2016年10月7日更新

【獣医師が解説】子猫の離乳食の選び方

子猫の離乳食には何を与えればよいのでしょうか。実は、子猫用に調整された「子猫用離乳食」は、量販店などで入手可能です。ところが、ペットフードの売り場には、たくさんのペットフードがずらりと並んでいることが少なくないため、そこからいったいどのように子猫に与える離乳食を選べばよいものかと悩んでしまう人もいるかもしれません。そこで、今回のテーマは「子猫に与える離乳食の選び方について」です。

市販の「子猫用離乳食」が便利で安心

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子猫に与える離乳食としては、ペットショップや量販店で市販されている子猫用離乳食が便利で安心です。また、動物病院で子猫用の離乳食や離乳食として利用可能なフードを購入してもよいでしょう。これらのペットフードには、栄養組成やカロリーがはっきりしているという長所があります。
 
子猫用離乳食として販売されている製品の多くは、乳歯が生え揃わない子猫でも食べやすいムース状やペースト状となっています。子猫の成長や離乳食の進み具合によって、また、子猫の好みによっては、それらの離乳食をさらにお湯やミルクでのばして与えてもよいでしょう。そのほか、粉末状のものをお湯やミルクで好きな硬さに調整できるタイプのものもあります。

子猫用ドライフードをふやかしても

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市販されている子猫用離乳食以外では、子猫用のドライフードをふやかしたものも離乳食として利用可能です。開封後、すぐに使いきってしまわなくてはならないムース状やペースト状の離乳食と比較して、ドライフードは経済的であり、保存性に優れているという利点があります。

離乳食の完了期が近づいて来たら、子猫用ドライフードが便利

生後2か月くらいをめどに、ドライフードを食べられるようになっていくことをめざします。そのため、離乳食をはじめたての頃に与えていたドロドロとした、液状に近い離乳食から、少しずつ固めの離乳食へと変えていかなくてはなりません。このとき、ドライフードをふやかした離乳食であれば、水の量を加減することで硬さを調整しやすいため、とても便利です。

市販の子猫用離乳食、子猫用ドライフードの特長

一般的に市販されている子猫用離乳食には、子猫の健康的な成長に必要十分な栄養素が含まれているだけでなく、未熟な消化機能に負担をかけないように配慮されていたり、初乳による免疫が低下してくる時期で、まだまだ十分とはいえない子猫の抵抗力をサポートする機能をもっていたりするものもあります。また、子猫用ドライフードは、粒が小さく、噛みやすく、ふやかしやすいようにできています。

市販のフードの表記、確認していますか?

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ところで、市販されているペットフードの表記には十分注意をしてください。子猫の離乳食を選ぶときには、「総合栄養食」と表記されているものを選びましょう。

「総合栄養食」と「一般食」の違い

犬や猫のフードは、その目的によりいくつかに分類されており、それがわかるような表示がされています。

「総合栄養食」には、犬や猫が各成長段階(ライフステージ)で必要とする栄養素がバランスよく配合されています。「総合栄養食」を新鮮な水とともに適切な量与えるだけで、指定されたライフステージにおける健康維持ができることが試験によって確認されているのです。そのため、子猫の離乳食を選ぶときも、「総合栄養食」の表記を確認して選ぶようにしてください。

一方、おやつやご褒美などの間食を目的としたものには、「おやつ」や「スナック」、嗜好性をあげるためのトッピングなどには「一般食(おかずタイプ)」と表記されています。これらはあくまでも補助的に与えるべきもので、こういったものだけでは必要な栄養素を十分に摂取することはできません。特に「一般食」と表記されているものについては、主食にできるものと誤解してしまわないように気をつけましょう。

人間の赤ちゃんのベビーフードは使ってはいけません

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猫用の離乳食が手に入らないからといって、人用のベビーフードは与えてはいけません。ネギ類をはじめとした猫が食べられない食材が使われていることがあるだけでなく、必要とする栄養素が人と猫では異なるためです。

手作り食は?

子猫の離乳食として、手作り食を与えたいと考える人もいるかもしれません。しかし、子猫に毎日手作り食を与えることは、とても難しいことです。

自分で材料の選択から行なうことができる手作り食は、素材が明確であり、新鮮な材料を使えるというメリットがあります。また、添加物も最小限に抑えることが可能です。さらに、子猫の体調や好みにあわせてメニューを変えることもできます。しかし、健康維持を目的に離乳食を手作りしていたとしても、その内容が不適切だと、子猫は健康を害してしまいます。手作り食を毎日の主食にするのであれば、子猫に必要な栄養素とエネルギーについての知識、また、猫に与えてはならない食材についての知識をしっかりと身につけるようにしてください。

良質なフードを選んで健やかな成長を

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子猫がはじめて口にするミルク以外の食べ物が離乳食です。子猫の健やかな成長のために必要な栄養素がバランスよく配合されている「総合栄養食」を適切に与えるようにしてください。

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