2016年10月20日更新

体格に個体差の大きい柴犬のエサの与え方とエサの量について

日本原産で天然記念物にも指定されている柴犬。日本犬種のなかでは唯一の小型犬で国内での飼育頭数がもっとも多い日本犬種の代表格ともいえる犬種ですね。柴犬は犬それぞれに体の大きさなど個体差が大きいことでも知られています。そんな柴犬のエサの与え方やエサの適量などについて調べてみました。

柴犬のエサの適量は?

柴犬は豆柴と呼ばれる小柄な犬から「中型に入るのでは?」という大柄な犬まで個体差が大きい犬種だといわれていますね。「よく食べるし、他の犬より大きいみたいなんだけど。」と不安に思う飼い主の方も多いようです。

柴犬のように体格の個体差が大きい犬種の場合はエサの適量の見極めは難しいですね。ここでは一般的にいわれているエサの適量の割り出し方をご紹介します。

体重から割り出す方法

おおよそ体重の2.5%の量が適量といわれています。カロリーでいうと体重1kgあたり50~110カロリーの計算になります。

ただしこれは成犬の場合の計算になるので、成長期の子犬の場合は約2倍、逆にシニア期の犬の場合は2~3割少なめに与えるとよいといわれています。

パッケージの記載量を目安にする

市販のフードの場合はパッケージに給仕量が記載されているものがほとんどになります。記載されている量を目安に運動量や太り気味であるかなどを考慮して、エサの量を決めていくとよいといわれています。

係数から計算する方法

年齢や月例、体質などの係数を使用して1日に必要なカロリーを割り出す方法です。次のような式を使用します。

  • 安静時の必要エネルギー=70×(適正体重)の0.75乗
  • 1日の必要エネルギー=安静時の必要エネルギー×ライフステージ係数

ライフステージ係数

  • 4ヶ月まで:3.0
  • 4ヶ月以降体重増加が止まるまで:2.0
  • 避妊・去勢をしている成犬:1.6
  • 避妊・去勢をしていない成犬:1.8
  • 肥満気味の場合:1.2~1.4

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個体差にあわせたエサの適量の見極めは?

一般的にいわれているエサの適量の割り出し方をご紹介しましたが、割り出されたエサの量はあくまでも目安であって必ずしも個体差にあわせたものではありません。特に個体差の大きい柴犬の場合は、子犬の頃のエサの量を個体差にあわせて見極めことは、なかなか難しいといわれています。

子犬の場合の個体差にあわせたエサの量の見極め方で1番よいのといわれているのが便の硬さを見る方法です。便が柔らかい状態が続く場合は与え過ぎ、逆にポロポロと硬い便が続く場合は少な過ぎだと考えられています。

丁度よい便は硬さが耳たぶくらいの柔らかさで、拾うと便のあとが少し残るくらいがよいといわれています。便の状態を確認しながらエサの量を調整してあげると、犬の今の状態にあったエサの適量を見極めることができるようです。

では成犬の場合はどうなのでしょうか?成犬の場合は体重の増減がない状態が適正なエサの量なので、1番よい方法はこまめに体重をチェックすることですが、毎日体重測定をするのは大変ですよね。

もう1つの方法は目や手で犬が骨格にあった体型を維持しているかを見極める、ボディーコンディションスコアという方法です。ボディーコンディションスコアは次のような手順でおこないます。

