2017年4月8日更新

絹のような美しい被毛を守るボルゾイのシャンプー方法について

ペット生活

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編集部

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鼻筋のとおったすっとした貴族的な顔立ちと、ほどよい長さでややウェーブのかかった被毛が上品な印象のボルゾイ。その美しさからドッグショーでも花形で評価の高い犬種ですね。せっかくボルゾイを飼うのならぜひその美しさを保ってあげたいところです。今回はボルゾイの被毛を守るシャンプーの方法ついて調べてみました。

 

ボルゾイの毛質を理解しよう

犬の被毛のタイプには大きく分けてシングルコートとダブルコートの2つのタイプがあります。

シングルコートとは温暖な地方で育種改良された犬が多く、冬の寒さから体温を守る必要がないため、人と生活しやすいように抜け毛の少ない犬へと改良されたという説が有力です。代表的なところではトイ・プードル、マルチーズ、ヨークシャー・テリアなどがシングルコートの犬種となります。

それに対してダブルコートと呼ばれる犬種は、春から夏にかけてと秋から冬にかけて換毛期と呼ばれる毛の抜け変わりの時期があり、この時の抜け毛は犬が体を振ると毛が舞い上がるほどになります。シングルコートの犬が温暖な地域で育種改良されたのに対して、ダブルコートの犬は寒冷地で育種改良された犬が多く、下毛(アンダーコート)が抜け替わることによって、季節にあった体温調整をしているといわれています。代表的なところではコーギー、ポメラニアン、スピッツなどがダブルコートの犬になります。

ボルゾイはもともと寒冷地であるロシアでオオカミを狩る猟犬として生み出された犬種です。そのため寒さに強く季節にあわせて体温調整ができるダブルコートの毛質をしています。他のダブルコートの犬種と同様にボルゾイも1年を通して抜け毛があり、特に年に2回の換毛期には「こんなに抜けて大丈夫なの?」と思うほど多くの抜け毛があるようです。

またボルゾイの被毛は絹のように細く柔らかい毛質をしているので、枯葉や塵などのゴミ、ノミ・ダニなどの寄生虫などを絡めやすく、毛玉ができやすい毛質をしています。被毛を綺麗に保ち皮膚を健康に守るためにも、こまめなブラッシングと定期的なシャンプーは不可欠なようです。

Russian Borzoi dog

シャンプーの仕方

大型で見た目より被毛の量があるボルゾイのシャンプーは半日がかりの大変な作業になることが多いようですが、ボルゾイらしい美しいスタイルと皮膚や被毛の健康を保つためには、定期的なシャンプーが不可欠なことは前にも書いた通りです。

もちろんトリミングサロンでシャンプーをしてもらうのもよい方法ですが、愛犬との絆を深めるためにも自宅でのシャンプーにも挑戦してみてはいかがでしょうか?

ここではボルゾイを自宅でシャンプーする方法をご紹介します。

ブラッシング

シャンプーをする前にはしっかりと抜け毛を取り除くためにブラッシングをします。

まず被毛のもつれや毛すきに効果があるスリッカーブラシを使用して、体全体の抜け毛の除去と毛の絡みをほぐしてあげます。この時もしっかりと上毛をかき分けながら下までブラシが届くようにしましょう。

ただしスリッカーブラシは強く皮膚に押し付けると、皮膚を傷めてしまいます。梳く時は皮膚に平行になるように梳いていきましょう。

梳かしにくい耳や足のつけ根部分、わきの下、内股、お尻の周りはピンブラシを使って毛並みに逆らうようにブラッシングしましょう。最期にコームを使用して毛玉や毛のもつれが残っていないかを確認します。

ブラッシングでしっかりと毛玉やもつれをとらずにシャンプーをしてしまうと、フェルトのような状態になってしまいます。梳き残しがないようにしっかりとブラッシングをしましょう。

シャワー

シャワーの前に肛門腺を絞ります。尻尾を持ち上げて肛門の斜め下をつまんでしぼり上げます。臭い液体が出ますので洗い流してあげましょう。

使用するお湯はややぬるめ(36℃~38℃)に設定しておきます。毛の表面だけでなく皮膚までしっかりとお湯を行きわたらせるために、シャワーヘッドを体に密着させて滑らせるようにシャワーをするとよいようです。

顔や頭部は濡れたスポンジなどを使用して濡らしてあげると目や鼻、耳に水を入れてしまう心配がないので便利です。

シャワーを怖がる犬の場合は顔から遠いお尻や足元の部分から徐々に前へと濡らしていきましょう。慣れている犬の場合は頭部から順に前から後ろ上から下へ流していきます。

ボルゾイの場合は、長い毛にウンチやおしっこのこびりつきが残っている場合があります。そのような時は無理に引っ張らずに、シャワーで濡らして柔らかくしてからとってあげましょう。

