげてください。この時、乾いたティッシュでこすらないようにしましょう。また、体に便がついてしまった時に、きれいにしようとシャンプーなどをして子猫の体を冷やすようなことがないようにしてください。

排便の間隔としては、24〜36時間に一度を目安にしてください。子猫の場合、1〜2日であれば、便が出ないこともありますが、元気や食欲があれば様子を見てもよいことがほとんどです。特に、放置されていた時間が長い子猫を保護した直後は消化管の中に何もない状態になってしまっているため、人工的に授乳をはじめてからしばらく便が出ないこともあります。便が出ないからと焦って子猫のお尻をゴシゴシこすらないようにしましょう。

こんなときは動物病院へ

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子猫のお腹がパンパンに張っているのに排便させられなかったり、3日以上便が出なかったり、元気がなくなったり、ミルクを飲まなくなったり、といったときには必ず動物病院を受診してください。また、うまく排泄の介助ができない場合は、動物病院で指導を受けるようにしましょう。さらに、尿が一日出ない場合や、下痢の場合、便に血液が混ざっている場合、お腹がパンパンに張ってしまってミルクを飲むことができない場合などは早急に動物病院を受診してください。

子猫の下痢について

ミルクのみを口にしている子猫の便は、やわらかく、茶色〜黄色のペースト状で、ちょうど絵の具のような状態です。健康であっても固形の便が出るわけではないので、下痢かどうかの判断は難しいところではあります。

刺激をしていないのに、いつの間にか液状の便をしてしまっている時には下痢の可能性が高いといえるでしょう。また、排便回数が急に増え、ペースト状よりも水分が多く、明らかにゆるいと感じる場合や、液状の便が出る場合には、軟便や下痢の可能性があります。できれば便を持参して動物病院を受診してください。特に、子猫の下痢は命に関わることもあるため、速やかに動物病院を受診したほうがよいでしょう。

排泄後は手洗いの徹底を

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排泄に使ったコットンやティッシュペーパーなどは速やかに廃棄してください。また、排泄を介助したあとは、必ず入念に手洗いをしましょう。きちんと手洗いをした後は、手指消毒用のアルコール剤などを使用するとよいでしょう。

子猫の健康維持に大切な排泄の介助を上手にしてあげましょう

少し難しそうに思える排泄の介助ですが、慣れれば難しくはありません。保護した子猫のお世話は大変ですが、定期的な排泄、排泄物の処理や手洗い、手指の消毒はとても大切です。子猫と家族の健康を守るためにも、丁寧に行ないましょう。

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