ボディーコンディションスコア

肋骨を触る

軽く胸に手を添えて力を入れずに肋骨の上を上下にずらしながら触ってみます。

  • 痩せ過ぎ:触らなくても肋骨が浮いて見える・触るとすぐに肋骨にあたる
  • 太り過ぎ:指先に力を入れないと肋骨を触ることができない

ウエストラインの確認

背中を上から見た時に後ろ足の少し前にあるウエストラインがどのように見えるかで判断します。

  • 適正:背中を上から見た時に少しくびれて見える
  • 太り過ぎ:くびれがなく長方形に近い体型に見える

背骨の確認

背骨のラインを手で触って確認をします。

  • 痩せ過ぎ:背骨の1つ1つがわかる
  • 適正:背骨のラインが触れる
  • 太り過ぎ:触っても背骨の場所がわからない

柴犬の場合はボディーコンディションスコアのチェックや体重測定をおこない、適正な体重を維持できている状態のエサの量がその犬の適量ということになります。

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月例や年齢によるエサの与え方

月例や年齢によってもエサの与え方は違ってきます。特に子犬の時期は消化器官が未発達なうえに、体を作っていくために成犬よりも多くの栄養を取る必要があるので、月例にあわせて細かく与え方を変えていく必要があります。

成長の度合いは個体差が大きいので正確なエサの与え方は便の状態を確認しながら進めていく必要がありますが、一般的にいわれている月齢や年齢にあわせたエサの与え方はおおよそ次のようになります。

2ヶ月~3ヶ月

このころに子犬を引き取った場合は、急な変化による胃腸障害を起こさないために、量や回数、食べ物の硬さなど基本的に引き取った時と同じようにして与えます。

自宅で出産した子犬の場合は、市販の離乳食やパピー用の高カロリーのフードを与えます。ドライフードの場合はお湯や犬用のミルクでふやかしてあげるようにしましょう。

食事の回数は3回~4回が目安になります。

4ヶ月~7ヶ月

ドライフードの場合は便の様子を見ながら少しずつ硬い状態で食べられるようにしていきましょう。おやつもこの時期から開始します。

食事の回数は2回が目安になります。

8ヶ月ころ

成犬として体ができてきて体重の増加がおさまってきます。成犬用のフードに変えていく時期ですが、いきなり変えてしまうと胃腸障害につながってしまいます。もともと食べているフードに少しずつ混ぜて慣らしていくとよいでしょう。

便の状態が変わらないようなら1週間くらいを目安に切り替えていくとよいようです。

食事の回数は2回が目安になります。

9ヶ月~7歳

できるだけ体重の増減のない状態を保つような食事に気を心がけます。成犬用のフードを与えていても体重が増えて行ってしまうような場合は、食事量を減らすかダイエット用のローカロリーの物に切り替えましょう。

その際はできればかかりつけの獣医師に相談し、適したフードをアドバイスしてもらうとよいですね。

食事の回数は2回が目安になります。

8歳以降

シニア期に入ってきて消化機能や噛む力が衰えてきます。ドライフードの場合はふやかすなどして柔らかい状態の物を与えるようにしましょう。フードは高タンパク低カロリーのシニア用のフードに切り替えていくとよいでしょう。

食事の回数は2回~3回が目安ですが、歯が抜けたりして1回に多くの量を食べることが難しい場合は、1回の食事量を減らして回数を増やしてあげるようにしましょう。

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アレルギーに注意!

柴犬のエサの与え方で気を付けておきたいことに食物アレルギーの問題があります。

柴犬はアレルギー性の皮膚炎にかかりやすい犬種だといわれています。食べ物によるアレルギー性皮膚炎の症状は耳や目の周り、唇、わきの下、後ろ足のつけ根などにかゆみをともなう赤い発疹ができます。

食物アレルギーの原因の1つはタンパク質だといわれています。また犬はもともと穀物を消化することが難しいといわれており、消化不良やアレルギーの原因になってしまうことがあるようです。

アレルギーを起こしているアレルゲンの特定は、動物病院でアレルギー検査を受けなければはっきりとはわかりませんが、エサの量を調整しても便の状態がゆるかったり嘔吐をするような場合は、予め消化・分解されたたんぱく質を使用したフードやグレインフリーといわれる穀物を除いて作られたフードに切り替えてみるのもよいでしょう。

また発疹が出ていたり、やたらと痒がるなどのアレルギー性の皮膚炎が疑われる症状が現れている場合は、早めにかかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

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