シャンプー

シャンプーに慣れていない犬の場合はお尻から順に後から前へ上から下への順に洗って行きます。シャンプーに慣れて怖がらない場合は顔から順に前から後ろへ上から下への順位で洗って行くとよいでしょう。

使用しているシャンプー剤が希釈が必要なものの場合は、シャンプーの前にぬるま湯などで希釈をして用意しておきましょう。

すすぎはできれば頭部の高い位置から流すとすすぎ残しが少ないのですが、嫌がるような場合はお尻から順に流していっても大丈夫です。指の間などの細かい部分にシャンプーが残らないように注意します。

リンス・コンディショナー

リンスもしくはコンディショナーを体全体に馴染ませていきます。

できれば頭部の高い位置から流していくと自然と体全体に広がっていくのですが。慣れていなくて怖がるような場合はお尻から順に手で流していってあげましょう。

全体に馴染んで来たら手でもむように毛に馴染ませていきます。

最期に毛の流れに沿ってすすいでいきますが、これも怖がる場合は顔から遠いお尻から順にすすいでも大丈夫です。足の裏や指の間などはコンディショナーがたまりやすいので注意しましょう。

ドライヤー

シャンプーをした後は自然乾燥させずにドライヤーを使用してしっかりと乾かしていきます。吸水タオルで水分をとったあと、バスタオルを使用して全体を拭いていきます。あまりこすらないのがコツのようです。

水分が十分にふき取れたらドライヤーを当てていきます。ダブルコートのボルゾイの場合は下毛が生乾きになりやすいようです。下毛が生乾きのままにしてしまうと蒸れて臭いや皮膚病の原因になってしまいます。しっかりと中まで乾かすようにしましょう。最期にコームを使用して毛玉やもつれがないか確認しながら、被毛に艶を出していきます。

犬の皮膚は人の皮膚よりもはるかに薄いので、ドライヤーをあてる時はやけどに注意が必要です。温風を使用する場合は犬から離して手で温度を確認しながらあてていきましょう。心配な場合はドライヤーの冷風を使用して乾かしても大丈夫です。

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ボルゾイにおすすめのシャンプーは?

ボルゾイは皮膚が敏感な犬が多く皮膚病に注意が必要なので、できれば皮膚に優しい天然由来のシャンプーや信頼性の高いシャンプーを選んであげたいものです。また日本ではホワイトカラーのボルゾイが多いので、綺麗な白さが保てるようなシャンプーもよいですね。

ここでは人気の高い犬用のシャンプーをいくつかご紹介します。

ノバルサン

アメリカで開発された信頼ある薬用シャンプーです。殺菌作用の高いクロルヘキシジンを配合しており皮膚や被毛の殺菌効果があり、膿皮症、真菌症などの皮膚炎に有効だといわれています。また低刺激なので子犬でも使用できます。(皮膚炎を患っている犬に使用する場合は、必ずかかりつけの獣医師の指導の下で使用してください。)

APDC

オーストラリアの植物科学者と共同開発された、植物が本来持っている力を最大限に引き出したシリーズになっています。100%無農薬のティーツリーを主成分に、ユーカリ、シトロネラなど厳選された複数のハーブを使用しています。

ZOIC

アミノ酸系の活性剤をベースにしているので、低刺激で泡立ちがよく洗浄力の高いシャンプーになっています。シリーズの中にはホワイトカラー用のシャンプーとリンスがあり、他のホワイトカラー用のシャンプー剤よりも肌に優しいので、トリミングサロンなどでも取り入れられている商品になっています。

適切なシャンプーの頻度は?

ボルゾイは肌が弱くあまり臭いが強い犬種ではないので、月に1回程度のシャンプーで十分だといわれています。あまり回数を増やしてしまうと皮膚や被毛を保護するために必要な皮脂まで落としてしまい、かえってダメージを与えてしまうことになるので注意が必要です。

もしも散歩やドッグランなどへ行って汚れがひどくなってしまった場合は、蒸したタオルなどで全身を拭いてあげるか、シャンプーはせずにシャワーやお風呂で汚れを流してあげるとよいですね。

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皮膚病に注意しながらシャンプーをしましょう

前にも書きましたがボルゾイは皮膚が敏感な犬が多く皮膚病に注意が必要な犬種のようです。皮膚病は長期の通院が必要なものも多い事から飼い主の方を悩ませる要因の1つであり、犬にとってもかゆみや痛みが長く続く辛い病気の1つです。

