2016年10月15日更新

【動物法務のプロが解説】知らない犬に咬まれてケガをしたら?

あなたが街中を歩いているとき、目の前から犬がやってきたとします。普通であればそのまま通り過ぎると思うのですが、そのときに犬が何らかのキッカケで興奮状態だった場合、もしかするとその犬があなたに飛びかかってくるかもしれません。今回は運悪く知らない犬に咬まれてケガをしてしまった場合についてみていきます。

事故の実情は?

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このような話をすると、ほとんどの方は「そんなことめったにないでしょ?」と思われるかもしれませんが、実際のところ犬による咬傷事故の件数は毎年4000件以上あり、そのうち約1000件は犬の散歩中、そして約1000件は犬が放し飼いにされた状態、そして野犬による事故も約200件前後で推移していることから、どのようなシチュエーションでも咬傷事故が起きる可能性は十分にあります

そして、飼い主も含めてになりますが、死亡事故も毎年1件以上は発生しているともいえるため、そういった意味では見知らぬ犬の近くを通るということは飼い犬・野良犬を問わずそれなりにリスクがある行為ということも言えるのかもしれません。ですので、本来であれば見知らぬ犬には不用意に近付かないほうがよいのですが、最近は散歩している犬も非常に多いので常に避けて歩くわけにもいきません。

対応はどうする?


もし犬に咬まれてしまった場合、まずは速やかに病院へ行くことをお勧めします。

日本では1957年以降、狂犬病の発生は確認されていませんが、野良犬の場合は狂犬病以外にも何らかのウイルスを保有している可能性がありますし、飼い犬にしても近年は予防接種の実施率が約40%という状態ですので、犬に咬まれるということはケガの程度に関係なく非常に危険です。

ですので、まずは病院で自身の治療をしていただき、その後で咬傷を起こしたのが野良犬の場合であれば保健所等への連絡を行い、飼い犬の場合であれば飼い主と治療費その他に関して話し合いをしていただく形になります。後者の場合、実際に咬み付かれなかったとしても、襲いかかってきた犬を避けるために転倒した場合なども治療費請求の対象となりますので、そのあたりは覚えておくと良いかもしれません。

まとめ

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こういった事故は本来、適正飼養が行われていればあまり発生しないはずなのですが、悪徳ブリーダーが売れ残った犬を飼育放棄してしまったり、あるいは一部の飼い主が予防接種をせず、もしくは放し飼いの状態で散歩させているとこうした咬傷事故のリスクは非常に高くなってしまいます。

今回のようなケースを引き起こさないためにも、飼い主一人一人が自覚を持って適正な飼養を心がけるべきですから、一部の飼い主へも自然に適正飼養をしてもらえるように、周りの飼い主が一丸となって適正飼養普及啓発活動に積極的に参加していくことも大切なことです。

執筆協力:有吉圭太((一社)どうぶつ法務福祉協会理事・動物総合相談ボランティア)

山口 一哉



(一社)どうぶつ法務福祉協会・代表理事(行政書士)

一般社団法人どうぶつ法務福祉協会・代表理事/行政書士横浜いずみ共同事務所・代表。(一社)ペットライフデザイン協会理事。幼少期に犬を飼っていたことと、捨て猫との暮らしをきっかけに、何か出来ることはないかと模索していたところ、「動物法務」の存在を知り、開業を決意。平成21年行政書士事務所開業。平成23年横浜市に移転、事務所名をいずみ代書に変更。成年後見、遺言、人と動物に関する許認可等各種手続や書類作成の支援が主な業務。平成27年一般社団法人どうぶつ法務福祉協会設立、同代表理事に就任。1級愛玩動物飼養管理士、愛護動物虐待防止管理士、少額短期保険募集人の資格を保有。

一般社団法人どうぶつ法務福祉協会HP
行政書士横浜いずみ共同事務所HP
ブログ

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