2017年6月7日更新

フサフサの被毛は臭いが強いの?シベリアン・ハスキーの体臭ついて

ホワイトカラーをベースとした独特なカラーリングの被毛はシベリアン・ハスキーの魅力の1つですね。極寒の中でも耐えることができる豊かな被毛は、フワフワとした手触りでいつまでも撫でていたくなります。そんな時に手に臭いがついては困りますね。今回はそんなシベリアン・ハスキーの臭いについて調べてみました。

シベリアン・ハスキーは体臭が強いの?

シベリアン・ハスキーは豊かな被毛とオオカミのような見た目からワイルドな印象があるので、臭いが強いようなイメージがありますが、実際は臭いが弱く綺麗好きな犬が多いようです。

では犬の臭いの強弱の原因はどこにあるのでしょうか?原因の1つとして考えられるのが犬の被毛の構造の違いです。犬の被毛の構造にはシングルコートとダブルコートの2つのタイプがあります。

シングルコートとは温暖な地方で育種改良された犬が多く、冬の寒さから体温を守る必要がないため、被毛の中の風通しが比較的よい毛の構造になっています。代表的なところではトイ・プードルや、ヨークシャー・テリア、マルチーズなどがシングルコートの犬種となります。

それに対してダブルコートは上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)の2層構造となっており、寒冷地で育種改良された犬が多いため、下毛によって体温を守るような構造になっています。代表的なところではコーギー、ポメラニアン、スピッツなどがダブルコートの犬になります。

ダブルコートの犬種は体温を守るため被毛の中に風を通しにくい構造になっており、被毛に臭いがこもりやすいためシングルコートの犬種よりも臭いが強いといわれています。

シベリアン・ハスキーは極寒の地でも寒さに耐えることができるように、柔らかく密集した下毛と固くまっすぐに伸びた上毛の2重構造をしたダブルコートの被毛をしています。臭いが弱いといわれているシベリアン・ハスキーでも、被毛の手入れを怠ってしまうと臭いが被毛の中にこもってしまい気になることがあるようです。

犬_素材

犬の体臭とは?

シベリアン・ハスキーの臭いが弱いといわれるのは、体臭が弱いということですね。体臭は人でも犬でも臭いを発する仕組みは同じようです。体臭とは汗と皮脂が混ざったものが皮膚の上で酸化して脂肪酸へと変化したものに、脂肪酸を好色する雑菌が繁殖することで発する臭いのことです。

汗には2つの種類があります。このうち人が運動した時や暑い時にかく汗は体温を調整するための汗で、もう1つの汗は生殖のためのフェロモンを含んだ汗になります。犬は人と異なり体温調整のための汗を分泌する汗腺は足の裏などの限られた場所にしかなく、かわりにフェロモンを含んだ汗をかく汗腺はほぼ全身にあります。

体臭の原因となる汗はこのフェロモンを含んだ汗で、体温調整のためにかく汗と体臭の原因にもなっているフェロモンを含んだ汗はそれぞれ別々の汗腺から分泌されます。

2つの汗腺の具体的な意味や臭いは次のようになっています。

エクリン腺

主に体温調整のための汗腺で、人の場合は全身にあるのに対して犬の場合は足の裏や鼻の頭などの限られた場所にあります。そのため犬は汗による体温調整が苦手だといわれているのです。このエクリン腺からの汗は、ポップコーンと形容されるような少し香ばしいような臭いを発します。ソファーや絨毯など犬が歩くような場所の家具が臭う原因はこのエクリン腺からの臭いによるものだといわれています。

アポクリン腺

この汗腺が臭いを発する汗腺で、人の場合は腋の下などの特定の場所にだけあるのに対して犬の場合はほぼ全身にあります。このアポクリン腺から分泌される汗にはフェロモンが含まれており、エクリン腺から分泌される汗よりも臭いの強い汗になっています。

このフェロモンを含んだ臭いの強い汗を分泌するアポクリン腺は、もう1つの臭いの原因である皮脂を分泌する皮脂腺とつながっています。

そのためアポクリン腺から分泌される汗は2つの臭いの原因である、フェロモンと皮脂が混ざった状態で分泌されることになりこの汗が酸素に触れて酸化し脂肪酸へと変化した結果、脂肪酸を好物とする雑菌が繁殖し脂肪酸を分解・発酵させることによって、強い臭いを発する体臭となるのです。

シベリアン・ハスキーは春から夏にかけての換毛期に、皮脂の分泌が多くなる傾向があるようです。皮脂の分泌が多くなるほど体臭は強くなる傾向があるようですので、臭いのケアのためにも換毛期にはしっかりと被毛のケアをして、被毛や皮膚を清潔な状態に保っておく必要があるようです。

体臭をケアする方法は?

