賢く働き者のラブラドール・レトリバーのしつけについて

洞察力と作業能力に長けていることから盲導犬や警察犬などとして活躍しているラブラドール・レトリバー。でも迎え入れた時からすぐに何でもできるわけではありません。賢い犬種だからこそ正しいしつけで能力を最大限に伸ばしてあげたいですね。今回はそんなラブラドール・レトリバーのしつけ方について調べてみました。

 

ラブラドール・レトリバーの性格は?

しつけのことをお話しする前にラブラドール・レトリバーがどんな性格の犬種なのかをご紹介しましょう。

ラブラドール・レトリバーは水鳥回収の王という別名を持っており、足先に水かきが付いていて泳ぎがとても得意な犬種です。そんなラブラドール・レトリバーですが実は繁殖された国によってイングリッシュタイプ、アメリカンタイプ、オーストラリアンタイプの3つのタイプに分けられ、それぞれ少しずつ性格や体格が異なるようです。

イングリッシュタイプはショータイプとも呼ばれ、ショードッグに向いているタイプの犬です。小柄でがっしりとした骨格をしている犬が多いようで、性格は比較的おとなしく家庭で飼育するのに向いているタイプだといわれています。

アメリカンタイプは作業用またはフィールドタイプとも呼ばれ、活動的でスポーツドッグなどに向いているタイプの犬です。イングリッシュタイプと比べるとやや細身ですらっとした印象の犬が多く、神経質な面があり運動量も豊富に必要なことから大型犬の飼育に慣れている上級者向けの犬が多いようです。

オーストラリアンタイプは日本を含めたアジア地域に多くみられるタイプで、イングリッシュタイプとアメリカンタイプのちょうど中間のような性格と体格をしているようです。

3つのタイプでそれぞれ異なる性格があるように、3つのタイプに共通しているところもあります。もっとも共通している点は聡明で人に対してとても友好的な犬種であるということでしょう。番犬には向いていませんが、家族に対して深い愛情を示してくれるので信頼関係を築きやすく、しつけやすい犬種だといえるでしょう。

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しつけの第一歩は信頼関係を築く事!

どんなに聡明で賢いラブラドール・レトリバーでも、最初から何でもわかっているわけではありません。家に犬を迎えるということを犬の立場で考えてみればわかると思うのですが、初めて接する人と場所で自分がどのような立場でどんな生活をすればいいのか、誰かに教えてもらわなければわかりませんよね。

犬を迎え入れて最初するべきことは犬との信頼関係を築いて、家族として安定したポジションに迎え入れてあげることです。そのために必要なことは犬に安心感を与えてあげて、家族は信頼できる存在で身を任せることができるリーダーであることを、実感させてあげることが大切です。

犬に安心感を与えるには下の2つの点を満たしていることだといわれています。

  • 常に一貫したルールに従って揺らがないこと
  • 何かあったら必ず守ってくれるという行動力
 

家族のルールを決めておきましょう

家族の中で違ったルールで接してしまうと、それだけで犬は混乱して不安な気持ちになってしまいます。犬に対して家族全員が一貫した態度で接するためには、犬を迎え入れる前に家族の中で犬との生活のルールをしっかりと話しあっておくとよいですね。

最初にするべきことはトイレの場所やケージの場所など犬の生活スペースを決めておくことです。特に大型のラブラドール・レトリバーの場合は寝起きするスペースやトイレの場所など、生活するためのスペースは広さもしっかりと確保しておく必要がありますし、どこまで犬が自由に出入りしてよいのかなど人と犬の生活動線をはっきりとさせておくことが必要になります。

次に犬と生活するための家族のルールを決めていきます。食事の時のルール、寝る時のルール、留守番をさせる時のルール、散歩の時のルールなど具体的に犬がしていいことと悪いことを決めておきます。

ただし犬の行動や個性を見ながら必要なルールを追加できるように、あまり細かいルールにはせず、絶対に守らせたいことだけを決めておくようにしましょう。

犬に対する接し方では特に叱り方、褒め方を家族で統一しておくとよいですね。叱る時の言葉や褒める時のゼスチャーを統一しておくと、混乱することなくしつけが入りやすくなります。また褒める時におやつを与える場合も何をどれだけあげるかを決めておきましょう、おやつをあげる人とあげない人がいると、犬はそれだけで人に順列を付けてしまいがちです。

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人が好きなラブラドール・レトリバーには褒めるしつけが有効

大型の犬は少しでも何かあったら大きな事故につながってしまう心配があるので、ついつい厳しく接してしまいがちですが、人が好きで心が優しいラブラドール・レトリバーの場合は、あまり厳しく叱ってばかりだと逆に飼い主を怖い存在だと感じ萎縮してしまうようなところがあるようです。

