2016年11月23日更新

上品な見た目だけど意外と臭う?ヨークシャー・テリアの体臭ついて

ダーク・スティール・ブルーと呼ばれる独特の美しいカラーの被毛を持ち、動く宝石といわれるヨークシャー・テリアですが、意外なことに犬の臭いが強い犬種としても有名です。ヨークシャー・テリアの臭いの原因はなんなのか、どのような対策があるのかなど、ヨークシャー・テリアの臭いについて調べてみました。

ヨークシャー・テリアは体臭が強いの?

臭いの感じ方は人それぞれなので一概に臭いが強い、弱いということは難しく、ヨークシャー・テリアの場合も臭いが弱いと感じる方も多くいらっしゃるようです。しかしヨークシャー・テリアは多くの場合は臭いの強い犬種に含まれていて、その匂いも他の犬のいわゆる「犬臭い」という臭いとは異なると記載されていることが多いようです。

犬の被毛は大きく分けてシングルコートとダブルコートの2つに分けることができます。ヨークシャー・テリアはシングルコートの犬種で、一般的にはダブルコートの犬種よりもシングルコートの犬種の方が臭いは弱いといわれています。

ではなぜヨークシャー・テリアは臭いが強いといわれているのでしょうか?その理由は、ヨークシャー・テリアの臭いがいわゆる「犬臭い」という臭いとは異なるというところにあるようです。

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犬の体臭とは?

ではいわゆる犬臭さの原因は一体何なのでしょうか?犬臭いとはつまり犬の体臭のことですね。体臭とは人も犬も同じ原理で発生するもののようです。

汗には体温を調整するための比較的臭いの弱い汗と、生殖のためのフェロモンを含んだ臭いの強い汗の2つの種類の汗があります。人は体温調整のための汗を出す汗腺が全身にあるのに対して、犬は生殖のためのフェロモンを含んだ汗を出す汗腺が全身にあります。

体臭の原因はこのフェロモンを含んだ汗と皮脂が混ざったものが酸素に触れて酸化し、雑菌が繁殖することが原因になります。そのため犬は人よりも臭いが強いのです。

具体的には次のようになっています。

エクリン腺

主に体温調整のための汗腺で、人の場合は全身にあるのに対して犬の場合は足の裏や鼻の頭などの限られた場所にあります。そのため犬は汗による体温調整が苦手だといわれているのです。このエクリン腺からの汗は、ポップコーンと形容されるような少し香ばしいような臭いを発します。ソファーや絨毯など犬が歩くような場所の家具が臭う原因はこのエクリン腺からの臭いによるものだといわれています。

アポクリン腺

この汗腺が臭いを発する汗腺で、人の場合は腋の下などの特定の場所にだけあるのに対して犬の場合はほぼ全身にあります。このアポクリン腺から分泌される汗にはフェロモンが含まれており、エクリン腺から分泌される汗よりも臭いの強い汗になっています。

このフェロモンを含んだ臭いの強い汗を分泌するアポクリン腺は、もう1つの臭いの原因である皮脂を分泌する皮脂腺とつながっています。そのためアポクリン腺から分泌される汗は2つの臭いの原因である、フェロモンと皮脂が混ざった状態で分泌されることになります。

この汗が酸素に触れて酸化し脂肪酸へと変化し、その脂肪酸を好物とする雑菌が繁殖することによって強い臭いを発する体臭となるのです。

ヨークシャー・テリアの臭いの原因は?

ヨークシャー・テリアの臭いは独特で他の犬の体臭とは違う臭いがするといわれています。では一体何が原因なのでしょうか?

