2016年11月1日更新

【獣医師が解説】離乳食を食べない子猫への対応

子猫の離乳食を始めてみたものの、思うように離乳食が進まない場合も少なくありません。でも、子猫が離乳食を食べないからといって、あわてる必要はありません。子猫が離乳食を食べない理由にはいくつかありますので、その理由を見極め、対処しましょう。今回は、離乳食を食べない子猫への対処法についてです。

子猫の体調が悪い

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子猫の体調が思わしくないと、離乳食を食べたがりません。この場合は、適切な治療を行わなくてはなりません。ミルクであれば飲むことができるのか、子猫に離乳食を食べない以外の気になる症状がないかをよく観察して、動物病院を受診しましょう。

鼻づまり

いわゆる「猫風邪」による鼻づまりやひどい鼻汁が原因で子猫が離乳食を食べたがらないことはよくあることです。猫は、臭いによって食欲が刺激されることがありますので、鼻づまりがあると特に食欲がおちてしまいがちなのです。

このようなときは、動物病院で適切な治療を受けたうえで、離乳食は人肌にあたためて、香りが立つようにして与えましょう。また、少量を上顎に塗ってあげて、食欲を刺激してみてください。一口食べると、次の一口からは自ら食べてくれることもあります。子猫が自ら食べなくても、上顎に塗った離乳食を嫌がらずに飲み込めるようならば、一回量を何度かにわけて、少量ずつ上顎塗っていくことで食べさせてあげましょう。

吐き気や下痢

吐き気や下痢が見られるときは、無理に離乳食を食べさせないでください。必ず動物病院で適切な治療を受け、獣医師の指示に従って離乳食を与えてください。すぐに受診できない場合は、少量の水や人肌程度に温めたミルクを少しずつ与えましょう。それでも吐いてしまう場合は、無理をせず可能な限り早く診察を受けてください。

その他の体調不良

子猫の様子をよく観察して、いつもより動かない、ぼんやりしているなどの問題がないかをチェックし、できるだけ早く動物病院を受診してください。特に、ミルクや水も口にしないような場合には、早急な受診が必要です。

子猫の健康状態に問題がない場合

子猫の健康状態に問題がない場合でも、子猫が離乳食を食べたがらないことがあります。離乳食の与え方を見直してみましょう。

離乳食を警戒している、離乳食が食べ物であることを認識していない

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離乳食を始めたばかりの頃は、子猫が離乳食を食べ物だと認識できずに、離乳食を食べようとしないケースがあります。そのようなときは、少量の離乳食を上顎に塗って、一口食べさせてみましょう。そのようにして、味のついた離乳食を食べるという経験を何度かさせてください。子猫が離乳食を食べ物と認識できるようになれば、自ら離乳食を食べるようになるはずです。また、離乳食に混ぜるミルクの分量を増やしたり、人肌程度に温めておいしそうな香りを立たせたりすることもひとつの方法です。

お腹がいっぱい

まだ頻繁にミルクを飲んでいる子猫が離乳食を食べたがらない場合は、授乳量や回数を減らしてください。特に、離乳食を与える前に授乳をしてしまうと、ミルクでお腹がいっぱいになってしまうため、子猫が離乳食を食べない可能性があります。授乳をするのでれば、離乳食を食べたあとにしてください。また、子猫がよく動くようになる時期でもあるため、適度に運動をさせることも、消化管運動を活発にして離乳食を円滑に進めるために大切です。

硬さがあっていない

子猫の成長段階や離乳食を食べる練習の進み具合、子猫の好みによっては、離乳食の硬さを変えることで離乳食を食べはじめることがあります。混ぜるミルクや水の量を加減して、少し柔らかくしたり、硬くしたりしてみてください。離乳食を始めたての場合は、子猫がまだ離乳食を食べる準備ができていないのかもしれません。しばらくミルクに戻してみて、 また別の日にチャレンジしてもよいでしょう。逆に、ある程度離乳食が進んでいたり、子猫が生後2ヶ月に近くなっていたりする場合には、子猫用ドライフードを試してみてもよいかもしれません。案外、カリカリとしたドライフードの方を子猫が好むケースもあります。

味が好みでない

不慣れな味の離乳食を好まず、子猫が離乳食を食べない場合もあります。離乳食の種類を変えて試しましょう。離乳食の種類を変えたら食べなくなったのであれば、それまで食べていたものに戻しましょう。風味を変えるために、粉ミルクをかけてみるという方法もあります。そのほか、同じ離乳食でも、人肌程度に温めて香りが立つようにしてみると食べるようになることがあります。

離乳食が冷たい、熱い

子猫によっては、冷たい離乳食を好まない場合もあります。人肌程度に温めてみてください。逆に、離乳食が熱すぎる場合も子猫は食べることができません。必ず人肌程度に冷まして与えてください。

子猫が離乳食を食べなくても焦らないで。

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子猫が離乳食を食べなくても焦らずに、まずはその理由を考えましょう。子猫の状態を把握しやすいように、子猫の様子や離乳食の種類や食べた量、回数を記録しておくと良いでしょう。また、排尿や排便の状態、ミルクを与えたならその記録もとっておきましょう。

子猫に体調不良がある場合は、必ず治療を受け、獣医師の指示に従ってください。子猫の体調に問題がないのであれば、与える離乳食の硬さや種類を変えてみたり、一時的にミルクを混ぜる量を増やしてみたりといった工夫をしてください。時には思い切ってミルクに戻してもかまいません。子猫の準備が整えばまた、離乳食を進めていくことができるはずです。子猫が離乳食を食べず、理由もわからないときには、動物病院に相談してください。子猫の健康状態を確認した上で、離乳食に使用可能な嗜好性の高い療法食を処方してもらうこともできます。いずれにしても、離乳食を食べたがらない子猫に無理やり離乳食を食べさせることは決してしないで、落ち着いて対応してくださいね。

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