体臭の予防のために被毛のケアが効果的なのは前にも書いているとおりですが、シベリアン・ハスキーの被毛のケアはどのように行ったらよいのでしょうか?正しいケアをおこなわないと皮膚や被毛を傷める結果になり、体臭の予防にも逆効果になってしまう可能性があります。

シベリアン・ハスキーの被毛のケアの方法や注意点は次のようになっています。

ブラッシング

シベリアン・ハスキーのようなダブルコートと呼ばれる被毛の場合は、抜けた下毛が取り残された状態で皮膚に残っていると蒸れて臭いの原因になるだけでなく、皮膚病の原因にもなります。

またシベリアン・ハスキーの豊かな被毛はゴミやノミ・ダニなどの寄生虫をからめ捕りやすく、からむと見つけにくい毛質をしています。ゴミや寄生虫をからめたままにしておくと、雑菌が繁殖しやすく臭いの原因になってしまいます。

できれば1日1回、換毛期には朝晩の散歩後などにこまめにブラッシングをしてあげるとよいでしょう。

シベリアン・ハスキーのブラシングはまずスリッカーブラシを使用して、毛玉や抜け毛を取り除き、毛のもつれをといていきます。スリッカーブラシは皮膚に強くあててしまうと皮膚を傷めてしまうので、力を入れずに皮膚に平行に梳いていきます。

最後にコームを使用して梳き残しがないか確認しながら被毛の艶をあげて仕上げます。

シャンプー

シャンプーですが臭いが気になるからといってあまり頻繁におこなうと、雑菌から皮膚を守るために必要な皮脂まで落としてしまうことになり、かえって臭いの原因になってしまうことがあります。

適切なシャンプーの頻度は犬の皮膚や被毛の状態によって異なりますが、おおよそ月に1回~2回、皮脂の分泌が盛んになる夏場は月に2回~3回くらいのシャンプーが理想的なようです。

雪や雨など悪天候の中でも作業ができ体温を奪われることがないように、シベリアン・ハスキーの上毛はとても撥水性が高くなっています。そのためしっかりと毛をかき分けるようにして洗わないと、肌まで洗うことができない毛質になっています。表面の被毛だけを洗っていても臭いの予防にはなりませんね。シャンプーをする際は肌をしっかりと洗うように心がけましょう。

臭いが気になる時は食事を見直してみましょう

犬の体臭が気になる時の対策を調べると、有効な方法としてエサの見直しがあげられていることが多いようです。

エサによって臭いが変化する理由の1つは臭いの強弱の原因となる皮脂が、脂質やたんぱく質の多い食事を続けると分泌が増加する傾向があるということです。特に動物性の脂肪は皮脂の分泌を盛んにしてしまうようで、動物性脂肪が多く含まれたフードやおやつをあげていると分泌が促進されてしまうようです。

市販のドッグフードを主に与えている場合は少し量を控えて、かわりにカボチャやサツマイモなど野菜を蒸したものと野菜スープを加えるとよいようです。

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注意しておきたいシベリアン・ハスキーの臭い

体臭の他にも犬の臭いで気を付けておきたい臭いがいくつかあります。これらの臭いは耳や口など特定の部分が強く臭うもので、臭いがする状態をそのままにしておくと病気につながってしまうことがあるので注意が必要です。

ここではシベリアン・ハスキーで注意しておきたい臭いをご紹介します。

耳の臭い

シベリアンハスキー・ハスキーで気になるのが耳の臭いです。耳の臭いの原因は耳の中に黒くベタッと付いている耳垢です。この耳垢が溜まった状態を放置しておくと雑菌が繁殖し外耳炎になる可能性があります。

