2016年10月28日更新

僕らの居場所は言わにゃいで その20:僕らの居場所は言わにゃいで

さて、横浜赤レンガ倉庫ねこ写真展を目前にして、宣伝やら、在廊のために仕事を前倒しで終わらせなきゃ!!とヒイヒイ言いながら、キーボードを叩いてこの文章を書いている今日この頃。
なんと今回で20回目となりますが、この20回という区切りをもって、一旦連載をお休みさせていただこうと思います。
なにしろ「#僕らの居場所は言わにゃいで」だけだとネタに限りがあるので…(苦笑)
今後は新しい取り組みを考えてアクションしていく予定ですが、また何か書きたいネタが出たり、当初予定していたけど時間がなくて取材できずじまいのネタが再燃したら、ひょこっと帰ってきていきなり更新するかもしれません。
その時はinstagramFacebookTwitterなどでお知らせするので、皆さん是非ともフォローをお願い致します。
僕らの居場所は言わにゃいで
6月3日にスタートしてから約5ヵ月間。
連載を通じて皆様に伝えたかった事を、ひとことで表すなら「想像力」ではないでしょうか。
写真と住所をセットで公開された相手の立場になって考えてみる。
いきなり近づいてきた人にカメラを向けられフラッシュを焚かれたら、自分はどう感じるだろう。
猫たちの居場所が明かされたら、何が起きるのか。誰が傷つくのか。自分は何が出来るのか。
そんなことを考える時、必要となるのが想像力です。
もちろん、楽しいことを考える時も想像力が豊かなら、暮らしはもっと楽しくなる。
一匹ではなく、兄弟一緒に迎えたら、どんなに楽しいだろう。
この子にはいくつ名前があるんだろう。どんな人と一緒に生きてるのだろう。
猫と暮らしていると楽しいだけでなく、困る時もあります。
自分も最近、マイケルが布団にオシッコしたり、グレッチが写真展で販売するフォトブックをガジガジかじったり、もうろくしてきたチャオじいさんがトイレから微妙に外したウ○コを踏んだり…
そういうことも、きちんと想像しておけば、だいたいは笑って許せる
僕らの居場所は言わにゃいで
誰もが傷つけられたり、困ったりすることなく、猫好きも猫嫌いも楽しく、自分も笑って過ごせたら。
それはきっと好日也。
明日すぐに、そんな世界が来るわけではありません。
でも少しずつ。みんなで。そのための合言葉として「#僕らの居場所は言わにゃいで」を拡げてもらえると、すごく嬉しいです。お約束はとても簡単。
・外猫の写真を撮る時は位置情報をオフにする。
・その写真をネットや公の場で公開する際は、地名や場所に関係する情報を記さない。
猫の写真をアップする時、この合言葉をハッシュタグとして使って皆さんが繋がっているお友達に「外猫の居場所を明かさない方が良いよ」とシェアしていただき、ハッシュタグに投稿が集まるほど「#僕らの居場所は言わにゃいで」はより多くの注目を集め、その意味を広く知らせることに繋がっていきます。
1人ひとりの力はチッポケです。びっくりするほど。
それでも、みんなの「外で暮らす子たちを静かに見守りたい」って想いがたくさん繋がったら1人じゃ出来ないことが出来るかもしれない。明日を、遠い先の未来をちょっとずつでも良い方向へ変えていけるかもしれない。そんな希望を捨てない人たちの合言葉として、誰かに繋いでいただけたら幸いに存じます。
あ!
「繋ぐ」ってテーマでひとつ書いておこうと思っていた話を思い出したので、最後に書きますね。
これまた写真を撮るって話から微妙に脱線するんですが、脱線だらけの連載の最後を飾るにはちょうど良いかもしれません。
 僕らの居場所は言わにゃいで
■未来に繋ぐ想い
猫たちの写真を撮っていると時々、子供が遊びに来ることがあります。
子供といっても猫の子供ではなく、人間の子供。猫じゃらしを持ってくる子もいれば、猫のゴハンを持ってくる子、手ぶらでとりあえず来る子と様々ですが、みな一様に猫が好きらしく、なんとかして猫と仲良くなろうと必死です。
猫たちは猫たちで、いきなりの大きいお友達登場にびっくりして逃げたり、要領よくゴハンをせびってみたり、対応はさまざま。
僕らの居場所は言わにゃいで
そんな子供たちに対して、猫の世話をしている人の中には厳しい意見を口にする人もいます。
「毎日来るでもなし、すぐに飽きてしまう。中途半端で無責任だから、関わってもらいたくない」
