2016年10月22日更新

チャームポイントのしわが臭う?気になるパグの体臭ついて

パグのチャームポイントといえば困ったようにも見えるしわくちゃの顔ですね。しわが作り出す表情がどこか人間味があってみる人を虜にしてしまうようです。でもこのチャームポイントのしわが、実はパグの臭いの原因になっていることをご存知ですか?今回はちょっと臭いが気になるパグの体臭について調べてみました。

犬の体臭とは?

パグの臭いについて書く前に、犬の臭いの原因である体臭とは一体何の臭いなのかを知っておきましょう。

体の臭いの1番の原因は体臭ですね。体臭は個を識別するためにそれぞれの生物が持っている自分の臭いのことで、もともとは生殖などの際に相手に自分をアピールするための手段の1つです。

人でも犬でも同じなのですが体には体温を調整するための汗を分泌する汗腺と、フェロモンを含んだ臭いを発する生殖のための汗を分泌する汗腺の2つの汗腺があります。体臭はフェロモンを含んだ汗を分泌する汗腺からかく汗と、皮脂腺から分泌される皮脂とが結びつくことで発生します。具体的には次のようになっています。

エクリン腺

主に体温調整のための汗腺で、人の場合は全身にあるのに対して犬の場合は足の裏や鼻の頭などの限られた場所にあります。そのため犬は汗による体温調整が苦手だといわれているのです。このエクリン腺からの汗は、ポップコーンと形容されるような少し香ばしいような臭いを発します。ソファーや絨毯など犬が歩くような場所の家具が臭う原因はこのエクリン腺からの臭いによるものだといわれています。

アポクリン腺

この汗腺が臭いを発する汗腺で、人の場合は腋の下などの特定の場所にだけあるのに対して犬の場合はほぼ全身にあります。このアポクリン腺から分泌される汗にはフェロモンが含まれており、エクリン腺から分泌される汗よりも臭いの強い汗になっています。

このフェロモンを含んだ臭いの強い汗を分泌するアポクリン腺は、もう1つの臭いの原因である皮脂を分泌する皮脂腺とつながっています。

そのためアポクリン腺から分泌される汗は2つの臭いの原因である、フェロモンと皮脂が混ざった状態で分泌されることになりこの汗が酸素に触れて酸化し脂肪酸へと変化した結果、脂肪酸を好物とする雑菌が繁殖することによって強い臭いを発する体臭となるのです。

アポクリン腺から分泌される汗が脂肪酸へと変化する時、汗と皮脂の割合が皮脂の方が多いほど早く脂肪酸に変化するため、皮脂の分泌の多い犬ほど体臭が強いということになるようです。

体臭を予防する方法は?

体臭を予防するためには被毛と皮膚を清潔に保つことが大切です。パグの被毛と皮膚を清潔に保つためのケアをご紹介します。

ブラッシング

パグのような短毛の犬種のブラッシングには、ラバーブラシとイノシシや豚、馬などの毛を使用して作られた獣毛ブラシが効果的です。

背中やお腹などは毛の流れに逆らうように、頭部や顔のしわの間は毛の流れに沿うように毎日5分くらいブラッシングをしてあげましょう。パグは皮膚が弱い犬も多いので、強くこすらないように注意が必要です。

シャンプー

シャンプーですが臭いが気になるからといってあまり頻繁におこなうと、雑菌から皮膚を守るために必要な皮脂まで落としてしまうことになり、かえって臭いの原因になってしまうことがあります。

適切なシャンプーの頻度は犬の皮膚や被毛の状態によって異なりますが、おおよそ月に1回~2回のシャンプーが理想的なようです。

パグは肌が弱く皮膚病になりやすいうえに、オイリーな肌質の犬や乾燥肌の犬など肌の状態に個体差が大きい犬種なので、シャンプーの頻度や使用するシャンプー剤なども肌の状態にあわせて決めてあげる必要があります。

適切な頻度やシャンプー剤が決められない場合は、かかりつけの獣医師に相談してみるとよいですね。

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パグ臭って何?