原因としてよくあげられるのが次の2つです。

オイリーな毛質

ヨークシャー・テリアの艶のある美しい被毛ですが、油分の多いややオイリーな毛質をしているといわれています。そのため少しでも日々のブラッシングや定期的なシャンプー及びトリミングを怠ると、被毛が油でべとついてしまいます。

被毛の油はもともと皮膚から分泌される皮脂が毛に回ることによって毛艶を保ち、雨などから身を守る役目をおっていました。室内で家庭犬として飼育されることが多くなった現在では雨に濡れたり水に入るようなことも少なく、定期的に皮脂を落としてあげないと油分が過剰気味になってしまうのです。

前述したとおり皮脂は汗と混ざることによって体臭の原因になるほか、過剰に分泌されると脂漏症という皮膚病の発症につながります。脂漏症は発症するとカビ臭い悪臭を放つようになるため、犬の臭いの原因の1つになっています。

かまってもらいたい時の粗相が多い

時々飼い主や大好きな人にかまってもらいたくて粗相をしてしまう犬がいますね。犬を飼っている人の間ではよく「うれしょん」と呼ばれていますが、ヨークシャー・テリアは犬種的にこの「うれしょん」をしてしまう犬が多い犬種だといわれています。

感情表現が豊かな犬種でうれしいことを全身で表した結果の1つなのですが、ヨークシャー・テリアの場合は長毛で比較的毛の量も多い犬種なので、粗相の量が少ないと下に落ちることなく毛に付いたままの状態になって気が付かないことがあるようです。

粗相をしたことに気が付かずに被毛に付いたままにしておくと、おしっこが乾いて固まり毛に絡んで悪臭の強い毛玉ができてしまいます。このこともヨークシャー・テリアの臭いの原因の1つだと考えられています。

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臭いをケアする方法は?

せっかく上品な見た目のヨークシャー・テリアを飼うのですから、臭いで顔をしかめるようなことにはなって欲しくありませんね。ではどうしたら臭いを防ぐことができるのでしょうか?

臭いのケアは特別なことはあまり必要ありません。ブラッシングなどの日々のケアを正しく定期的に行うことが大切です。

ヨークシャー・テリアのケアの仕方をご紹介します。

ブラッシング

ヨークシャー・テリアはシングルコートという毛質をしており、毛が抜けにくく長く伸び続ける特徴があります。そのため毎日しっかりとブラシングをしてもつれを梳いて、長い毛に絡まっているゴミやノミ・ダニなどの寄生虫を取り除くことが大切になります。

できれば1日1回コミュニケーションを兼ねてブラッシングをしてあげるとよいでしょう。

ヨークシャー・テリアのブラシングはまずピンブラシで全身の被毛の流れを整えて、毛玉やゴミなどを取り除いていきます。特にもつれやすい耳の周りや足のつけ根などは、けがひきつれないように毛の根元を抑えてブラッシングしてあげるとよいようです。

最後にコームを使用して梳き残しがないか確認しながら被毛の艶をあげて仕上げます。

シャンプー

シャンプーですが臭いが気になるからといってあまり頻繁におこなうと、雑菌から皮膚を守るために必要な皮脂まで落としてしまうことになり、かえって臭いの原因になってしまうことがあります。

適切なシャンプーの頻度は犬の皮膚や被毛の状態によって異なりますが、おおよそ月に1回~2回のシャンプーが理想的なようです。

ヨークシャー・テリアの場合は特にお尻の周りや股の間の毛は排せつ物が付いて残っていることがあり、臭いの原因になるようです。シャンプーの際には特に注意して洗ってあげましょう。

食事を見直す

ヨークシャー・テリアの臭いの原因である皮脂は、脂質やたんぱく質の多い食事を続けると、分泌が増加する傾向があるようです。特に動物性の脂肪は皮脂の分泌を盛んにしてしまうようで、動物性脂肪が多く含まれたフードやおやつをあげていると分泌が促進されてしまうようです。

「少し臭いが気になる。」「なでると手がベトつく。」など気になる症状がある場合は、食事やおやつの内容を見直して脂質とタンパク質の少ないものへ切り替えていくとよいようです。