耳掃除の頻度ですが耳の中の皮膚はとてもデリケートなので、あまりやり過ぎるとかえって傷つけてしましまい逆効果になってしまうこともあるようです。臭いの気にならない状態であれば週に1回~2回の頻度でよいといわれています。

耳の中はデリケートなのでコットンやガーゼ、耳そうじ専用のウェットティッシュなどの柔らかい素材のものを使用して、悪臭の原因である耳垢を拭き取っていきます。外耳炎などの心配もあるのでできるだけ綺麗にふきとってあげましょう。

奥の汚れは無理に綿棒などを使用して取ると鼓膜を傷めてしまう可能性があります。専用のイヤーローションを使用して耳垢を浮かしとるようにします。イヤーローションの使い方がわからない場合や汚れがひどい場合は、獣医師やトリマーなど専門の知識のある方にお掃除をお願いするのとよいでしょう。

定期的に耳の掃除をしているのに耳からの悪臭がおさまらない場合は、外耳炎などの耳の病気を発症している可能性があります。できるだけ早めに獣医師の診察を受けるとよいですね。

目やに涙やけの臭い

シベリアン・ハスキーは目の病気にかかりやすい傾向があります。目の病気にかかると目やにや涙が増えることがあり、目の周りが常に濡れた状態が続いてしまうことがあります。目の周りの皮膚や被毛が濡れた状態が続いてしまうと、そこに雑菌が繁殖し臭いを放つことがあります。

目の病気の早期発見のためにもできれば1日1回は目の周りをチェックして、気になる場合は優しく拭いてあげるとよいでしょう。

歯周病などによる口臭

口臭は特に老齢になってから気になってくる臭いの1つですが、原因は歯についた歯垢です。歯垢は歯についた食べかすに菌が付着し繁殖したもので、この歯垢が石灰化したものが歯石になります。この歯垢から歯石ができることを繰り返すことによって、歯茎や歯自体に菌が繁殖し炎症などをおこすのが歯周病です。

歯周病を予防するには毎日のデンタルケアで歯垢をためないことが大切です。そのためにはできるだけ小さな頃から歯磨きのトレーニングをし、歯磨きに苦手意識をなくしておくとよいですね。またデンタルガムなどを使用するのもよい方法でしょう。

それでもなかなか完全に防ぐことは難しいものです。少しでも異臭を感じたら早めに獣医師に口腔内チェックをしてもらうとよいでしょう。

肛門腺からの臭い

犬が自分の臭いを付けるための臭いを貯めておく袋を肛門腺といいます。肛門腺は字のごとく犬の肛門付近にあり、排泄と一緒に臭いを排出する仕組みになっています。

ただうまく排出されていないような場合、お尻のあたりから強い臭いを放ち始め、放っておくと破裂してしまうこともあります。肛門腺はトリミングの際や動物病院などで絞ってもらうことができますので、定期的に絞ってもらい臭いの軽減につなげるとよいでしょう。

犬_素材

よだれの臭いには注意が必要

シベリアン・ハスキーはよだれの量が多い犬種としても知られています。よだれそのものも臭いの原因の1つですが、よだれを付けたまましておくと皮膚がただれて皮膚病の原因になってしまうこともあります。

皮膚病は独特の臭いを発するものが多く、犬の臭いの原因の1つになっています。また皮膚病は1度かかると完治させるまでに時間がかかるものが多く、犬にとっても飼い主にとっても辛い病気の1つでもあります。

よだれが出やすい運動後や食事の後には蒸しタオルや濡れタオルで、口の周りをしっかりと拭き取ってあげるとよいですね。また顎の下も汚れやすい部分になりますので、しっかりと顎を上げて拭き取ってあげるようにしましょう。

シベリアン・ハスキーが臭わないのは生きるため

シベリアン・ハスキーの体臭が弱い理由は、極寒のツンドラ地帯で生き残るために必要なことだったからだといわれています。食べるものが豊富にあるわけではないツンドラ地帯では、自分の臭いが外に漏れ臭いを残してしまうと、その臭いをたどってオオカミなどの肉食獣に襲われる可能性があるからです。

シベリアン・ハスキーだけでなくアラスカン・マラミュートなどの北方系の犬に、体臭が弱い犬種が多いのにはそんな理由があったのですね。犬の臭いの強弱には犬たちが生きていくための意味があるということのようです。

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