2016年9月28日更新

【動物看護師が解説】シングルコート?ダブルコート?犬の毛の構造、特徴を解説

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

普段はそこまで抜けていると感じないのに、春から夏のどこかのタイミングで、一体どこから出てくるの?と思う程抜け毛が多くなりますが、これは何故だかご存知でしょうか?あんなに抜けて、ハゲてしまわないの?と不安になるほどの抜け毛。その謎を徹底解説します。

 

一つの毛穴から、たくさんの毛?

我々人間は一つの毛穴から、一本の毛が生えていますよね。髪の毛を掻き分けると、すぐに地肌が見てとれると思います。しかし、犬の場合は一つの毛穴から何本もの毛が生えていて、地肌がすぐに確認できないほど密になっているのです。

毛穴から何本も同じ毛が生えているのではなく、主となる毛が一本と、その周りに柔らかく細い毛がたくさん生えています。主となる、太くて固い毛を上毛(オーバーコート)といい、その脇から生えている毛を下毛(アンダーコート)と呼んでいます。すべての犬種の毛は、この二種類の毛から成り立っており、下毛の多さでシングルコートやダブルコートといった区分けをしています

上毛と下毛って?

では、これらはどういった働きをしているのでしょうか?

上毛(オーバーコート)

上毛は、比較的太くてかたい毛質をしています。身体の表面を覆っており、犬の身体を見てすぐに見えるのがこの上毛とよばれる毛です。上毛は保護毛ともよばれ、夏場は紫外線や直射日光から皮膚を守ったり、水をはじいたり、外部からの衝撃を吸収する役割を果たしています。

下毛(アンダーコート)

下毛は、柔らかくて細い毛質をしています。体温保持のために生える毛なので、夏場は抜け落ち、冬場に多く蓄えて寒さを凌ぎます。春から夏の間に多量に抜けている毛は、この下毛であり、冬場に溜めた下毛を捨てて、夏に向けて通気をよくしているのです。

 

抜け毛がない犬がいる?

全ての犬が、上毛と下毛を持っていますが、その量にそれぞれの違いがあります。下毛が少ない犬種はシングルコートと呼ばれ、一年を通して抜け毛が少ない犬種です。マルチーズやシーズー、ヨーキーなどがこれに当たります。

逆に下毛が多く生え、一年の中で抜け毛が特に多くなる時期(換毛期)がある犬種をダブルコートと呼んでいます。柴犬やダックスなどがこれに該当していて、特に柴犬は夏が近くなると、身体の毛がデコボコしているように見えることがありませんか?あれがまさに換毛であり、抜け毛が一番多くなる時期です。毛を指でそっとつまんだだけでも、ごっそりと毛が抜けます。ダブルコートの犬種はブラッシングは欠かせない犬種でもあります

知っていましたか?

ペットショップなどで”抜け毛が少ない犬です!”と紹介されている犬種がいますが、それがつまりどういったことなのか完璧に理解している方は少ないでしょう。これから犬を飼おうと思っている人も、もう大切な愛犬がいる人も、このことを知っていれば、抜け毛とのかかわり方がわかってくることでしょう。

犬を飼いたいけど、抜け毛が…と悩んでいる方はシングルコートの犬種を選べば、換毛期に頭を抱えることもなくなりますよ。