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その他の臭いの原因

皮脂や汗の臭いの他にも犬の臭いの原因になるものがあります。主なものをご紹介します。

目やに涙やけの臭い

長毛のヨークシャー・テリアの場合に多いのが目の周りの涙やけによる臭いです。

目の周りにいつも目やにや涙やけがあるとその部分の皮膚や被毛が濡れた状態が続いてしまい、そこに雑菌が繁殖し臭いを放つことがあります。長毛種の犬種の場合は毛が目に入りやすく、涙やけを起こす犬が多いようです。

できれば1日数回目の周りをチェックして、気になる場合は優しく拭いてあげるとよいでしょう。

耳の臭い

ヨークシャー・テリアの場合は毎日のブラッシングの際に一緒に耳の中をチェックしてあげましょう。特にヨークシャー・テリアの場合は耳の中に耳毛が生えているので、汚れがたまりやすく臭いの原因になることが多いようです。定期的に耳毛を抜いて耳の掃除をしてあげましょう。

耳毛を抜くためにはイヤーパウダーやカンシ、イヤーローションなどの道具が必要です。自分で抜くのが心配な場合は、定期的に動物病院で抜いてもらうとよいでしょう。成犬になってから始めると嫌がって施術が難しくなるので、小さな頃から行うとよいようです。

耳毛の処理をした後で黒くベタッとした耳垢がたまっている場合は、耳そうじ専用のウェットティッシュなどのケア商品を使って耳の汚れを拭いてあげます。この耳垢が悪臭の原因になるので、できるだけ綺麗にふき取ってあげましょう。

ただあまり奥の汚れは無理に取ると鼓膜を傷めてしまう可能性があります。汚れがひどい場合や耳の奥が汚れているような場合は、獣医師やトリマーなど専門の知識のある方にお掃除をお願いするのがよいでしょう。

定期的に耳の掃除をしているのに耳からの悪臭がおさまらない場合は、外耳炎などの耳の病気を発症している可能性があります。できるだけ早めに獣医師の診察を受けるとよいですね。

歯周病などによる口臭

特に老齢になるにつれて気になってくる口臭ですが、原因は歯についた歯垢です。歯垢は歯についた食べかすに菌が付着し繁殖したもので、この歯垢が石灰化したものが歯石になります。この歯垢から歯石ができることを繰り返すことによって、歯茎や歯自体に菌が繁殖し炎症などをおこすのが歯周病です。

歯周病を予防するには毎日のデンタルケアで歯垢をためないことが大切です。そのためにはできるだけ小さな頃から歯磨きのトレーニングをし、歯磨きに苦手意識をなくしておくとよいですね。またデンタルガムなどを使用するのもよい方法でしょう。

それでもなかなか完全に防ぐことは難しいものです。少しでも異臭を感じたら早めに獣医師に口腔内チェックをしてもらうとよいでしょう。

肛門腺からの臭い

犬が自分の臭いを付けるための臭いを貯めておく袋を肛門腺といいます。肛門腺は字のごとく犬の肛門付近にあり、排泄と一緒に臭いを排出する仕組みになっています。

ただうまく排出されていないような場合、お尻のあたりから強い臭いを放ち始め、放っておくと破裂してしまうこともあります。肛門腺はトリミングの際や動物病院などで絞ってもらうことができますので、定期的に絞ってもらい臭いの軽減につなげるとよいでしょう。

食事の後の口周りに注意!

ヨークシャー・テリアのような長毛の犬種の場合はエサを食べた後や、水を飲んだあと口の周りに汚れが付いてしまいます。特に子犬のころのふやかし食や缶詰のような柔らかいエサを与えている場合、口の周りの毛に汁やエサがこびり付いて臭いの原因になることがあるようです。

食事の後には濡れたタオルで口の周りを拭いてあげましょう。エサが毛に絡んでしまっているような場合は、コームを使用して取り除いてから拭き取ってあげるとよいですね。

最近では汚れやすい口周りの毛を短くカットするスタイルのヨークシャー・テリアもよくみかけます。汚れや臭いが気になる場合はカットスタイルを変えてみるのもよい方法ですね。

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