パグには独特の臭いがあるといわれていますね。パグ臭とも呼ばれる臭いですが、原因として考えられるのが顔にある多くのしわの中にたまる汚れや皮脂の臭いです。

しわの間はどうしても風通しも悪く、汚れや皮脂が溜まってしまうと蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。犬でも人でも体が臭う原因の多くは、皮膚に雑菌が繁殖することで汚れや皮脂を分解・発酵する際の臭いだといわれています。つまりパグなどの顔にしわの多い犬種は、他の犬種よりも臭いが発生しやすい条件が整ってしまっているというわけなのです。

パグ臭を予防するためには顔のしわを常に清潔に保っておくことが大切です。毎日濡れたタオルでしわを伸ばしながら拭いてあげるとよいですね。乾燥肌気味の犬の場合はベビーローションなど保湿クリームを使って拭いてあげるのもよいようです。

また涙が多く涙やけを起こしているような場合は、脱脂綿や綿棒を使用してこまめにふき取ってあげるようにしましょう。

その他の臭いの原因は?

パグ臭や体臭の他にも臭いの原因として気を付けておきたいものがあります。なかでも垂れ耳のパグの場合は耳の臭いが強くなることが多いようですね。

耳の臭いもそうですが、犬の臭いには放置しておくと病気へとつながってしまう危険のある臭いがあります。それぞれの臭いの原因とケアと方法をご紹介します。

耳の臭い

パグのような垂れ耳の犬種に多いのがこの耳の臭いです。耳の臭いの原因は耳にたまる黒くベタッとした耳垢です。パグの場合は2週間に1回程度の頻度で耳の中を確認してあげるとよいようです。

耳の中はとてもデリケートなので耳掃除に使用するものは、綿棒やコットン、ガーゼなど柔らかい物を使用して耳の汚れを拭いてあげましょう。奥の汚れは無理に取ると鼓膜を傷めてしまう可能性がありますので、ふき取るのではなく洗浄液を使用して汚れを浮かせて取るようにします。

あまり汚れがひどい場合は獣医師やトリマーなど専門の知識のある方に耳掃除をお願いするのがよいでしょう。

定期的に耳の掃除をしているのに耳からの悪臭がおさまらない場合は、外耳炎などの耳の病気を発症している可能性があります。できるだけ早めに獣医師の診察を受けるとよいですね。

目やに涙やけの臭い

眼が大きくやや出っ張り気味のパグに多いのは涙やけの臭いです。前に書いたパグ臭の原因にもなる臭いで、しわの間の皮膚や被毛が涙で常に濡れた状態が続いてしまい、そこに雑菌が繁殖し臭いを放つものです。

涙が多い場合は1日数回目の周りをチェックして、気になる場合は綿棒などを使用してしわの間を拭いてあげるとよいでしょう。

歯周病などによる口臭

特に老齢になるにつれて気になってくる口臭ですが、原因は歯についた歯垢です。歯垢は歯についた食べかすに菌が付着し繁殖したもので、この歯垢が石灰化したものが歯石になります。この歯垢から歯石ができることを繰り返すことによって、歯茎や歯自体に菌が繁殖し炎症などをおこすのが歯周病です。

歯周病を予防するには毎日のデンタルケアで歯垢をためないことが大切です。そのためにはできるだけ小さな頃から歯磨きのトレーニングをし、歯磨きに苦手意識をなくしておくとよいですね。またデンタルガムなどを使用するのもよい方法でしょう。

それでもなかなか完全に防ぐことは難しいものです。少しでも異臭を感じたら早めに獣医師に口腔内チェックをしてもらうとよいでしょう。

肛門腺からの臭い

犬が自分の臭いを付けるための臭いを貯めておく袋を肛門腺といいます。肛門腺は字のごとく犬の肛門付近にあり、排泄と一緒に臭いを排出する仕組みになっています。

ただうまく排出されていないような場合、お尻のあたりから強い臭いを放ち始め、放っておくと破裂してしまうこともあります。肛門腺はトリミングの際や動物病院などで絞ってもらうことができますので、定期的に絞ってもらい臭いの軽減につなげるとよいでしょう。

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食事の後の口周りに注意!

