2016年12月17日更新

【動物看護師が徹底解説!】犬の咳やくしゃみ、何かの病気のサイン?

愛犬が咳やくしゃみをしているとき、風邪かな?と思いますよね。ですが、咳やくしゃみなどの症状が出る病気は風邪だけではなく、実は様々な怖い病気の可能性もあるのです。どんな咳をしたら、どんな病気の可能性があるのでしょうか?どんなくしゃみをしたら、どんな鼻水が出てきたら、どんな病気の可能性があるのでしょうか?

咳やくしゃみもさまざま

”咳”や”くしゃみ”といっても、さまざまな種類の咳やくしゃみがありますよね。咳は痰が絡んだような咳なのか、くしゃみは黄色いネバネバした鼻水が出てくるのか、透明でサラサラした鼻水が出てくるのか。それぞれの症状をよく観察すると、病気の原因が少し、見えてくるかもしれません。

しかし、これはあくまでも正常か異常かを見分けるだけで、あてはまるからと言って病気を特定できるわけではありません。異常を感じたら、すぐにかかりつけの動物病院へ行き、異常と感じるものの原因を特定しましょう。

咳で考えられる病気は?

咳が出ることで考えられる病気を挙げてみましょう。

痰の絡まない、乾いた咳

乾いた咳がコンコンと出る場合は、風邪の可能性が考えられます。また、心臓機能に問題がある場合、胸腔に水が溜まっている場合、気管虚脱などの可能性も考えられるでしょう。風邪をひいて、喉がはれたり扁桃腺が腫れたりするのは犬も同じです。喉の違和感やホコリなどの刺激で乾いた咳が出ることがあります。コンコン、だけでなく、喉が擦れるようなケーンケーンと表現される咳をすることもあります。

心臓が悪い場合も咳が出ることがあり、最近散歩に行きたがらなくなった、家の中でもあまり動かない、走ってもすぐ疲れる、動くとすぐに舌が青くなり酸欠になる、などの症状が併せて起こります。フィラリアに感染して、心臓に住みついたときも同じような症状が現れます。

また、胸腔に水がたまった場合も咳をします。この場合は、家の中であまり動かない、上を向いた状態で呼吸をする、可視粘膜が白い・青い、など呼吸の苦しさも併せて起こります。肺ではなく、胸膜と臓器の間に水が溜まるので、痰が絡んだような水分の多い咳をすることはありません。

痰が絡んだような、湿った咳

痰が絡む湿った咳をする場合は、炎症の進んだ風邪や気管支炎の可能性が考えられます。ケンネルコフと呼ばれる、犬の風邪は初期は乾いた咳をしますが、炎症が進むと痰が絡む湿った咳に代わります。いずれの病気の場合も炎症を伴うことが多く、白血球の死骸が集まった痰を伴います。人間のように外へ痰を排出することは稀で、口の中へ上がってきてもすぐに飲み込んでしまいます。呼吸をするときに、ゼロゼロと喉に異物感のある音がすることもあります。

息苦しさも併せて目立つ場合は、肺炎や肺水腫の可能性もあります。肺水腫の場合、治療をしなければ死に至る病気ですので、すぐに動物病院へ連れていきましょう。喀血(血を吐くこと)や、鼻から水っぽい鼻血が出る場合はかなり重度です。また、肺水腫になるには誤嚥があったり、心臓が悪かったり、なんらかの異常が他にもあるはずなので、原因を探りましょう。

くしゃみは、排出物を観察する

くしゃみをする動作自体はどれも変わりませんが、排出される鼻水などで病気の状態がわかることがあります。

水っぽい鼻水が多く出てくるときは、鼻涙管と呼ばれる眼頭にある管が詰まっている可能性があります。また、風邪のひき始めにそのような鼻水が出てくることもあります。黄色や色の混じったネバネバした鼻水が出てくる場合はどこかで炎症が起きていると考えてよいでしょう。多くは鼻の粘膜で炎症が起こりますが、稀に鼻腔内に腫瘍ができると自壊して治ってを繰り返して、そのような鼻水が出てくることもあります。

また、鼻腔内に異物が入り込んだときもくしゃみを連発したり、色はついていなくても鼻水が多く出ることがあります。稀に鼻の中に小さな虫が入ってとどまってしまったり、おやつの破片や豆類などが鼻腔内に入り込んでしまうこともあります。どんな症状が出ていても、くしゃみがいつもよりも出ていたら、かかりつけの動物病院へ受診しましょう。

これ以外にも原因があることも

おおまかに代表的なものを挙げましたが、もちろんこれ以外にも考えられる病気、原因があることもあります。咳やくしゃみだけで症状が出てくることは少なく、他にも食欲低下や体重減少、息苦しさなどが併せて起こっていることがほとんどですので、小さな病気のサインも見逃さないよう、愛犬をよくよく観察してあげてくださいね。

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

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