人が好きで飼い主に喜んでもらうことが自分の喜びのようなラブラドール・レトリバーの場合は、できないことを厳しく叱るよりもできたことをいっぱい褒めてあげる方が有効的なようです。教えたことができた時は「すごいね!」「よくできたね!」とややオーバーアクション気味に褒めてあげましょう。飼い主が喜んでいると感じるとしつけに対してより意欲的に取り組むようになってくれます。

逆に悪いことを教えるために叱るような場合は、悪いことをしたその場で短く「いけない」や「No」と叱ってあげましょう。あまり時間をおいてしまったり、長く叱ったりすることは逆効果になってしまいます。

ラブラドール・レトリバーのしつけでもっともしてはいけないことは、体罰を与えてしつけをすることだといわれています。ラブラドール・レトリバーにとって体罰は恐怖心を植え付けてしまうだけで、場合によっては身を守るために吠えたり噛んだりするようになってしまうので注意が必要です。

飛びつきには無視が有効!

人が大好きなラブラドール・レトリバーは、来客のときなどに歓迎の意味を込めて飛びついてしまうことがあるようです。体も大きく力の強いラブラドール・レトリバーに思い切り飛びつかれたら、大人でもよろめいてしまいます。まして小さな子どもでは大きなけがにつながりかねませんね。

ラブラドール・レトリバーに飛びつきをやめさせるには無視をすることが1番有効的だといわれています。

飼い主が大好きで甘えん坊なところがあるラブラドール・レトリバーにとって、飼い主から無視されることはとても辛いことです。犬が飛びついてきたら犬に背を向けて目をあわせないようにしましょう。飼い主に無視されることが嫌いなラブラドール・レトリバーは、飛びつくと嫌なことがあると学習し段々と飛びつかなくなってきます。

飛びつく素振りをみせても我慢できるようになったら、しっかりと褒めてあげましょう。

飛びついた時に犬が嫌いな手を叩くなどの炸裂音を出して驚かすという方法もあります。飛びつくと怖いことが起こると認識させることで飛びつきをなくしていく方法で、この方法もラブラドール・レトリバーには有効だといわれています。無視をしてもなかなか収まらないような時は試してみるのもよいのですね。

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社会性を身につ付けることで落ち着きを学びます

ラブラドール・レトリバーはとても聡明で落ち着きのある犬種だといわれていますが、どうもそうなるまでには時間がかかるようですね。2歳~3歳までの子犬の時期はどちらかといえば、やんちゃで好奇心が旺盛な犬が多いようです。

なかなかいうことは聞いてくれないし、興味があるものがあると突進していってしまうし、「こんなはずじゃなかった・・・。」と思うこともあるかもしれません。でもこの頃に多くの人や他の動物と触れあわせてあげてたくさんの経験をさせてあげることが、落ち着きのある何事にも動じないラブラドール・レトリバーへと成長させてあげるためには大切なことなのです。

多くの人や動物に触れ合い自分と他の人や動物との間のルールを学ばせて、社会性を身に付けさせてあげることを、犬の社会化といいます。この社会化がうまくっていない犬は、散歩の途中で他の犬に対して攻撃的な面をみせてしまったり、嬉しさのあまり人に飛びついてしまったりするようです。大型で力も強いラブラドール・レトリバーの場合は、事故の防止のためにも制御ができる子犬のうちにしっかりと社会性を身に付けさせてあげましょう。

犬の社会化のためには人や動物と触れ合う機会を多く作ってあげることが大切です。

まずワクチン接種の済んでいない時期は、家族で毎日できるだけ子犬と接する時間をつくりましょう。その時に人は咬んではいけない、飛びついてはいけないなど人との生活で必要なルールは徹底しておく必要があります。また家に家族以外の人を招いて、触ったり遊んでもらう体験をさせてあげるのもよい方法ですね。

ワクチンの接種が終わったら積極的に外へ連れ出し、外の音や動きに慣らしてあげましょう。お散歩に慣れてきてどのような場面でも飼い主の命令でクールダウンできるようになってきたら、犬を連れてドッグカフェやドッグランなど人や他の動物がいる場所へ行ってみましょう。

犬に社会性を教える時に飼い主が緊張してしまうと、その緊張が犬に伝わってより警戒心を強くしてしまうので、飼い主は常にリラックスしていることが大切です。ドッグランやドッグカフへいく時は、飼い主がその場を楽しんでリラックスしている様子をみせてあげるとよいですね。

ただしラブラドール・レトリバーのような大型の犬の場合は、犬にはそのつもりはなくても大きな事故の加害者になってしまうことがあります。外へ連れ出した時は愛犬から目を離さないように、常に飼い主の管理下にいさせてあげることが大切です。

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