食べることが大好きなパグはエサを最期まで食べようと、エサのトレイに鼻を突っ込んで一生懸命に食べてくれます。微笑ましくて可愛らしい仕草なのですが、鼻が短いパグの場合はエサに鼻を擦り付けるようにして食べるため、鼻や口の周りのしわの間にエサや食べかすが入ってしまうことがあります。

またよだれも多い犬種なので食事の後はしっかりと口の周りを拭いてあげないと、臭いの原因になるだけでなく皮膚病にもつながってしまう危険性があるようです。

食事の後には口の周りのしわもしっかりと伸ばして、濡れたタオルで汚れを拭き取ってあげましょう。また顎の下もエサやよだれで汚れやすい部分になりますので、しっかりと顎を上げてたるみを伸ばしながら拭き取ってあげましょう。

皮膚病にも注意が必要!

しわが多くやや脂性のパグは皮膚病を発症しやすい犬種なので、普段とはちがう臭いがしたり臭いが強くなったと感じた時は注意が必要です。ここではパグが特にかかりやすいといわれている皮膚病をご紹介します。

アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎

ハウスダストや、ダニ、花粉などのアレルゲンが肌についたり、呼吸とともに吸い込んだりすることで発症する皮膚炎です。

症状としては強いかゆみがあり赤みのある湿疹がひろがります。ひどくなると脱毛などの症状が現れます。根治の難しい病気で長期の通院が必用になることがあります。

脂漏性皮膚炎・マラセチア皮膚炎

犬の皮膚に共生している酵母の一種であるマラセチアが、犬の免疫力の低下や脂質の過剰分泌などの要因が複数重なることで、病原体へと変異することが原因で発症する皮膚病です。マラセチアは耳の中にも存在し耳の中で起こると外耳炎になります。

症状としてはフケが多くなり脂っぽい滲出物がでて被毛がべとつき、カビのような悪臭を放ちます。ひどくなると脱毛してしまうこともあります。

膿皮症

皮膚の上で菌が異常繁殖することで化膿し膿を排出している状態をいいます。表皮、真皮、皮下組織のどの個所でも発症する可能性があります。90%が犬と共生しているブドウ球菌が、皮膚の細菌バランスの崩れによって引き起こす病気です。脂漏症と同様で細菌のバランスを崩す原因となった病気により併発している可能性があり、まず基礎疾患の治療をおこなう必要があることが多い病気です。

アラカス症・毛包虫症

イヌニキビダニという寄生虫が犬の皮膚に入り込み、大量に寄生することで発症する病気です。母乳からの感染が多く1歳未満の仔犬の発症が多い病気ですが、イヌニキビダニが多く寄生しているものに触れた場合も感染することがあり、成犬や免疫力が低下した老犬でも発症することがあります。

症状としては抜け毛や皮膚のかゆみが生じ、症状が進行するとフケやかさぶた、皮膚の化膿や出血が起こります。

発症した場合の治療方法はダニの駆除薬の投与や、ダニの駆除効果のある薬浴及びシャンプーでイヌニキビダニの駆除をおこないます。また免疫力の低下などが原因である可能性があるので、食事療法や運動療法などの体質改善が必要な場合があります。

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夏場は特に要注意!

人でもそうですが夏場の暑い時期は汗や皮脂の分泌が活発になり臭いが強くなるものですね。パグも梅雨から夏にかけての暑い時期はしわの間に汗や皮脂が溜まりやすく、臭いが強くなる傾向があるようです。

梅雨から夏にかけての暑い時期は、他の季節よりもこまめに皮膚の手入れをして臭いと皮膚病を予防してあげるとよいですね。

またパグのような鼻の短い短頭種はパンティングによる体温調整が苦手で、熱中症に注意が必要な犬種になります。熱い時期はクーラーを使用して適切な温度管理をしてあげましょう。快適な温度で生活をすると汗や皮脂の分泌を抑えることができるので臭いの予防にもつながります。

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