実際、子供たちのマイ・猫ブームはひどく短期間で、ちょこちょこ来て猫たちと触れあったかと思えば、パタンと来なくなる。きっと新しい友達が出来たり、もっと楽しいことを見つけたのでしょう。オヤツ持ってくる子供たち来ないかなぁ…と人待ちモードになっている猫の背中を見るとちょっぴり切なくなることも。
無責任と言えば無責任。お世話をしている人たちの意見は痛いほどわかる。
でも「子供なんて無責任なモンですよ」と僕は笑います。
住宅事情や家族のアレルギーなど様々な理由で動物と触れあう機会を持てない子供たちが、動物と触れあってみたいと思うのは、ごく自然な感情であり、その対象として外猫は最も手近な存在。ボクは子供の頃、猫が苦手だったのでもっぱら野ウサギと野犬が相手でしたが…
そもそも子供の小遣いでゴハンやオモチャを買うなんて続かないのが当たり前。家に連れて帰っても両親に「元の場所へ返してきなさい!」って怒られるのが関の山。今を生きる子供たちは、今を生きる猫たちと一瞬だけ友達になったら、自分の人生に帰っていくものです。
それを「無責任に関わるな!」と一喝するのも、如何なものか。
今を生きる子供たちは、確かに無責任無力な存在かもしれません。
それでも、外猫と友達になるよろこびや、命のあたたかさや儚さに触れた経験は、愛おしい記憶として彼らの中に残ります。そんな記憶はいつか子供たちが大人になった時、その時代を生きる猫たちを支えようと思うモチベーションになるのではないでしょうか?
僕らの居場所は言わにゃいで
遅かれ早かれ、いつか猫ブームは終わります。
ブームの後には相当数の猫が保健所へ持ち込まれたり、野に捨てられる事になるでしょう。
繁殖制限や譲渡会に長い時間、多大な労力をかけて外猫が減ったと胸を撫で下ろしている場所も、すぐに新しい猫への対応に追われるに違いない。そうやって増えたり減ったりを繰り返しながら今を生きる大人たちも、いつかは老いる。
「もし自分の身体がいうことをきかなくなったら、世話をしている猫たちはどうなるんだろう…」なんて不安を抱えながら、猫たちと関わっていくことになる。
その時、猫たちと一緒に生きていくのは、これから大人になる子供たちです。
彼らがどんな大人になるかなんて、誰にもわかりません。
それでも「#僕らの居場所は言わにゃいで」のタグで人々が想いを繋ぐように、いきものと共に生きるよろこびや、命のあたたかさを次の世代に伝え、繋げていくのは、今を生きる大人たちの「責任」じゃあないかな?とボクは思っています。
それと同時に、捨て猫や虐待などの悲しい出来事が少しでも減っていくよう、みんなが静かに安心して暮らせるよう、今を生きるボクなりに #僕らの居場所は言わにゃいで をブレることなく訴え続けたい。
とまあ、決意を新たにしたところで、話を締めくくらせていただきます。
それでわ、また。
いつか、どこかで。
というか、横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展で。是非。
僕らの居場所は言わにゃいで

 ★横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展

会場:神奈川県横浜市中区新港1-1-1 赤レンガ倉庫1号館 2F

日程:11月2日~7日

時間:10:00~19:00(最終日は15:00迄)

入場料:500円(小学生以下無料。当日に限り再入場可)

http://akarengasoko-catphoto.yokohama/

「僕らの居場所は言わにゃいで」をテーマにした写真の展示を行います。

ここでしか買えない限定フォトブックもありますよ!!

★facebookページでのイイね!シェアも宜しくお願いします。

https://www.facebook.com/events/669234779899544/

末吉弦太



写真家

カメラマンとして企業のウェブサイト・広告用の写真を撮影する傍ら、各地を転々としつつ外暮しの猫たちを撮り続ける。 主要機材:PENTAX 645Z、Nikon D5、FUJIFILM X100 撮影場所を公にすることのリスクや問題について警鐘を鳴らすハッシュタグ「#僕らの居場所は言わにゃいで」を使って、猫の居場所をシェアするのではなく、静かに見守る気持ちをシェアしませんか?

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