皮膚病はかゆみなどの症状が現れる前に治療を始めると、比較的早く完治するといわれています。つまりできるだけ早く病気の兆候を見つけてあげることが大切だということですね。

シャンプーは肌をチェックするには絶好の機会です。普段はなかなか確認できない足のつけ根やお腹、しわの間もしっかりと目で見て、手で触って確認してあげるとよいですね。

ボルゾイがかかりやすいといわれている皮膚病をご紹介します。症状など参考にしてみてください。

アレルギー性皮膚炎

ハウスダストや、ダニ、花粉などのアレルゲンが肌についたり、呼吸とともに吸い込んだりすることで発症する皮膚炎です。強いかゆみがあり赤みのある湿疹がひろがります。ひどくなると脱毛などの症状が現れます。

同じ部分をしつこく引っ掻く、体を壁や柱、家具にこすり付ける、足先などをなめたり噛んだりするなどの行動がみられたらアレルギー性皮膚炎の可能性があります。

脂漏性皮膚炎・マラセチア皮膚炎

マラセチア属の酵母によって引き起こされる皮膚炎の事です。犬の外耳道、肛門嚢、指の間、唇、皮膚粘膜に常駐している酵母で、はっきりとはわかっていませんが過剰な脂質の分泌や、宿主である犬の免疫力の低下などが原因で発症します。

皮膚のべとつきやフケの増加、発疹などの症状が現れます。また外耳道にも存在するので外耳炎の原因になることもあります。免疫力の低下で発症することが考えられるので、脂漏性皮膚炎を発症した場合は他の病気からの併発の可能性があります。

触ると被毛がべとつく、フケが多くなった、臭いが強くなったなどの症状がみられて場合は脂漏性皮膚炎の可能性があります。

アラカス症・毛包虫症

イヌニキビダニという寄生虫が犬の皮膚に入り込み、大量に寄生することで発症する病気です。母乳からの感染が多く1歳未満の仔犬の発症が多い病気ですが、イヌニキビダニが多く寄生しているものに触れた場合も感染することがあり、成犬や免疫力が低下した老犬でも発症することがあります。

症状としては抜け毛や皮膚のかゆみが生じ、症状が進行するとフケやかさぶた、皮膚の化膿や出血が起こります。

発症した場合の治療方法はダニの駆除薬の投与やダニの駆除効果のある薬浴やシャンプーでイヌニキビダニの駆除をおこないます。また免疫力の低下などが原因である可能性があるので、食事療法や運動療法などの体質改善が必要な場合があります。

糸状菌症・白癬・皮膚真菌症

小胞子菌などの真菌が皮膚や被毛、爪の根元などに寄生することにとって発症する病気です。

顔のまわりや耳、四肢などに脱毛をともなう発疹ができ、その周りにフケやかさぶたが見られるようになります。免疫力の弱い子犬や免疫不全の犬、何らかの疾患を患っている犬に発症することが多い病気です。

治療方法は塗り薬の塗布か投薬によって真菌を駆除していきます。

工夫を凝らして楽しくシャンプー

ボルゾイの絹のような被毛を綺麗に保つためのシャンプーについて調べてきましたがいかがでしたでしょうか?ボルゾイの上品な見た目をキープするためには、こまめなブラッシングと定期的なシャンプーは不可欠なようですね。

体も大きく毛の量も豊富なボルゾイのシャンプーは時間のかかる大変な作業です。「自宅でシャンプーするのは二の足を踏んでしまう。」という方も多いのではないでしょうか。ボルゾイの飼い主の方のブログなどを拝見しても「半日がかりです。」や「腰が痛くなりました。」など、大変な思いをされていることが伝わってくるような内容のものが多くありました。

それでも自分たちの手で愛犬の美しさを保ってあげたいと考えている方が多いようで、夏場は庭に子供用プールを作って外でおこなったり、ドライヤーの時間を短縮するために吸水性の高いタオルで作られた専用のバスローブを使用していたり、さまざまな工夫を凝らして楽しくシャンプーをおこなっている飼い主の方もいらっしゃいました。

トリミングサロンや動物病院に預けてシャンプーをおこなうのは健康チェックのためにも必要なことですが、犬にとっては慣れない場所で長時間立ったままのシャンプーはとてもストレスがかかるものです。できれば楽しくシャンプーする工夫を考えて、自宅でのシャンプーとトリミングサロンなどでのシャンプーをうまく併用していけるとよいですね。