2016年10月24日更新

【ドッグトレーナーが解説】かみつき犬はダメ犬?かみぐせ改善のためのしつけ方

亀森 直



獣医師

岡山県岡山市生まれ。鳥取大学農学部獣医学科卒業後、動物病院で働きつつ、山口大学大学院卒業。2009年、地元岡山市にてノエルペットクリニック開院。地域のかかりつけ医として1件1件の患者様に丁寧に向き合うことを心掛けています。

 

ドッグトレーナー タグ・ファーツ長尾先生のコラム

 

テーマ「かみつき」

かみつく犬は怖いですか?

犬にとってかみつくことはあたりまえの本能です。牙は獲物を捕らえ、かみ付き、肉を引き裂くために犬が最大の武器として備えたものなのです。どんなに小さな犬でもその気でかみつけばかすり傷では済まないでしょう。犬がかみついたことによる咬傷事故、ニュースなどで耳にした人も少なくないと思います。

しかし一方でいつか自分が、愛犬が、その被害に合うのでは?もしかしたらかわいいこの子がかみつき、危害を加えてしまうのでは?と、危機感をいだいている人がどれだけいるでしょうか?

「甘がみだから遊んでいるだけ、いずれお利口になる。」と放っておけば取り返しのつかないことになるかもしれませんよ?

しつけの仕方で犬のかみ癖は改善されます。しつけによりかみつくことの無意味さ、不必要であることを教えましょう。

さて、どのようにしつけていきましょう?

「叱る」というのはどうでしょうか?

厳しい態度で接し、服従(強いものに従うという本能)により教えていくということですね。時に必要なことでしょう。しかし、やみくもに怒って叱りつけるのはどうなのでしょう?「かみついてきたから怒って殴る、蹴っ飛ばす」なんていうのは?

言語道断です。乱暴で独りよがりな考え方と言えるでしょう。

では、叱らず放っておけばいいのでしょうか?

2.3歳になれば落ち着くと、まことしやかに言われています。これも1つの考え方でしょう。しかし、私はこれに危険な落とし穴があると思っています。まず、2.3年も我慢しなければいけないのか?ということです。かみつきを激しく、しつこくする子は飼い主にとっても大きなストレスを強いることになるのです。

次に、放っておくとかみ癖がエスカレートしていく事例が多いことです。

2.3歳にもなるともう立派な成犬(大人の犬)、かみ癖がさらに染みつき、ピークになることもあります。そうなってしまっては手に負えない状況が生まれてくる危険性があるのです。

では、いったいどうすればいいのでしょうか?

最も大切なことはその子がなぜかみつくのか?ということです。問題行動にはいつでも無意味なものはありません。必ず原因があるのです。

ここでかみつく原因について考えてみましょう。

原因を大きく分けるとするならば以下の5つでしょう。

  • じゃれ付き、甘え
  • 怖がり(トラウマ)
  • 挑戦
  • 激怒
  • ストレス
  • あてはまるものがありましたか?

    飼い主は家族としてその子に向き合い、かみつく理由を理解することです。そして、その原因によってしつけ方は変わるというわけです。その子の性格や置かれている状況をしっかり考え、しつけ方を選んでください。そうすれば愛犬は必ず応えてくれるでしょう。

    大切なのは放っておかず、やみくもに叱らず、なぜかみつくのかを考え、適切に対処することです。迎え入れたその子は家族です。家族全員で話し合い、みんなでしつけ方を共有しましょう。家族だけでの解決が難しければプロの手を借りることも大切です。

    みなさまがご自分の愛犬を良きパートナーとして育てていってくれることを期待しています。

     
     

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