2016年10月23日更新

【動物看護師が徹底解説!】恐がりの猫を動物病院に連れて行くには?

みなさんの愛猫は、病院が好きですか?猫の飼い主さんのほとんどは、あまり動物病院に連れて行きたくないと感じているのではないでしょうか?キャリーに入れるまでに相当の手間と時間がかかったり、病院で大暴れしてしまったり、病院から帰ってきたら行く前以上に体調が悪くなったり・・・。

ストレスに弱い猫を病院に連れて行くのは一苦労ですよね。しかし、定期的に病院へ行って体の状態を見てもらわないと、見つかる病気も見つからなくなってしまいます。猫を楽に病院に連れて行くには、一体どうしたら良いのでしょうか。

普段からキャリーを使用する

多くの飼い主さんは、病院に連れて行くときだけキャリーを使っているでしょう。猫は家の中を自由に行き来する生き物ですから、ケージに入れたり、キャリーに入れたりすることはなかなかないでしょう。猫はとても察しの良い生き物なので、キャリー=病院=痛い、怖いなどと記憶しているためにキャリーに入る事を非常に拒みます。

この状態から脱するためには、病院に連れて行くために使用しているキャリーを普段も使用しましょう。例えば、お気に入りのベッドを中に入れてお昼寝スペースにしてみたり、日の当たる場所に置いてみたり、生活の中にキャリーがとけ込むと、入ることを異常に拒むことはなくなるでしょう。

コツとしては、なかなか入らなくても無理やり入れないことです。黙って見守りましょう。一度怖いものと印象付いてしまうと、それを払拭するには相当の時間がかかります。なんとなく大好きなオヤツをキャリーの中に忍ばせておいたり、明らかにキャリーを避けていても、猫の目に入る場所に置いたままにしておきましょう。また、サイズも大きすぎるキャリーは猫が不安になるので、猫の体とキャリーの壁面が4、5センチ空くくらいの大きさのものを選ぶようにしましょう。

キャリーに問題なく入る事ができるようになれば、ストレスなく病院に行くための第一ステージをクリアしたと考えて良いでしょう。

事故を防止するために

怖がりな猫が動物病院へ来ると、逃げ出してしまったり、失禁・脱糞してしまったりすることがあります。失禁・脱糞は片付ければ良いことですが、一番怖いのは逃げ出して怪我をすること、事故に巻き込まれることです。

多くの動物病院は、動物が逃げ出したことを想定して2重扉になっていますが、そうではないこともあります。猫が逃げ出して捕まえようとしている時に、扉が開いてしまうと外へ飛び出してしまったり、道路に飛び出して事故に遭う危険性があります。これを防止するために、連れて行く際には大きめの洗濯ネットに猫を入れて行きましょう。

大切な愛猫を洗濯ネットに入れるなんて!と感じる方もいるでしょう。何故洗濯ネットなのかというと、網目から注射や処置を行うことができ、ある程度猫の体、表情、呼吸を見ることが出来るので診察がしやすいのです。完全に中が見えないような袋に入れて来てしまうと、診察をすることもできませんし、処置をすることもできません。結局袋から外に出すことになり、この時点で暴れて逃げられてしまうと猫を危険に晒すことになるので、必ず洗濯ネットに入れるようにしましょう。まずキャリーの中に猫を入れ、その中でネットの中に入れるとスムーズに行えます。どうしても捕まらない、入らない場合は、洗濯ネットを持参して病院へ向かいましょう。

ストレスを与えないことは難しい

犬であれば、ご褒美を与えたり、たくさん褒めることによって、だんだん慣れて行き、最終的には病院好きになるということもあり得ますが、猫はそういうわけにはいきません。よほど人懐こく、あるいはおやつが好きでなければ、緊張する病院内でご褒美を出されても見向きすることすらできないでしょう。

正直に言って、病院はストレスがかかる場所です。しかし、毎回痛い処置をされるわけではありません。ワクチンや、何か病気になった時だけ病院に行っていると、注射されたり薬を飲まされたりすることばかり記憶してしまいますが、健康診断などで病院へ通っていれば体を触るだけで済んだり、胸や肺の音を聞くだけであとは撫でられて終わった、などの良い経験を積むことができます。必ずしも、痛いことばかりではないと教えることが、一番の方法かもしれません。

また、猫は知らない場所で完全に体を開放されると不安を感じますので、慣れた匂いのするバスタオルなどで体を包んだり、視界を遮るのも一つの手です。

とはいえ、猛烈に病院を嫌がる猫の印象を変えるのは難しいことなので、どうしても連れて行くことが難しければ、往診を頼んだりして対処するのが良いでしょう。なるべく病院に連れて行かないのが一番の対処法なのではと感じてしまうと思いますが、病気の発見を遅らせないためにも小さなこと一つでも心配事があれば、動物病院に連れて行くようにしましょう。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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