2016年11月17日更新

【動物看護師が解説】アメリカンコッカースパニエルにトリミングは必要か、被毛のお手入れ方法は?

活発で人懐こく、我が強い部分もありながらも、その可愛らしさで憎みきれない小悪魔的な性格のアメリカンコッカー。大きな垂れた瞳に、長い耳、ウェーブがかった金色の被毛は一度見たら虜になってしまうでしょう。見た目からもわかるように、毛量も多く、体もそれなりに大きいので、手入れの手間がかかりそうな印象ですが、具体的にはどんなことをすれば良いのでしょうか?

定期的なトリミングが必要

アメリカンコッカーは被毛が長く伸び続ける犬種なので、定期的なトリミングが必要となります。毛量がかなり多く、毛質自体も固めで乾きにくいため、トリミングの際の手間は非常にかかるといって良いでしょう。とはいえ、トリミングはトリミングサロンに連れて行けば、すべてトリマーさんが仕上げてくれるので、お金はかかりますが飼い主さん自身がトリミングの手間に頭を悩ませることはないでしょう。

本来であれば、背中だけを短く刈って、残りは長くそろえますが、自宅でのブラッシングの手間を省くためにも全身丸刈りで生活させている飼い主さんも少なくはないでしょう。体の表面を覆う被毛は固くで丈夫な毛ですが、その下には柔らかく細い毛がたくさん密集しているので、毛玉になりやすく抜け毛も多いです。全身丸刈りにしてしまえば、これらの悩みも解決できるので、オススメです。

自宅でのケアも必要

長い毛を残している場合も、全身丸刈りにしている場合も、細かな部分のブラッシングは必須になります。

長い毛を残している場合は全部分くまなく、毎日ブラッシングするのが良いでしょう。アメリカンコッカーは皮脂が多めの犬種なので、シャンプーをしても数日で皮脂が毛に行き渡り毛束になりやすくなります。脂がからむとゴミも付きやすく、一度毛束になるととかすのが大変なので、自宅ではどうにも手出しできなくなる前にブラッシングするのが良いでしょう。

全身丸刈りにしていても、耳の毛を長く残している場合は、耳の毛のブラッシングも必須です。元々耳の皮膚が分厚く、非常に通気が悪いので耳の疾患を患う確率が非常に高いです。食事の時はヘアバンドのようなものを巻いて、耳を保護しなければ耳の先が食事で汚れ、耳や首、顔などに皮膚炎を起こす原因にもなります。また、散歩中も地面の臭いを嗅いだだけでも耳の先が汚れるので、ヘアバンドを巻くと良いでしょう。

逆にずっと巻きっぱなしにしていると、次は通気が悪くなり、耳の中が蒸れて病気の原因になるので、必要のない時はきちんとはずすようにしましょう。耳が汚れたら、その都度洗うか拭くようにし、必ずきちんと乾かしてください。

皮膚炎に注意

上でも少し触れましたが、アメリカンコッカーは皮脂が非常に多く分泌される犬種です。もちろん個体差はありますが、ほとんどの個体がそうだと言っても過言ではありません。トリミングをするには早くても、シャンプーは頻繁に行きましょう。

撫でた背中が脂っこく感じたり、体臭がきつくなったと感じたらシャンプーに連れて行きましょう。2週に一度シャンプーに行き、月に1度トリミングも一緒に行ってもらうのがよい頻度と言えるでしょう。シャンプーだけでトリミングサロンに連れて行くのが億劫な場合は、自宅でシャンプーをしても構いませんが、しっかりと皮膚をもみこんで洗うことと、必ず全身完璧に乾燥させてください。

毛量があり、乾きにくいですが必ず行ってください。タオルドライのみや自然乾燥をしていると、雑菌が繁殖し、皮脂も多くでるので、炎症を起こしやすくなります。また、その炎症を何度も何度も繰り返していると、皮膚が再生しなくなり壊死して無くなってしまう可能性がありますので、必ずドライヤーで完璧に乾かすようにしましょう。特に耳の先や唇、指の間などがそういった症状に陥りやすいので、特に注意して行ってください。

かなり手間はかかるように思えますが、トリミングサロンに毎回連れて行ける経済的余裕があれば、飼い主さんが疲れてしまうこともないでしょう。それが面倒に感じたり、勿体なく感じるようであれば、きちんと責任をもって自宅でケアしてあげましょう。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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